同じマンションの女性をレイプ ミスター東大・稲井大輝被告に判決
女性に性的暴行を加えたとして起訴されていた「ミスター東大コンテスト」元出場者の稲井大輝被告(26)に対する公判が1月30日に東京地裁で開かれ、丹羽敏彦裁判長は懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡した(求刑懲役5年)。

稲井被告は2014年に「ミスター東大コンテスト」に出場し、ファイナリストに残った過去のある、東京大学経済学部の学生。判決によると、2018年6月15日の4時20分から46分ごろにかけて、東京・新宿区の自宅マンションで30代の女性に対し、右腕を引っ張ってベッドに投げ倒し、パンツを脱がせて性行為に及んだという。
「同じマンションの住人である被害者とエレベーターに乗り合わせた際、被害者の持っていた荷物を取り上げ、自室への追跡を余儀なく」させたうえで犯行に及んでおり、これについて「殴る蹴るといった暴力や強迫行為はなかったが、性被害を受けた被害者は多大な苦痛を負った。これまでに前科がないことなど被告に有利な事情を踏まえてもなお刑責は重い」と裁判所は指摘した。
だが「被告人が反省していること、家族に協力を得て被害者に750万円を支払い、示談している」ことなどを踏まえ「今回に限り社会内での更生が相当である」と執行猶予つきの判決となったようだ。

「彼はとにかく女好き。会話する時は、『この間、こんなエロい女がいたんですよ』と、女性の話ばかりしていました。年上にも軽い態度で接するのでチャラいなと思っていました。ファッションにも興味があるようでしたが、独自のセンスがあるというよりは、流行にとびつく紋切り型の服装。外で遊び歩いていたので、大学には行っていないようでしたね。ただ、”東大生”という看板は大事にしていた。『俺は8年間かけて大学を卒業する。その間に、東大の名をしゃぶり尽くして自分をアピールする!』と言っていました。女性には困っている様子はなかっただけに、今回の事件には驚きました……」
こう語るのは、10月5日、強制性交罪で東京地検に起訴された稲井大輝被告(24)の友人だ。
(中略)
稲井被告は’14年のミスター東大ファイナリストにも選出され、「日本一チャラい東大生」を自称するイケメン大学生。日本有数の進学校・駒場東邦高校を卒業後、一浪して東大に入り、経済学部に進学していた。さらに実家は神奈川県で歯科医院を開業しており、父親は有名国立大卒という、まさにサラブレッドだった。
(フライデーデジタル 2018年11月18日配信記事より)
11時の開廷直前に奥のドアから法廷に入ってきた稲井被告は、保釈されており、黒いスーツ、黒いネクタイを着用。逮捕前のSNSなどで頻繁につけていたマスクは、この日はつけていなかった。閉廷後、裁判官たちに一礼し、再び同じドアから法廷の外に消えた。
取材・文:高橋ユキ
傍聴人。フリーライター。『つけびの村 噂が5人を殺したのか?』(晶文社)、『暴走老人・犯罪劇場』(洋泉社新書)、『木嶋佳苗 危険な愛の奥義』(徳間書店)、『木嶋佳苗劇場』(宝島社)、古くは『霞っ子クラブ 娘たちの裁判傍聴記』(新潮社)など殺人事件の取材や公判傍聴などを元にした著作多数。