プロのイラストレーターの相場と単価を上げる交渉術

プロのイラストレーターの相場と単価を上げる交渉術

フリーランスは会社員より稼がなくてはいけない

フリーランスは、今月は仕事があったけど来月は仕事がない…というように、会社員と違って無収入の期間ができる可能性があります。

無収入の期間でももちろん家賃や年金や健康保険などは発生し、それを払うために貯金が削れていきます。そのためフリーランスは稼げるときに稼いで貯金をしておかなければなりません。

貯金=HPと言っていいでしょう。

商業仕事だけに依存するのではなく、他に収入源を作っておくとそこまでシビアではなくなります。こちらもそのうち別で記事にしますね。

 

黙っていても単価は上がらない

忘れてはいけないのはクライアントには絵をできるだけ安く買う権利があるということ。

高いものを買うとき、みんなネットでググって一番安く売っているお店を探しますよね。これは絵の仕事でもおなじです。イラストレーターにとって絵は特別なものではなく、あくまで商品です。商品なので、買う側(クライアント)はできるだけ安く抑えようとします。

売る側(絵描き)が価格を上げなければわざわざ高く買ってもらえることはありません。

よくSNSでこんな安い仕事がきたと炎上することがありますが、これは絵描きを侮っているというより、安く商品を買おうとしているだけです。自分の絵に価値があると思うなら「その値段では売れません、高くしてください」と交渉して、お互いが納得する落とし所を探せばいいだけで、お互いが納得しなければそれで終わりです

 

フリーランスのイラストレーター日給は最低2万円

日給2万円だとすると、1ヶ月に口座に入ってくる金額は39万1160円になります。

計算してみましょう。

1ヶ月は31日ですが、休日がないというのはありえないので20日間稼働したとします。そうすると2万円×20日で40万円です。

40万円に消費税8%(3万2000円)プラスされ、そこから源泉徴収10.21%(4万840円)引かれます。

口座に入ってくる金額は39万1160円

更にそこから家賃、水道光熱費、食費、年金、健康保険、貯金、その他諸々が引かれるわけです。

そう考えると、1日2万円というのは決して高くない金額であるとわかりますよね。

 

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絵の単価の決め方(見積もりのしかた)

基本的に日割り計算で見積もります。

見積もり例

1日2万円欲しいとして、5日で完成させられる絵の場合だと

2万円×5日= 10万円

こちらに消費税8%をプラスして10万8000円と見積もります。

 

必ず計算式を伝えることが大事です。理由がない増額はなかなか通りません。逆に言えば、根拠がある値段交渉は結構通りやすいです。

 

ある程度以上の仕事だと日給計算が当てはまらない高額のものになったりします。日割り計算はあくまで値段が安い仕事を高くするための交渉材料と考えておくと良いでしょう。

 

合同誌や友人とのお仕事についてはこちら →【同人・友人】イラスト仕事で金銭トラブルを防ぐ交渉術

 

ほどほどの値段で大量発注の仕事が儲かる

キービジュアルなどの仕事は単価も高くなりますが、高クオリティを求められて時間がかかり、かつ数が少ない仕事です。毎回キービジュアル仕事ができるクラスのイラストレーターさんは別ですけどね。

実は1番安定してお金になるのが、ほどほどの値段でクオリティがそれほど求められない大量発注の仕事。背景やモンスター、武器などが多いですね。積極的に狙っていきましょう。