森田岳穂
ホンダは29日、新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を受け、中国・広州市の完成車工場の操業を2月9日まで止め、操業再開を10日以降にすると明らかにした。感染源の疑いのある武漢市の完成車工場も、当初予定していた3日の操業再開は難しい状況で、ホンダの中国での四輪車生産がしばらく全面的に停止する可能性が高まっている。
中国各地の当局は、春節休暇を延長して企業活動の再開を遅らせるよう通達を出している。ホンダは通達を受けて、3日の操業再開を予定していた広州市の四つの完成車工場の操業延期を決めた。10日以降の再開についても「状況をみて判断する」(広報)としており、操業停止がさらに長引く可能性もある。
広州市の二輪車工場の操業再開も10日以降に延期する。上海市に本社を置く二輪車事業の再開延期をすでに決めており、中国全土で二輪車の生産も一時的に止まる。船外機などを作る重慶市の工場の操業再開も10日以降に延期する。
ホンダの中国での年間生産能力は四輪車が120万台、二輪車が210万台。四輪車は広州市の4工場と武漢市の3工場で生産している。武漢市の3工場の操業再開時期は「未定」(広報)としているが、移動制限などが続いており、当初の再開予定の3日からの延期は避けられない状況だ。(森田岳穂)
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