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猛きん類の能力競う 鈴鹿で3月「ラプターフェス」

鈴鹿川河川緑地で開く猛きんフェスティバルをPRする日置さん=鈴鹿市三日市3で

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 猛きん類の愛好者が飼育するタカなどの能力を競う「ラプター(猛きん類)フェスティバル」が三月八日、鈴鹿市庄野町の鈴鹿川河川緑地である。西日本では初の試みといい、自身も愛好者で、実行委員長のペットショップ経営日置哲也さん(57)=同市三日市三=は「猛きん類を身近な存在に」と意気込んでいる。

 同種のイベントは、茨城県の専門販売店が二〇〇三年から毎春、関東地方で開く「フライトフェスタ」が知られる。西日本在住の愛好者たちも訓練の成果を披露しようと参加してきたが、移動の負担が少ない地元で独自に開催したいとの声が仲間内で強まり、日置さんに白羽の矢が立った。

 日置さんは県内でペットショップを六店経営し、一部店舗で猛きん類を扱う。個人でも六羽を飼育し、昨年からはオオタカを使った害鳥駆除にも乗り出している。顔の広さや豊富な経験を買われ、「交流の輪が広がれば、飼育でつまずいている愛好者に手を差し伸べることもできる」と、昨秋から計画作りを進めてきた。

 五十メートル先の目標物まで飛ぶ速さを競う「タイムトライアル」や、疑似餌に向かって急降下する回数を競う「ルアーパス」、止まり木に飛び移ったり、輪をくぐったりするコースを速くクリアする「障害物トライアル」など四種類の競技を計画。このほか、見た目で審査員から評価を受ける「自慢コンテスト」も用意し、間口を広げる。

 参加費は競技が一羽につき二千円、自慢コンテストは五百円。既に五十組ほどが申し込んでいるという。見学は無料。

 鷹匠(たかじょう)体験や餌やり体験など一般来場者向けのイベントの構想も膨らませる日置さん。「自然な状態のタカなどは迫力があり、フクロウはしぐさがかわいい。会場で魅力に触れてほしい」と来場を呼び掛けている。

 (片山健生)

 <猛きん類> タカ目やフクロウ目に属する鳥の総称。鋭い爪のある足で獲物を捕らえ、鋭く曲がった短いくちばしで肉を裂く。翼は発達して飛ぶ力が強く、目は大きく視力が優れている。南極大陸を除いて世界中に生息する。国内では野生個体を国の許可なく捕獲・飼育することは法律で禁じられている。海外から正規に輸入した個体や、それらから繁殖させた個体は飼育できる。

 

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