袴に革靴、たすきがけ
大正時代の美人の代名詞といえば花顔柳腰。「運動したらブスになる」と言われていた時代、“手足をあらわにすることなどもってのほか”と、女性は袴に革靴、たすきがけの姿で運動をしていました。
足袋
周囲の目を気にしながらも、衝動を抑えきれずに走り始めたシマ。窮屈な女性の生き方から脱却するかのように、「苦しい」と帯を投げ捨てるシーンが印象的でした。意を決して走り出すシーンでは、着物の裾をからげた姿に、足元は四三が愛用する播磨屋の足袋でした。
制服ぶるま
シマが学んだ東京女子高等師範学校(現・お茶の水女子大学)の体操着として取り入れられた制服ぶるま。袴の裾を短くして絞ったスタイルで、シマも授業で着用していました。
チュニック
トクヨが留学先のイギリスから持ち帰ったのがチュニック。「女子の体育は女子の手で。子を産み母となる体を作るために優雅なるダンスを学ぶのです」そう語ったトクヨが目指す女性らしさが感じられる体操着がチュニックでした。
竹早の体操着
四三が勤務する東京府立第二高等女学校(通称・竹早)。お茶の水と並ぶ名門女学校で、四三の赴任当初は永井がときどきテニスを教えに来る程度で、体育と呼べる指導はほとんどされていない状態でした。女子体育の普及を目指す四三の指導でスポーツの楽しさに目覚め、当初は袴にたすきがけで運動をしていた女学生たち。やがて「T」の頭文字が印象的な体操着が取り入れられます。
村田梶原式ユニフォーム
富江と梶原がハリマヤ製作所の2階で手作りし、全国的に大反響のあった村田梶原式ユニフォーム。実際、日本の女子テニス黎明期に選手として活躍し、全国的に人気を博した女学生が着ていたユニフォームをもとに再現しています。
宮本まさ江
千葉県生まれ。1985年第一衣裳入社。独立後、映画、CM、テレビドラマ、舞台の衣裳を多数手掛ける。主な映画作品 として、『夢二』『顔』『GO』『ハッシュ!』『阿修羅のごとく』『北の零年』『図書館戦争』『舟を編む』『駆込み女と駆出し男』など。NHKでは、土曜ドラマ「トットてれび」「64(ロクヨン)」の衣裳を担当。