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長野

中央アルプスが国定公園に 地域振興に大きな期待

凍り始めた駒ケ池に映える雪の中央アルプス=駒ケ根市赤穂で

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 二十七日の中央環境審議会で、中央アルプス県立公園を国定公園に指定する答申が了承されたことを受け、地元で歓迎の声が広がっている。国定公園化を最初に働き掛けた駒ケ根市は、環境保全や誘客、地域振興に大きな期待を寄せている。

 指定されるのは、中南信の十三市町村にまたがり、木曽山脈のほぼ全域を含む約三万五千ヘクタール。中でも、千畳敷カール一帯の百七十六ヘクタールは特別保護地区として、全ての動植物の捕獲や採取が禁止される予定。答申を受けて、三月末までに官報に告示される見通し。

 市観光推進課の担当者は「長年の願いだった。厳格な保護が求められる一方、知名度アップが期待される。リニア中央新幹線や三遠南信自動車道の開通に向けて、広域的な観光戦略を立てたい。貴重な資源だと地域の人が誇りに思う契機にもなれば」と喜ぶ。

 駒ケ根観光協会の奈良成章部長は「中アを世界にPRできる千載一遇のチャンス。地域一丸で盛り上げたい」。中央アルプス観光の下総浩嗣取締役も「インバウンド(訪日外国人客)は国立公園や国定公園に価値を見いだすので、うれしいし、ありがたい」と話した。

 (石川才子)

 

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