大人になってもわからない「友だちをつくる方法」

みんないったいどうやっているのか
「どれもご家庭で試さないでください」と謳う暮らしのアドバイス本? ランドール・マンロー著『ハウ・トゥー』(吉田三知世訳、早川書房刊)より一部抜粋!
 

友だちをつくるには

歩きはじめさえすれば、いつかあなたは誰かにぶつかるだろう。

これにはしばらく時間がかかるだろう。運よく歩きだしてすぐに大勢の人に出くわすかもしれないが、人があまり住んでいないところなら、何週間もかかるかもしれない。ある数の人間が存在しているある地域のなかを、ランダムな位置から始めて歩き回る場合、誰かに出くわすまでにかかる時間は、「平均自由行程」という物理学の概念を使って計算することができる。

1回の衝突が起こるまでの時間
=1/1時間当たりの衝突回数
=1/{(肩幅+平均胴体直径)×速度×その地域の人口密度}

物理的に人々にぶつかりたければ、満員のフットボール・スタジアムのほうがカナダの北方林よりもチャンスは多いだろう。そして、もしもスタジアムで試してみるなら、フィールドより観客席のほうが衝突は頻繁に起こるだろう──フィールド上の衝突のほうがより激しいだろうが。