2020年01月29日 13時43分

マリカー訴訟で任天堂が勝訴「5000万円」支払いを命じる 知財高裁

マリカー訴訟で任天堂が勝訴「5000万円」支払いを命じる 知財高裁
MARI社のカート(2018年冬/弁護士ドットコム)

公道を走るカートのレンタルサービスを展開する「MARIモビリティ開発」(以下:MARI社、旧社名:マリカー)とその代表に対して、任天堂が不法競争行為の差し止めなどを求めていた訴訟で、知財高裁は1月29日、損害賠償5000万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

任天堂は2017年2月、MARI社が客にカートをレンタルする際に「マリオ」など、キャラクターのコスチュームを貸出したうえ、そのコスチュームが写った画像や映像を許諾なしに宣伝・営業に利用するなどしていることが、「不正競争行為にあたる」として提訴した。

1審の東京地裁は2018年9月、任天堂側の不正競争防止行為に関する主張をおおむね認めて、MARI社に対して、マリカーの名称を使用しないことや、カートレンタルの際に任天堂のキャラクターであるマリオなどのコスチュームを使用しないこと、損害賠償1000万円を支払うことなどを命じた。

MARI社側は1審判決を不服として控訴し、任天堂側も1審判決で認められなかった部分を不服として控訴するとともに、損害賠償請求の金額を1000万円から5000万円に増額していた。これを受け、知財高裁は2019年5月、「MARI社の行為は、任天堂の営業上の利益を侵害する」という中間判決を下して、損害賠償の金額を決めるための審議をつづけていた。

知財高裁の判決を受けて、MARI社はホームページで「当社の主張が認められなかった部分については誠に遺憾であり、内容を精査して引き続き対応して参ります」とコメントした。

情報をお寄せください!

弁護士ドットコムニュースでは「LINE」で情報募集しています。働いていて疑問に思ったことや、法律に関するトラブルなど、弁護士ドットコムニュースの記者に取材してほしい社会問題はありますか。

以下からLINE友だち登録をして、ご連絡ください。

友だち追加

[弁護士ドットコムからのお知らせ] アルバイト、協力ライター募集中!

弁護士ドットコムニュース編集部では、編集補助アルバイトや協力ライター(業務委託)を募集しています。

詳細はこちらのページをご覧ください。
https://hrmos.co/pages/bengo4/jobs/0009608