ised議事録

01-14設計研第7回:目次

D7

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(開催:2006年1月14日 国際大学GLOCOM/ 議事録公開:2006年8月23日)

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 ised@glocom最終回となる設計研第7回では、「情報技術は果たして社会を変えるのか」という問いをめぐって、メディア、貨幣、法、そして宗教に国家と、広範に渡って議論が交わされた。

 鈴木健はまず講演において、「私的所有」という概念の由来を、生物学的な起源に遡行して検討しながら、「敵/見方」といった二項対立的な概念把握こそが、現代社会の問題の基底にあるとみなす。そして鈴木は、二項対立ではない「なめらか」な認知距離を可能にするためのシステムを、メディア、貨幣、法(契約)という三領域それぞれについて提案している。

 続く討議第1部では、まず東浩紀から、鈴木健の「個人主義」的な構想から零れ落ちる問題についての指摘がなされる。鈴木の支持するロックの社会契約論は、後にヒュームによって「慣習(Convention)」の視点が抜けていると批判された。これと同様に、鈴木の構想には、「情報技術を使いこなす個人」という存在が前提とされているが、果たしてこの存在は自明なものではないのである。

 さらに近藤淳也は、情報技術によって、人々の想像力や関心の幅が等しく拡大するということはないのではないかと疑念を提示する。鈴木健は、情報技術によって、新しい距離感覚・共通感覚を設定することで、人々の想像力の範囲は拡大すると考えている。しかし実際の情報技術は、倫理研において「繋がりの社会性」の問題として幾度も議論されてきたように、近しい関心を持った人々同士を繋げ合うことで、社会のタコツボ化を促しているのである。

 討議第2部では、倫理研からのゲスト参加となった白田秀彰が、「鈴木健の構想は宗教に他ならない」と口火を切った。白田によれば、鈴木健の「PICSY」や「契約の自動実行」といった構想は、社会的行為の複雑な因果関係を機械に演算し、実社会に反映させることで、これまで仏陀やキリストの開示した「因果応報」や「他者への愛(思いやり)」という理念的な関係性を実現することに相当するというのである。これに対し東は、鈴木のこの構想を、「生態環境を根底から書き換える」という意味で、宗教的というよりは「生態学的」と形容することを提案。この生態学的な制御によって、これまで国家の果たしてきた「暴力の抑止」と「私的所有の保障」という機能を代替さえすれば、国家を揚棄することもありうることを示唆した。

 最後に、設計研委員の6名それぞれから、これまでの設計研を総括したコメントが出され、設計研はその全7回の幕を閉じた。これをもって、倫理研設計研をあわせて、ised@glocomプロジェクトは全回終了となる。

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