シルヴィアス
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【キャラ一覧(無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL)】【スキル一覧】【マップ一覧】
※AMAZONから、スキルのGRADE UPによる数値の変化量が途中で変わるケースが出ています。
Illustrator:月岡 月穂
名前 | シルヴィアス |
---|---|
年齢 | 不明 |
職業 | 奏者 |
- 2018年10月25日追加
- AMAZON ep.Iマップ10(AMAZON時点で335マス/累計1430マス、AMAZON PLUS時点で295マス/推定1280マス?)課題曲「folern」クリアで入手。
- AMAZON ep.IIマップ5のマップボーナス(+2)に名指しで指定されている。
- サントラ「タソガレリレイション」のジャケットを飾っている。
神の血を引く少女。
神によって運命づけられた彼女は己の正義を信じ戦い続ける。
スキル
RANK | スキル |
---|---|
1 | 一点突破 |
5 | |
10 | |
15 | 死神の鎌 |
25 | 限界突破の証 |
- 一点突破 [MANIAC]
※高確率でスコアにマイナスの影響を受けます。
プレイ環境 | 最大 | |
---|---|---|
開始時期 | ガチャ | |
CRYSTAL | 無し | +2 |
あり | +6 | |
AMAZON | 無し | +2 |
あり | +8 | |
STAR+以前 |
GRADE | 効果 |
---|---|
共通 | J-CRITICAL判定以外MISSになる |
初期値 | ゲージ上昇UP (230%) |
+1 | 〃 (240%) |
+2 | 〃 (250%) |
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要 | |
+3 | 〃 (260%) |
+4 | 〃 (270%) |
+5 | 〃 (280%) |
+6 | 〃 (290%) |
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要 (現行バージョンのガチャでは未実装) | |
+7 | 〃 (300%) |
+8 | 〃 (305%) |
理論値:150000(7本+24000/26k)[+2] | |
理論値:174000(8本+22000/28k)[+6] | |
理論値:183000(9本+3000/30k)[+8] |
PLUSまでの旧仕様
AIRバージョンから、ゲージ上昇率が増加した。所有者も増えた。
初期値 | ゲージ上昇UP(205%) J-CRITICAL判定以外MISSになる |
---|---|
GRADE UP | ゲージ上昇UP 5%増加(最大220%) |
- 死神の鎌 [ABSOLUTE]
- 新規プレイヤーにとっては7本用スキル。ただし、強制終了条件が厳しいので腕前と要相談。
- AIR PLUS以前のキャラを所有している場合、「オーバージャッジ」でゲージ7本は十分狙えるため、8本狙いの選択肢ということになる。
- 筐体内の所有者は、AMAZON ep.Iマップ10(AMAZON時点で累計1430マス、AMAZON PLUS時点で推定累計1280マス?)のみ(CRYSTAL開始時点)。
- AIRバージョンで仕様変更はされていない。かつてはゲージ7本を狙う際に選択肢に入るスキルだった。AMAZONでようやく所有者が増えた。
プレイ環境 | 最大 | |
---|---|---|
開始時期 | ガチャ | |
CRYSTAL | 無し | 初期値 |
あり | +4 | |
AMAZON | 無し | 初期値 |
あり | +4 | |
STAR+以前 |
GRADE | 効果 |
---|---|
共通 | MISS判定3回で強制終了 |
初期値 | ゲージ上昇UP (240%) |
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要 | |
+1 | 〃 (245%) |
+2 | 〃 (250%) |
+3 | 〃 (255%) |
+4 | 〃 (257%) |
理論値:144000(7本+18000/26k)[初期値] | |
参考理論値:154200(8本+2200/28k)[+4] |
ランクテーブル
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
スキル | Ep.1 | Ep.2 | Ep.3 | スキル |
6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
Ep.4 | Ep.5 | Ep.6 | Ep.7 | スキル |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
Ep.8 | Ep.9 | Ep.10 | Ep.11 | スキル |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
スキル |
STORY
EPISODE1 神速の英雄「私の名はシルヴィアス。人は私を『神速の英雄』と呼ぶが……私は英雄ではなく神に仇なす者」
かつて地上に蔓延った神は姿を消し、人々だけが暮らすようになった世界。そこに、彼女は住まう。
シルヴィアス。『神速』の異名を持ち、全ての繋がりを、神によって運命づけられた天の糸を断ち切る者。
血に染まった大地を駆ける、幽玄の如き闇を表す黒き鋏は、彼女の行く道に立つ全ての敵を斬り捨てていく。
されど、彼女自身の瞳に映るのは常に天から降りる運命の糸であった。
それは、断ち切る者であるが故に決して目を逸らせないもの。彼女はその糸を断つため、英雄となり奏者となる。
けれどこれは少し先の、未来の話。
少女はいつしか道を拓き、世界を広げ、やがて神への挑戦者となる。
故にこれは、英雄の物語ではない。
そして、神々の物語でもない。
繋がりを視る少女の、終わりなき探求の物語である。
EPISODE2 神々の傲慢「かつてこの地上を支配していた神々は、人間を見捨て自らの血を引く者に地上を任せ、天界へと昇った」シルヴィアス。『神速』の異名を持ち、全ての繋がりを、神によって運命づけられた天の糸を断ち切る者。
血に染まった大地を駆ける、幽玄の如き闇を表す黒き鋏は、彼女の行く道に立つ全ての敵を斬り捨てていく。
されど、彼女自身の瞳に映るのは常に天から降りる運命の糸であった。
それは、断ち切る者であるが故に決して目を逸らせないもの。彼女はその糸を断つため、英雄となり奏者となる。
けれどこれは少し先の、未来の話。
少女はいつしか道を拓き、世界を広げ、やがて神への挑戦者となる。
故にこれは、英雄の物語ではない。
そして、神々の物語でもない。
繋がりを視る少女の、終わりなき探求の物語である。
はるか大昔、まだ神々が世界を統治するため、地上を闊歩していた時代。
神々は人と共に地上に暮らし、人々を統治し、正しい道を説き続けた。
だが、神と人間の思想は決して交わることはなく、地上の統治はままならぬ状態が長く続いた。
やがて多くの神々は人間という種族に見切りをつけ、地上の統治を諦め、天上の世界へ帰ることを決めた。
その際に神は自らと人間の混血種を生み出した。神は人間への慈愛を込め、人を理解しうる混血の者を、人々の希望として、神に代わる統治者として地上へと残し、人々の幸せを願った。
しかし、神の血を引く混血の者たちもまた、人間たちを完全に統治し、導くことはできなかった。
やがて地上の混沌は深まり、地上に残っていたわずかな神々も天界へと去っていった。
これにより、地上は人間のものとなった。荒れた大地をもとに戻すことは容易でないが、神のくびきから解放された人間たちは、それでも力を合わせ必死に生き抜いていたのである。
EPISODE3 新たな火種「神の血を引く『奏者』と呼ばれる者は優れた存在だった。やがて神々は奏者以外の人間の粛清を始めた」神々は人と共に地上に暮らし、人々を統治し、正しい道を説き続けた。
だが、神と人間の思想は決して交わることはなく、地上の統治はままならぬ状態が長く続いた。
やがて多くの神々は人間という種族に見切りをつけ、地上の統治を諦め、天上の世界へ帰ることを決めた。
その際に神は自らと人間の混血種を生み出した。神は人間への慈愛を込め、人を理解しうる混血の者を、人々の希望として、神に代わる統治者として地上へと残し、人々の幸せを願った。
しかし、神の血を引く混血の者たちもまた、人間たちを完全に統治し、導くことはできなかった。
やがて地上の混沌は深まり、地上に残っていたわずかな神々も天界へと去っていった。
これにより、地上は人間のものとなった。荒れた大地をもとに戻すことは容易でないが、神のくびきから解放された人間たちは、それでも力を合わせ必死に生き抜いていたのである。
神々がいなくなった世界で、人間たちは混沌の中、必死に生きていた。
しかし、神々が去っても、神々の理の全てが地上から消えたわけではなかった。
かつての神の血を引く者。神の代行者として地上を統治した者の末裔。
そういった神の力をごくわずかに継承した者たちが、地上には存在した。
そのような者たちはやがて、『奏者』と呼ばれるようになった。
英雄と呼ばれるにふさわしい特別な才を開花させる……そういった可能性を秘めた者たちである。彼らの持つ力は、神の血という名の運命の糸であった。
長い時を経て、天上の神々は穢された大地を憂い、人々への鉄槌を下そうとしていた。だが、そんな神々の中でも、人間と地上を愛し、守らんとする女神がいた。
審判正義の星女神、その名は『アストライア』。彼女は人間の持つ可能性を信じ、正しい心を信じた。そして何より美しい大地を愛していた。
そのため神々の怒りの鉄槌が下されるよりも前に、大地を守り、人々を正しき未来へと導く必要があった。
こうして彼女は奏者たちを選別することとなったのだ。
EPISODE4 公平なる選別「私が幼い頃住んでいた村は、アストライアという女神により奏者候補の私だけが選別された。他は全て……」しかし、神々が去っても、神々の理の全てが地上から消えたわけではなかった。
かつての神の血を引く者。神の代行者として地上を統治した者の末裔。
そういった神の力をごくわずかに継承した者たちが、地上には存在した。
そのような者たちはやがて、『奏者』と呼ばれるようになった。
英雄と呼ばれるにふさわしい特別な才を開花させる……そういった可能性を秘めた者たちである。彼らの持つ力は、神の血という名の運命の糸であった。
長い時を経て、天上の神々は穢された大地を憂い、人々への鉄槌を下そうとしていた。だが、そんな神々の中でも、人間と地上を愛し、守らんとする女神がいた。
審判正義の星女神、その名は『アストライア』。彼女は人間の持つ可能性を信じ、正しい心を信じた。そして何より美しい大地を愛していた。
そのため神々の怒りの鉄槌が下されるよりも前に、大地を守り、人々を正しき未来へと導く必要があった。
こうして彼女は奏者たちを選別することとなったのだ。
ここに、一人の少女がいる。名を『シルヴィアス』と言う。
彼女は幼い頃に両親を亡くし、貧しい辺境の村の寺院で育てられた。
暮らしは決して楽ではないが、人々は清く、弱きを守り慈しむという教えにより、シルヴィアスは満たされていた。そして、自分たちの生き方が『正しい』と確信していたのだ。
だがそんな村に、ある日場違いな麗人が訪れる。『アストライア』と名乗る美女。
村人たちは穏やかで優しい笑みを浮かべる彼女を快く歓迎した。アストライアもまた、実に丁寧に村人たちの歓待に礼を言った。
シルヴィアスは、見たこともない来訪者を『まるで女神さまのようだ』と密かに憧れて物陰から見つめていた。
その日の日没の刻のこと。アストライアは悲しそうな顔を浮かべ、村人たちへ澄んだ声で朗々と、まるで歌でも歌うかのように語りかけた。
「皆さんには本当に申し訳ありません。これから世界が選別を始めます。わたしにはあなたたちが選ばれることを祈ることしかできません……。どうか、皆さんにご加護がありますように……」
アストライアは大地に膝をつき祈りを捧げると、同時に天から炎を纏った剣が降り注いだ。
シルヴィアスは、何が起きたのか全く理解できなかった。
なぜ村が燃えているのだろう。
なぜ自分と目の前の女性は立っているのだろう。
なぜ、他のみんなは――。
EPISODE5 神位の簒奪者シルヴィアス「アストライアは選別はあくまで正義だと言う。それは神々の勝手な都合だ……そんな神々を私は認めない!」彼女は幼い頃に両親を亡くし、貧しい辺境の村の寺院で育てられた。
暮らしは決して楽ではないが、人々は清く、弱きを守り慈しむという教えにより、シルヴィアスは満たされていた。そして、自分たちの生き方が『正しい』と確信していたのだ。
だがそんな村に、ある日場違いな麗人が訪れる。『アストライア』と名乗る美女。
村人たちは穏やかで優しい笑みを浮かべる彼女を快く歓迎した。アストライアもまた、実に丁寧に村人たちの歓待に礼を言った。
シルヴィアスは、見たこともない来訪者を『まるで女神さまのようだ』と密かに憧れて物陰から見つめていた。
その日の日没の刻のこと。アストライアは悲しそうな顔を浮かべ、村人たちへ澄んだ声で朗々と、まるで歌でも歌うかのように語りかけた。
「皆さんには本当に申し訳ありません。これから世界が選別を始めます。わたしにはあなたたちが選ばれることを祈ることしかできません……。どうか、皆さんにご加護がありますように……」
アストライアは大地に膝をつき祈りを捧げると、同時に天から炎を纏った剣が降り注いだ。
シルヴィアスは、何が起きたのか全く理解できなかった。
なぜ村が燃えているのだろう。
なぜ自分と目の前の女性は立っているのだろう。
なぜ、他のみんなは――。
アストライアとシルヴィアス以外の村人は全員、一瞬のうちに炎に包まれた。
「みんな……みんな!」
常人では耐え切れぬほどのショックを前に、シルヴィアスは現実に立ち返った。
「お姉さん、みんなを助けて! こんな……このままじゃ……!」
シルヴィアスの声を聞きながらも、アストライアは目を瞑り祈り続けた。
そして炎が消え去った頃に目を開き、生き延びたシルヴィアスを祝福した。
「とてもつらかったでしょう……。でも、あなたは選ばれました。おめでとうございます」
この大惨事の何がおめでたいというのか。シルヴィアスは目の前の女性が何を言っているのか、全くわからなかった。
「本当にごめんなさい……。あれは『審判の炎』……ですが、安心してください。世界に選ばれし者が焼かれることはありません」
アストライアは眉一つ動かさずに、これは世界が下した判断だと話す。
「この大地を守り、人の歴史を正しき道へと導く強き意思を持つ者……そう、奏者たち。あの炎に選ばれしあなたは、奏者になる資格を持っているのです」
アストライアはシルヴィアスへ悲哀の表情を向ける。
「……待ってよ……それじゃあ、村の人たちは、奏者の資格がないから殺されたって言うの?」
「どうか恨まないで。彼らは世界により選別されたのです」
「ふざけないで!」
「お気持ちは察しますが、この大地と人々を守るためには、正しい決断を下せる者が必要なのです。私は天秤の護り手……より多くの命を救うために、世界がそう判断したのです……」
「正しいって……何が正しいっていうの!」
シルヴィアスには、村の人間たちが間違っているとは思えなかったのだ。
「私は、あんたを認めない! あんたが正しいはずがない!」
「私は正義の女神ですから、絶対に正しいんですよ……。だけど、同時に私は知っています。『正義』とは各々違った形をしているのだと……。貴女の正義を証明するのであれば、まずは『奏者』になるのです」
「……奏者になれば、アンタを殺せるの?」
「ええ、『奏者』になれば、それは神に近づくということ……奏者には正義を問う資格がありますから」
それから先、何か言われたような気がしたが、シルヴィアスの耳には何も入ってこなかった。
やがて、アストライアはどこかへ去っていった。
焼け野原となり、灰と瓦礫だけとなった村の中心で、シルヴィアスは復讐を誓う。
「……必ず奏者になって、アストライアを……神々をこの手で討つ!」
EPISODE6 正義を討つ正義「私は神の正義を憎み、己を鍛え、戦い、多くの人々を救った。そして『英雄』と呼ばれるようになった」「みんな……みんな!」
常人では耐え切れぬほどのショックを前に、シルヴィアスは現実に立ち返った。
「お姉さん、みんなを助けて! こんな……このままじゃ……!」
シルヴィアスの声を聞きながらも、アストライアは目を瞑り祈り続けた。
そして炎が消え去った頃に目を開き、生き延びたシルヴィアスを祝福した。
「とてもつらかったでしょう……。でも、あなたは選ばれました。おめでとうございます」
この大惨事の何がおめでたいというのか。シルヴィアスは目の前の女性が何を言っているのか、全くわからなかった。
「本当にごめんなさい……。あれは『審判の炎』……ですが、安心してください。世界に選ばれし者が焼かれることはありません」
アストライアは眉一つ動かさずに、これは世界が下した判断だと話す。
「この大地を守り、人の歴史を正しき道へと導く強き意思を持つ者……そう、奏者たち。あの炎に選ばれしあなたは、奏者になる資格を持っているのです」
アストライアはシルヴィアスへ悲哀の表情を向ける。
「……待ってよ……それじゃあ、村の人たちは、奏者の資格がないから殺されたって言うの?」
「どうか恨まないで。彼らは世界により選別されたのです」
「ふざけないで!」
「お気持ちは察しますが、この大地と人々を守るためには、正しい決断を下せる者が必要なのです。私は天秤の護り手……より多くの命を救うために、世界がそう判断したのです……」
「正しいって……何が正しいっていうの!」
シルヴィアスには、村の人間たちが間違っているとは思えなかったのだ。
「私は、あんたを認めない! あんたが正しいはずがない!」
「私は正義の女神ですから、絶対に正しいんですよ……。だけど、同時に私は知っています。『正義』とは各々違った形をしているのだと……。貴女の正義を証明するのであれば、まずは『奏者』になるのです」
「……奏者になれば、アンタを殺せるの?」
「ええ、『奏者』になれば、それは神に近づくということ……奏者には正義を問う資格がありますから」
それから先、何か言われたような気がしたが、シルヴィアスの耳には何も入ってこなかった。
やがて、アストライアはどこかへ去っていった。
焼け野原となり、灰と瓦礫だけとなった村の中心で、シルヴィアスは復讐を誓う。
「……必ず奏者になって、アストライアを……神々をこの手で討つ!」
そうして、シルヴィアスの復讐の旅路は始まった。
各地を渡り歩く中、シルヴィアスは今まで自分が如何に美しい世界で生きていたかを知った。
子供に武器を持たせて戦わせる人々や、暴力によって全てが決められる町。それらは傷付いたシルヴィアスを変えるには、十分すぎる毒となった。
なるほど、アストライアや他の神々が言うとおり、人は愚かで汚く、大地を滅ぼす存在なのかもしれない。
「だが、その滅びは神々の傲慢によってもたらされるべきものではない!」
戦地で数多の命を奪いながら、彼女は吠え猛った。そうしてシルヴィアスはあらゆる戦地を巡り、神の痕跡を追い続けた。
そして戦えば戦うほどにその身に眠る神の血は強さを増し、彼女は神への階段を上っていく。
シルヴィアスは自らに眠る神の力が強くなるほどに、神への憎悪を募らせた。
彼女の憎悪の対象は神だけではない。盲目的に神を信じる人間もまた、彼女にとっては忌むべき存在なのだ。
「世界を統治するのがアストライアなら、この世を破壊するのもアストライアなのだ!」
「神の名を呼ぶな! 奴らなど、なんの役にも立たん! 人が人として信じることができるのは己が力だけだ!」
暗い復讐の炎を滾らせるシルヴィアス。多くの戦火を潜り抜け、数多の死と生をその手で紡ぎ出した彼女を、いつしか人々は『英雄』と呼ぶようになっていった。
そして……彼女はついに『奏者』となり、神にその刃を向けるための戦いへ赴く。
EPISODE7 選ばれし者たちの闘い「神々に逢うには奏者に選別されなくては、同じ英雄たちを一人残らず斬ればいずれ……ッ!!」各地を渡り歩く中、シルヴィアスは今まで自分が如何に美しい世界で生きていたかを知った。
子供に武器を持たせて戦わせる人々や、暴力によって全てが決められる町。それらは傷付いたシルヴィアスを変えるには、十分すぎる毒となった。
なるほど、アストライアや他の神々が言うとおり、人は愚かで汚く、大地を滅ぼす存在なのかもしれない。
「だが、その滅びは神々の傲慢によってもたらされるべきものではない!」
戦地で数多の命を奪いながら、彼女は吠え猛った。そうしてシルヴィアスはあらゆる戦地を巡り、神の痕跡を追い続けた。
そして戦えば戦うほどにその身に眠る神の血は強さを増し、彼女は神への階段を上っていく。
シルヴィアスは自らに眠る神の力が強くなるほどに、神への憎悪を募らせた。
彼女の憎悪の対象は神だけではない。盲目的に神を信じる人間もまた、彼女にとっては忌むべき存在なのだ。
「世界を統治するのがアストライアなら、この世を破壊するのもアストライアなのだ!」
「神の名を呼ぶな! 奴らなど、なんの役にも立たん! 人が人として信じることができるのは己が力だけだ!」
暗い復讐の炎を滾らせるシルヴィアス。多くの戦火を潜り抜け、数多の死と生をその手で紡ぎ出した彼女を、いつしか人々は『英雄』と呼ぶようになっていった。
そして……彼女はついに『奏者』となり、神にその刃を向けるための戦いへ赴く。
『奏者』の座、それは人々を導くために神が用意した神の代行者の椅子。
そして、神へと近づく最初の一歩……。大地を去った神々の残した神殿に、彼女はいた。
シルヴィアスの周囲には、同じように神へと近づかんとする者たちがいた。彼女と同じく神の血を引き、幾多の戦場を巡ってきた『英雄』たち。
いつからだろう、シルヴィアスの目にはそういった者たちの上に自分と同じ一本の糸のようなものが見えていた。
糸は天へと伸び、雲よりも高いどこかへと向かう。……それが何と繋がっているのか、彼女には分かった。
彼女が憎むべき世の理を生み出した神々。その神との繋がりを持つ運命の糸を、受け入れる者、驕る者、縋る者……そんな数多の『英雄』を知ったシルヴィアスは驚き、また反吐が出る思いに駆られた。
「神々に選ばれる者のみが、この世の春を享受するだと?……それはお前らが選ばれた側の存在だから吐ける戯言だ!」
シルヴィアスの脳裏には、世界を形作る神々に存在そのものを『悪』とされた、かつての家族たちの断末魔の姿が焼き付いている。
シルヴィアスは剣を抜くと、自分と敵対する『英雄』共に宣言した。
「私は必ずや奏者になり、神を……アストライアを、殺す! 道を阻む者はかかってくるがいい!」
EPISODE8 勝利を我が手に!「私は英雄共を圧倒し、切り伏せていった。……さあ神よ! 私を奏者に選ぶがいい!」そして、神へと近づく最初の一歩……。大地を去った神々の残した神殿に、彼女はいた。
シルヴィアスの周囲には、同じように神へと近づかんとする者たちがいた。彼女と同じく神の血を引き、幾多の戦場を巡ってきた『英雄』たち。
いつからだろう、シルヴィアスの目にはそういった者たちの上に自分と同じ一本の糸のようなものが見えていた。
糸は天へと伸び、雲よりも高いどこかへと向かう。……それが何と繋がっているのか、彼女には分かった。
彼女が憎むべき世の理を生み出した神々。その神との繋がりを持つ運命の糸を、受け入れる者、驕る者、縋る者……そんな数多の『英雄』を知ったシルヴィアスは驚き、また反吐が出る思いに駆られた。
「神々に選ばれる者のみが、この世の春を享受するだと?……それはお前らが選ばれた側の存在だから吐ける戯言だ!」
シルヴィアスの脳裏には、世界を形作る神々に存在そのものを『悪』とされた、かつての家族たちの断末魔の姿が焼き付いている。
シルヴィアスは剣を抜くと、自分と敵対する『英雄』共に宣言した。
「私は必ずや奏者になり、神を……アストライアを、殺す! 道を阻む者はかかってくるがいい!」
次々と襲い掛かってくる英雄たちを、シルヴィアスの赤き刃は切り伏せていった。
返り血を浴び、真紅に染め上げられた彼女は、禍々しい狂気を帯びた姿になっていく。
シルヴィアスは地上と神々の繋がりを断つのならば、この地に流れる血を吸ってなお咲き誇る華が必要だと信じていた。
……やがて、凄惨な宴を目の当たりにし、半端な覚悟を抱きその場を訪れた『英雄』たちはシルヴィアスの鬼神のごとき強さに慄き立ち向かうことを放棄した。
彼女の魂は、幾多の『英雄』たちを圧倒し、一段と紅く凛とした輝きを放っていた。
「……さあ! この私を選べ!」
彼女の叫びに答えるように、空から光が差し、翼とともに神の使徒がシルヴィアスの前に舞い降りる。神の使徒は軽蔑の眼差しと共に言葉を紡ぐ。
「血に飢えた忌まわしき人の子よ……真の奏者を目指すのならば、私を倒し己の正義を示すがよい……これが最後の試練である」
「……望むところだ!」
シルヴィアスは返り血に染まった顔を拭うこともなく、純白を纏う神の使徒に襲い掛かる!
EPISODE9 鮮血の奏者「私は最後の試練である神の使徒を葬り、ようやく奏者となった! そして遂に天界の門が開かれる!」返り血を浴び、真紅に染め上げられた彼女は、禍々しい狂気を帯びた姿になっていく。
シルヴィアスは地上と神々の繋がりを断つのならば、この地に流れる血を吸ってなお咲き誇る華が必要だと信じていた。
……やがて、凄惨な宴を目の当たりにし、半端な覚悟を抱きその場を訪れた『英雄』たちはシルヴィアスの鬼神のごとき強さに慄き立ち向かうことを放棄した。
彼女の魂は、幾多の『英雄』たちを圧倒し、一段と紅く凛とした輝きを放っていた。
「……さあ! この私を選べ!」
彼女の叫びに答えるように、空から光が差し、翼とともに神の使徒がシルヴィアスの前に舞い降りる。神の使徒は軽蔑の眼差しと共に言葉を紡ぐ。
「血に飢えた忌まわしき人の子よ……真の奏者を目指すのならば、私を倒し己の正義を示すがよい……これが最後の試練である」
「……望むところだ!」
シルヴィアスは返り血に染まった顔を拭うこともなく、純白を纏う神の使徒に襲い掛かる!
――互いに、満身創痍であった。
激闘の果てに、神の使徒はその身を紅く染め、両翼を失ったその身は今にも崩れ落ちんばかりだった。
シルヴィアスもまた半身を幾多も貫かれ命の炎が今にも燃え尽きそうなほど疲弊していた。
お互いに、最早相手の命を奪うための力すら残されてはいなかった。
それなのに戦意は尽きていなかった。神の使徒は自分を作り上げた創造主のために、シルヴィアスはこの先にいる怨敵アストライアの座へ至るために。
目の前の敵を倒し、その先の願いを掴み取ろうとした二人――両者は最後の一撃を振りぬいた。
「がは……」
血の零れる音がしんと響き渡る。倒れたのは――神の使徒だった。
神の使徒が倒れ、その穢れを知らぬ血が大地へと零れ落ちた。満身創痍で力なく跪くシルヴィアスへ、一筋の光が降り注ぐ。
すると、それまで死の扉を叩く直前であったシルヴィアスの身体は、みるみるうちに癒され元通りに、いやそれ以上に、力がみなぎっていく。
そう、彼女は遂に『奏者』の力を手に入れたのだ。
「そうか……ようやくこの時が……ッ!」
奏者となったシルヴィアスは、光差す空へ向かって天界の扉を開くように命じる。
天界への道は今、開かれた。
EPISODE10 正義の女神との再会「アストライア、私はこの時のために生きていたのだ。貴様ら神々が正義であるならば私は悪で構わない!」激闘の果てに、神の使徒はその身を紅く染め、両翼を失ったその身は今にも崩れ落ちんばかりだった。
シルヴィアスもまた半身を幾多も貫かれ命の炎が今にも燃え尽きそうなほど疲弊していた。
お互いに、最早相手の命を奪うための力すら残されてはいなかった。
それなのに戦意は尽きていなかった。神の使徒は自分を作り上げた創造主のために、シルヴィアスはこの先にいる怨敵アストライアの座へ至るために。
目の前の敵を倒し、その先の願いを掴み取ろうとした二人――両者は最後の一撃を振りぬいた。
「がは……」
血の零れる音がしんと響き渡る。倒れたのは――神の使徒だった。
神の使徒が倒れ、その穢れを知らぬ血が大地へと零れ落ちた。満身創痍で力なく跪くシルヴィアスへ、一筋の光が降り注ぐ。
すると、それまで死の扉を叩く直前であったシルヴィアスの身体は、みるみるうちに癒され元通りに、いやそれ以上に、力がみなぎっていく。
そう、彼女は遂に『奏者』の力を手に入れたのだ。
「そうか……ようやくこの時が……ッ!」
奏者となったシルヴィアスは、光差す空へ向かって天界の扉を開くように命じる。
天界への道は今、開かれた。
シルヴィアスの前に、天界への門が開かれる。すると、生き残った英雄たちの中からシルヴィアスについていくと言うものが現れたのだ。
彼らの中にも、シルヴィアスと同じように神に復讐を誓い、神々からの解放を求めた者がいたのだ。
「……来たければ勝手にしろ」
天界の門をくぐり抜けると、どこからともなく声が響いてくる。
「……シルヴィアス。よく、ここまで辿り着きましたね」
「……」
この声。忘れようもない、あの日の記憶。
「アストライアッ!!」
「今日のこと、悲しくもあり、同時に嬉しくも思います。私は今まで、誰かと繋がりを持ったことなどありませんでした。ですが、今の私と貴女の間には憎しみという一本の強い繋がりが生まれようとしている。あなたは、神々が思い描いた人を導く英傑ではないかもしれません。でも、人の意志があなたを選び、あなたは辿り着いた。神に正義を示さんとする者の誕生を私は祝福しましょう……」
……勝手な。いや、そもそも人間と同じ尺度で見ることになんら意味などない。彼女は人間ではなく神なのだから。
「アストライアよ……貴様ら神々がこの世界の正義だというのであれば、私は悪で構わない。悪として正義の暴虐を必ずや止めてみせよう!」
「それがあなたの正義なのですね……分かりました」
アストライアの声が途切れ、シルヴィアスの目の前にまばゆい光を放つ神域へと至る階段が出現する。
その上に立っているのは――本物のアストライアだ。
EPISODE11 咲き乱れよ悪の華「私はこの剣で神々の世界に引導を渡す! 奴らの全てを破壊し、新しい時代を切り開くのだ!」彼らの中にも、シルヴィアスと同じように神に復讐を誓い、神々からの解放を求めた者がいたのだ。
「……来たければ勝手にしろ」
天界の門をくぐり抜けると、どこからともなく声が響いてくる。
「……シルヴィアス。よく、ここまで辿り着きましたね」
「……」
この声。忘れようもない、あの日の記憶。
「アストライアッ!!」
「今日のこと、悲しくもあり、同時に嬉しくも思います。私は今まで、誰かと繋がりを持ったことなどありませんでした。ですが、今の私と貴女の間には憎しみという一本の強い繋がりが生まれようとしている。あなたは、神々が思い描いた人を導く英傑ではないかもしれません。でも、人の意志があなたを選び、あなたは辿り着いた。神に正義を示さんとする者の誕生を私は祝福しましょう……」
……勝手な。いや、そもそも人間と同じ尺度で見ることになんら意味などない。彼女は人間ではなく神なのだから。
「アストライアよ……貴様ら神々がこの世界の正義だというのであれば、私は悪で構わない。悪として正義の暴虐を必ずや止めてみせよう!」
「それがあなたの正義なのですね……分かりました」
アストライアの声が途切れ、シルヴィアスの目の前にまばゆい光を放つ神域へと至る階段が出現する。
その上に立っているのは――本物のアストライアだ。
シルヴィアスたちの目の前に現れた神への道。その先、天頂ではアストライアが座している。
そして彼女の周りには、彼女自身が祝福し、選んだ『奏者』たちの姿があった。
「……いくぞ!」
シルヴィアスは剣を握ると、同士たちと共に階段を駆け上っていく。奏者を生み出すこの仕組みを破壊し、神の時代を終わらせるために。
「この剣でアストライア、貴様を殺し、地上と天界を繋ぐ全てを断つ! 神の世界に引導を渡してやる!!」
「ああ、伝わってきます……これが純然たる復讐の正義……世界の理が生んだ答え……我々が最も危惧したもの。貴女は正しく人間にとっての『英雄』なのですね……!」
……正義と悪。見る者によっては正義と正義、悪と悪に映るであろう戦いだ。
そこに、答えなどはない。
故にこれは、英雄の物語ではなく、そして神々の物語でもない。
地上を憂い、世界を乱す人々に穏やかな滅びと停滞を与えんとした神と、己の意によってこの世を生き抜かんと決意した人間の、絶対の定めに翻弄された神と人の記憶。
――結果、人と神の道は分かたれたのは間違いない。
彼女が神を切り伏せたのか、それとも神の正義が我々を今でも支配しているのか、それを知る術はもう残されていないのだ。
そして彼女の周りには、彼女自身が祝福し、選んだ『奏者』たちの姿があった。
「……いくぞ!」
シルヴィアスは剣を握ると、同士たちと共に階段を駆け上っていく。奏者を生み出すこの仕組みを破壊し、神の時代を終わらせるために。
「この剣でアストライア、貴様を殺し、地上と天界を繋ぐ全てを断つ! 神の世界に引導を渡してやる!!」
「ああ、伝わってきます……これが純然たる復讐の正義……世界の理が生んだ答え……我々が最も危惧したもの。貴女は正しく人間にとっての『英雄』なのですね……!」
……正義と悪。見る者によっては正義と正義、悪と悪に映るであろう戦いだ。
そこに、答えなどはない。
故にこれは、英雄の物語ではなく、そして神々の物語でもない。
地上を憂い、世界を乱す人々に穏やかな滅びと停滞を与えんとした神と、己の意によってこの世を生き抜かんと決意した人間の、絶対の定めに翻弄された神と人の記憶。
――結果、人と神の道は分かたれたのは間違いない。
彼女が神を切り伏せたのか、それとも神の正義が我々を今でも支配しているのか、それを知る術はもう残されていないのだ。
■ 楽曲 | |
┗ 全曲一覧(1 / 2) / 追加順 / Lv順 | |
┗ WORLD’S END | |
■ キャラクター | |
┗ 無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL | |
┗ マップボーナス・限界突破 | |
■ スキル | |
┗ スキル一覧 / 期間限定スキル | |
┗ スキル評価 / 期間限定スキル | |
■ 称号・マップ | |
┗ 称号 / ネームプレート | |
┗ マップ一覧 |
コメント(30)
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この子がシビュラの火の巫女みたいな運命辿ってなくて本当に良かった
ストーリーの冒頭似てるだけにこの程度はまだまだ綺麗事なんだなって…このコメントに返信1返信 -
だから楽曲のアテさんぬゆりさんなんやな、ストーリー読んで思ったこのコメントに返信0返信
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アストライア様CHUNITHM説を踏まえてストーリーを眺めてたら、この人が歴史を終えた別の音ゲーに見えてきた返信数 (1)1返信
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アストライア様は正しい事をしたと思う、だってアストライア様は正しい判断しか下さないからシルヴィアスちゃんだけを生かしたの正解だと思う、もしかしたら実はシルヴィアスちゃんが知らないだけで村の人達は悪い事をしてたかもしれないし返信数 (1)22返信
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怒りの鉄槌って文字をみると機神を思い出すんだが関係ないよな?
レーベル違うのは知ってるこのコメントに返信6返信 -
blind justiceかな?このコメントに返信5返信
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アストライアが何もしなかったら神々の鉄槌をもろに食らうし、人類詰んでる。このコメントに返信33返信
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お気づきだろうか
宿敵と色が反対なだけで、服がほとんど似ているということに…このコメントに返信44返信 -
死神の鎌装備した彼女使ってエンドマークACしなきゃ…返信数 (4)10返信
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星の女神も悪の奏者もあまねく全ての譜面を平等に蹂躙するゴリラの前には等しく無力なのであった(理論値陥落済み)このコメントに返信35返信
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