各種デザイン制作、ウェブマーケティング、美容、ファッション、キャリア相談まで、個人や法人が得意なスキルや知識、経験を売買できるオンライン市場「ココナラ」。大手銀行や企業買収ファンドを経て、同サービスを立ち上げたココナラ社長の南章行氏は、自身の子育てにおいても「“得意”を生かす」ことにこだわっている。現在、高校生と中学生になった子どもたちに、どんな言葉をかけ、どんな応援をしてきたのか。南氏は、「親自身がハッピーに生きること」を大切にしてきたと語る。
なお南氏は2020年2月18~20日に福岡で開催される「ICCサミットFUKUOKA 2020」において、本連載とのコラボ企画「『子育て経営学』—私たちは子供をどう育てていくのか?(シーズン3)」に登壇する予定だ。本連載にも登場したスペースマーケット代表・重松大輔氏らとともに、子育てと経営の共通点などについて語り合う。(後編は2月4日公開予定)
インターネットで個人や法人のスキル・知識・経験を売買するスキルマーケット「ココナラ」を運営し、2019年には自伝的著書『好きなことしか本気になれない。』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を出版しました。“個人の人生を応援する起業家”ともいえる南さんがどんな子育てをしているのか、聞かせてください。中学生と高校生のお子さんがいらっしゃるそうですね。
南章行氏(以下、南):はい。上は高校1年生の男子、下は中学1年生の女子です。学校は別ですが、2人とも中高一貫校に通っています。この連載を見ていると、お子さんが小さい頃から深く関わっているパパ経営者は多いようですね。
僕の経験を振り返ると、子どもたちが小さかった頃は、企業買収ファンドの仕事に没頭していて、夜中の3時帰りが続くような毎日でした。物理的に子育てに関われる時間は平日はほぼ皆無で、子育てどころか家で食事すらとれていませんでした。服もスーツだけで全部クリーニングに出していたので、僕に関連する家事すらほとんど発生しない母子家庭状態。かろうじて土日は家にいましたけれど、公園で一緒に遊んだり、お風呂に入れたりする人並み程度のことしかできていませんでした。
第1子が生まれたのが銀行にいた最後の1年で、2人目はファンドに入って2年目の頃。特に前職のアドバンテッジパートナーズ(AP)は厳しい職場だったので、とにかく自分自身がサバイブすることに必死でした。
子育てに一番手がかかる時期とキャリアにアクセルを踏む時期が重なるのは、男女ともに抱えるジレンマですね。
南:そうですね。ただ、家族と過ごしたい気持ちはもちろんありました。AP時代に1年間、イギリスに留学したときには妻と子どもを連れて行き、子どもたちとも密な時間を過ごしました。仕事はハードだったのですが、「5年休まず働いて、1年休む」と職場にも宣言して、MBA(経営学修士)を取りに行ったという経緯です。当時、息子は5歳、娘は2歳でした。息子は当時のことをよく覚えていて、期間中に連れて行ったフランスやオランダの思い出も鮮明のようです。
コメント21件
tcltk
someone
親はなくとも子は育つともいいますな。
KYBT
人
こういう子育てがいいかは、30年後に追跡調査すればわかるかと。だれも面倒くさいからやらないだろうけど。自立した大人に育て、社会に巣立たせ、子供から離れるのが子育てですかね。友達から預かった子供だと思って育てたらどうでしょう。そうすればあまり
悩まず、甘やかさず、厳し過ぎず、期待せず、依存せずに育てらるのでは?子育て中の皆さん、ガンバ!...続きを読むのねむ
親の姿を見て育つ。それだけの事かと。
子供が親のまねをするのは本能ですから。
ぱりんちょ
この人の価値観は結局お金の多寡だからわからないと思うけど、10歳での体験は10歳でしか得られない体験。オトナになってお金持ちになって遊んでも10歳のそれとはまったく違うし、いくらお金があっても子供には絶対戻れないプライスレス。まあ絶対に彼に
は理解されないだろうけど。...続きを読むとしろう
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
成功者に秘訣を聞いても参考にならない可能性が高いであろう。
成功者自身も本当に何が成功の秘訣だったのか判ってない事が多いだろうからね、判ってても言わないか、ポジショントークをするものだ。
でも失敗にはまず明確な原因がある。...続きを読む凡人にとっては陥りがちな落とし穴にはまらないような教訓の方が有用なんでしょうよ。
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