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【羽ばたけ中部勢】

「1つの種目だけでなく、いろいろな競技をするのが楽しい」トライアスロン高校女子日本一・東邦高の16歳平泉真心、夢の五輪へ地力磨く毎日

2020年1月28日 23時26分

昨夏、高校日本一に輝いた東邦高の平泉真心

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 水泳、自転車、長距離走の3種目を連続で行うトライアスロン。その過酷な競技の女子の高校王者が、東邦高(愛知)にいる。平泉真心(まこ、1年)は昨夏行われた第2回全国高校トライアスロン選手権で優勝。日本、アジアを飛び出し、将来は世界での活躍を目指す有望株だ。

 昨年8月に京都府南丹市で行われた第2回全国高校トライアスロン選手権。最初の水泳で出遅れたものの、自転車で逆転。最後は2位に2分近い差を付け、高校日本一に輝いたのが平泉だった。 

 「まさか、優勝できるとは思わなかった。ライバルの選手がいて、最近はその子に勝てていなかったので…。優勝が目標だったけど、実現するとは思わなかったです」

 謙そんしながら振り返ったが、日々の努力の成果だろう。東邦高にトライアスロン部はなく、水泳部に所属。毎日、朝練習で3000メートルを泳ぎ、放課後は校内や学校近くで自転車や長距離走の練習に励んでいる。さらに、高体連の自転車競技にも登録。トライアスロン、自転車の両競技で大会、合宿に参加し、地力を蓄えているところだ。

 トライアスロンに初めて触れたのは、小学2年の時。幼稚園の頃から水泳を始め、水泳クラブのコーチが主催した体験会に参加したのがきっかけだった。「元々、自転車に乗るのも好きだった」と、小学5年からトライアスロンの大会にも出場するようになった。

 中学時代は、週末に東邦高の施設で練習することがあり、環境の良さから同校に進学した。水泳部の渡辺素幸監督(58)には、過去にトライアスロン選手を指導したノウハウがあり、トライアスロンチームのスタッフと連携しながら、平泉の指導に当たっている。

 「1つの種目だけでなく、いろいろな競技をするのが楽しい。また、1つ1つの種目で苦しさが違う。違うから、乗り越えて、ゴールした時の達成感はものすごいものがある。トライアスロンをしている人は穏やかで、優しい人が多い。その人間関係も魅力です」

 直近の目標は、4月に広島県で開催されるアジアジュニア選手権出場。3月にある選考会で、出場権獲得を目指している。さらに、遠く先に見据えるのは五輪。「そこまでのレベルではないので、今は五輪までは考えられない。でも、チャンスがあるなら狙ってみたい」。16歳の目の前には、大きな夢が広がっている。

 ▼平泉真心(ひらいずみ・まこ)2003(平成15)年12月30日生まれ、愛知県みよし市出身の16歳。身長159センチ。幼稚園の頃に水泳を始め、小学5年からトライアスロンに本格挑戦。昨年、東邦高に入学し、6月の蒲郡オレンジトライアスロン大会・愛知県高校生選手権スプリント女子優勝。日本トライアスロン連合の2019年ジュニアランキング4位。

 

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