「天職」という言葉があるが、働くことに生きがいと自己実現を求めることについて、あなたはどう感じるだろうか? 今回はマイナビニュース会員のうち男女495名に、今就いている仕事は好きなことかどうか聞いてみた。
Q.今、好きなことを仕事にしていますか?
はい 39.8%
いいえ 60.2%
Q.その選択肢を選んだ理由を教えてください
好きなことを仕事にしている
■これくらい好き
・「子どもの頃からやりたかった仕事です」(46歳男性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)
・「天職と思えるくらい好きな仕事だから」(53歳男性/金融・証券/専門職)
・「飽きないので」(48歳男性/電機/技術職)
・「時間を忘れるからです」(37歳男性/自動車関連/営業職)
・「好きなことを仕事にしているというか、仕事が好き、楽しくてしょうがない」(32歳女性/ソフトウェア/事務系専門職)
■頑張った甲斐もあり
・「そのために資格を取ったので」(38歳女性/医療・福祉/専門職)
・「最初の配属は全然やりたい仕事ではなかったけど上司にうったえつづけて異動させてもらい、今は毎日楽しく仕事している」(27歳女性/情報・IT/技術職)
・「転職して楽しいと思える業務に就けたから」(32歳女性/アパレル・繊維/事務系専門職)<
■私の好きなこんな仕事
・「PCやWeb関係が得意であり、それに関係した仕事をメインにさせてもらえている」(53歳男性/電機/事務系専門職)
・「インテリアが好きで、関係のある仕事をしているから」(24歳女性/建設・土木/クリエイティブ職)
・「お年寄りに福祉用具を使ってもらってるのでやりがいがある」(43歳男性/医療・福祉/営業職)
・「パンフレットづくりをしていて、レイアウトを考えるのが楽しくて好きだから」(32歳女性/生保・損保/事務系専門職)
・「国際関係の仕事を希望していたので、外国人と関わる仕事をしていることは自分にとって、娯楽の延長みたいな仕事で楽しいから」(25歳女性/団体・公益法人・官公庁/秘書・アシスタント職)
・「実験が好きで研究の道を選んだ、楽しい!」(32歳女性/電力・ガス・石油/技術職)
■充実している
・「仕事をしていて好きになったから」(30歳男性/運輸・倉庫/技術職)
・「大きなプロジェクトなどに参加できてるし楽しいから」(27歳女性/電機/事務系専門職)
・「スキルがいかせるから」(42歳男性/電機/技術職)
・「成長できる機会が多いと思ったから」(26歳女性/食品・飲料/事務系専門職)
・「大学で法律を勉強したので、企業で法律関係の部署で働きたかった…今、法務部で仕事をしているのでかなっている」(33歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)
■自分の性に合っている
・「コツコツ行うのは好きなので事務の仕事は合っていると思うから」(27歳女性/運輸・倉庫/秘書・アシスタント職)
・「パソコンを使用した社内でのデスクワークが中心なので、裏方作業が好きな私にとっては好きな仕事だから」(33歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)
・「自社製品の品質管理をしていて、そういったあら探しをする事自体が好きだから」(42歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「何事もきっちりするのが好きなので、経理の仕事は良いなと思います」(31歳女性/ソフトウェア/事務系専門職)
好きなことを仕事にしていない
■お金のためだけ……
・「給料がいいから」(33歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/営業職)
・「お金を得るために働いているから」(28歳女性/医療・福祉/専門職)
・「好きよりお金が大事だから」(28歳女性/情報・IT/経営・コンサルタント系)
・「仕事として割り切っているから」(25歳男性/農林・水産/技術職)
・「生活のために働いてるだけだから」(26歳女性/金融・証券/事務系専門職)
他を優先した結果
・「休みを重視したから別に好きな仕事ではないから」(27歳女性/医療・福祉/事務系専門職)
・「プライベートが充実できる職場」(32歳女性/医療・福祉/事務系専門職)
・「勤務時間、残業の量で選んだ仕事なので、特に好き嫌いはない状態です」(28歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)
・「通勤時間の短さで選びました」(25歳女性/医療・福祉/事務系専門職)
・「家庭のことを考えて、定時で帰れる事務仕事を選んだ」(30歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)
■別の希望があった
・「つきたい仕事には新卒でつけなかったので、仕方なく採用された会社にはいって働いております」(35歳男性/機械・精密機器/営業職)
・「就職活動の時点で挫折してしまい、好きなことを仕事にするのをあきらめてしまったから」(25歳女性/小売店/販売職・サービス系)
・「つまらない事務職に流れ着いたから」(37歳女性/団体・公益法人・官公庁/秘書・アシスタント職)
・「もっと大学で学んだ分析の仕事をしたかった」(28歳女性/電機/技術職)
・「とりあえず流されるまま働いている感じ」(43歳男性/建設・土木/営業職)
■希望の会社に入れても……
・「好きでない部署に配属されたので」(32歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「人事異動で全く視野になかった部門に異動になったから」(34歳男性/人材派遣・人材紹介/営業職)
・「入ってみたらやりたい仕事がなかったから」(23歳女性/生保・損保/事務系専門職)
・「興味を失ってしまったため」(27歳男性/金融・証券/専門職)
・「結果的に好きなことをやる近道かと思ったら断絶された道だったから」(29歳女性/自動車関連/その他)
■仕事がキツくて
・「やっているうちに、好きではなくなったから」(30歳男性/ソフトウェア/技術職)
・「もともとは好きだったが嫌になってきた」(34歳女性/ソフトウェア/技術職)
・「営業なので、ノルマがキツイ」(26歳女性/金融・証券/営業職)
・「しんどいし、もともと販売につきたくなかったから」(21歳女性/小売店/販売職・サービス系)
■好きになれない理由
・「だれでもできる仕事でやりがいがないから」(28歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「健康上の理由により職場を退職したのでやむを得ず」(60歳男性/金融・証券/その他)
・「結婚して、相手が自営業だから仕事を移っただけで、全く好きな仕事ではない」(29歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)
・「毎日お金を数えているだけで、つまらないです」(31歳女性/金融・証券/販売職・サービス系)
・「やることがないときがあって何しているんだろうと思うことがある」(20歳女性/自動車関連/事務系専門職)
■好きな仕事って……
・「仕事は生きる手段であって目的ではない」(26歳男性/通信/技術職)
・「好きなことができると思ったが、現実は甘くない」(25歳女性/電機/事務系専門職)
・「仕事がすきなのは才能が必要」(27歳男性/運輸・倉庫/事務系専門職)
・「好きなことを仕事にできる人なんて、限られていると思う」(27歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
■総評
今好きなことを仕事にしている、という人は39.8%。6割の人は特に好きではないことを仕事にしている、という結果になった。
好きなことを仕事にしている人は、「子どもの頃からの夢」「天職」「楽しくて仕方ない」「時間を忘れる」と、無上の喜びを口にしてくれた。資格を取る、異動希望を出し続ける、転職、と努力を重ね、やっと手に入れたという人もいた。「ファッション」「家電」「株」「イタリア語」「植物」「食べること」「物作り」など、好きなことはそれぞれだが、それが仕事になり「娯楽の延長みたい」という意見も出たほど、みな満足そうだ。
仕事をやっていくうちに「偶然」「仕事をしていくうちに好きになった」というケースもあるよう。大きなプロジェクトに参加できる、成長できる、スキルが活かせるなど「やりがい」「充実感」たっぷりの仕事に夢中な様子。また、コツコツ型だから事務、裏方好きがデスクワークなど、自分に合った仕事と分かり、愛着を感じている人もいた。
6割の「好きなことを仕事にしていない」人たちは、就きたかったけど諦めた、あえて就かなかった、などさまざまなレベルでの理由があるようだ。多かったのはやはり「生活のため」「お金のため」に働いている、という声。仕事は仕事で割り切って、好きなことは趣味でいい、という意見がほとんどだった。「自分の好きなことは寝ることと猫をなでること」なんて人も。また、「好きかどうか」よりも「就労時間」「休み」「残業の量」「給料」など、待遇面を最優先したという人も少なくなかった。そもそもの「仕事」に対する考え方が違うようだ。
20台後半から30台前半の人に多かったのは、「就職難で妥協」「就職活動が厳しく、内定もらったところに就職した」という意見。不況下で選ぶ余裕がなかった人もいるよう。また、せっかく希望の会社に入ったのに「希望の部署にならなかった」「仕事をするうちに違うと思った」「興味を失った」というケースも。仕事が忙しすぎてキツいため、好きな仕事が嫌いになってしまったという不幸な人もいるようだ。
「好きなことを仕事にできる人はほとんどいない」「現実はそんなに甘くない」なんて回答も見られた今回のアンケート。1日の3分の1の時間を費やす仕事。自分の夢と生きがいを、仕事に求めるか別のところに求めるか、あらためて考えてみたいところだ。
調査時期: 2014年9月3日~9月8日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性223名 女性272名 合計495名
調査方法: インターネットログイン式アンケート