量子コンピューターに関する中心企業の技術革新【全14社まとめ】
量子コンピューターとは
量子コンピューターとは、従来のコンピューターでは到達できないような、ハイスペックなコンピューターの事を言います。
現在は未だ実験段階でありますが、その発展スピードは驚くほどです。
量子コンピューターの実用化にはまだまだ時間がかかるでしょう。
ですが、株価は期待で動くと言われるぐらい、実用性がない状態でも期待だけで上がってしまうものです。
量子コンピューターも例外とはいえず、もしこれが実用化された時には世界の構造が変化してしまうと言われるぐらいのものになります。
当然、すごいものなので、株式市場は期待に膨らみ、量子コンピューター関連銘柄はバク上げするに違いありません。
そんな、量子コンピューター関連銘柄を全部紹介していますので、しっかり読んでみてください。
3687 フィックスターズ
世界初、量子コンピューターの商用化に成功したカナダのDウェーブ社と提携、協業体制のもと同コンピューターを取り入れることに前向きな企業を対象に導入支援事業を展開
量子コンピュータのご利用を考えている企業や研究機関を対象に、クラウド経由での量子コンピュータ利用サービスを提供
量子コンピューターの普及と促進を目的とする情報サイトも開いている
参考文献:http://quantumcomp.fixstars.com/
6864 NF回路
量子コンピューター向けに世界最高レベルの信号増幅装置を提供
信号増幅器とは、電圧・電流の信号を、性質・特性はそのままに、より大きく変換させるもの
(トランジスタともいう)
参考文献:https://kotobank.jp/word/%E5%A2%97%E5%B9%85%E5%99%A8-89658
トランジスタを一言でいうと「増幅素子」です。電気信号(電圧や電流)を「増幅」することができるということは、非常に重要なことです。
例えば、携帯電話などの通信機器は空中を飛んでくる電波を捉えて音声に変換します。この電波は非常に微弱な信号であるため、増幅してやる必要があります。
また、世の中にあふれているエレクトロニクス製品は、センサー機能を持つものが多く存在します。電話には音を捉えるセンサー(マイク)、デジカメには光を捉えるセンサー(CCDやCMOSセンサー)、調理用の電化製品には温度センサーなどが使われます。しかし困ったことにセンサーというものは多くの場合、ごく微小な電気信号しか発生しません。そのため、電気信号を増幅する必要があります。
このように「増幅できる」ということは非常に重要なのです。これら電気信号の「増幅」は、トランジスタにより実現することができます。
参考文献:http://www.kairo-nyumon.com/analog_transistor.html
その他にも、量子コンピューター向けに微小信号測定器などのデバイスを提供している
参考文献:https://minkabu.jp/stock/3858/pick/10000000002070346
9432 NTT
世界初の“常温量子コンピューター”、NTTなどが24時間動作を実現
光ファイバーなどを用いた非ノイマン型計算システム「Quantum Neural Network(QNN)」を24時間稼働させることに成功。
内閣府の革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の下、国立情報学研究所(NII)や理化学研究所と共同開発
参考文献:http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/feature/15/122200045/112100277/?rt=nocnt
3655 ブレインパッド
ディープラーニング分野の研究開発で業界を先駆、米エヌビディアともパートナー関係があり人工知能(AI)関連株の代表格に位置づけられる。米グーグルをはじめグローバル企業の間で導入が加速する量子コンピューター分野ではデータ分析で業容を飛躍させる可能性を内包
参考文献
https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201709250396
https://codezine.jp/article/detail/10477
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/feature/15/122200045/112100277/?rt=nocnt
http://media-ir.com/news/?p=43027
4736 日本ラッド
産業用コンピューター分野で世界トップシェアのアドバンテック(台湾)と協業体制にあり、同分野での研究開発の進捗に期待がかかっている。アドバンテックはNTTなどが行う量子コンピューターの試作機が2017/11/27から無償公開される事により参入が期待されている。
参考文献:https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201709210117
2693 YKT
完全子会社であるサンインスツルメントは産業用レーザーや光センサー向けに先端技術部品を取り扱っており、量子コンピューター関連機器分野として注目を浴びる
量子コンピュータは「量子ゲート方式」と「量子イジングマシン方式」に分け、量子イジングマシン方式をさらに「量子アニーリング方式」と「レーザーネットワーク方式」に分ける
同社の製品は、レーザーネットワーク方式で使われるレーザー光の部品を販売している。
参考文献:
https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201709260312
6503 三菱電機
三菱電機株式会社(執行役社長:下村 節宏、以下「三菱電機」)ならびに北海道大学(総長:中村 睦男、以下「北大」)は、BB84プロトコル※1を使用した量子暗号システムとして、単一光子源を組み込んだ高精度な量子暗号通信装置を共同開発し、世界最長の80kmの量子暗号原理検証実験に成功
参考文献:http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2007/0115-a.html
6701 NEC
理化学研究所(理研)とNECは11月6日、量子ビットのエネルギー緩和率を増大することなく量子ビットの読出し信号を増大させる手法を実証し、量子ビットの読出し精度90%を達成したことを発表
PCをはじめとするコンピュータのほとんどは、0または1を記憶する「ビット」と呼ばれるものを、情報の基本単位として動作します。次世代コンピュータとして研究が盛んな量子コンピュータ※3において、ビットに相当するのが「量子ビット」であり、その量子ビットの状態の正確な読出しが、量子コンピュータの実現に向けた重要な課題です。現在、有望な手法として、量子ビットとLC共振器※4を結合させ、量子ビットの状態に応じて共振器の共振周波数が変化することを利用する「分散読出し※5」と呼ばれる方法が盛んに研究されています。分散読出しの場合、量子ビットの状態を判別するための信号強度は、量子ビットと共振器の結合を強くしたり、量子ビットと共振器の共振周波数を近づけることで大きくできます。しかし、どちらの方法も量子ビットのエネルギー緩和率を増大させるという欠点がありました。この欠点を克服するために、2007年に米国のイェ―ル大学の研究グループは、「量子ビットの高エネルギー準位状態を用いる手法」を理論的に提案していましたが、実証には至っていませんでした。
研究チームは、磁束型量子ビット※6とLC回路をコンデンサーで介して接続した回路を作製して実験したところ、読出し信号を5倍以上に高め、また、実際に量子ビットを90%の精度で読出すことに達成しました。
今回の成果は、量子計算のエラー訂正において必要となる「1度の試行による高精度読出し※7」にも応用できます。
参考文献
https://news.mynavi.jp/article/20121107-a035/
http://www.riken.jp/pr/press/2012/20121106/
6702 富士通
富士通はデジタルアニーラの開発に成功
デジタルアニーラは、様々な量子コンピューティング技術の中で、アニーリング方式というものに属しています。アニーリング方式は、後ほど述べる組み合わせ最適化問題に特化している反面、その演算スピードは速く、使い方はとてもシンプル。従来のコンピュータのようにプログラミングの必要がなく、パラメータを設定するだけで、計算が行われます。
ただ、本物の量子デバイスを用いる超伝導のアニーリング方式では、量子の状態を維持することが容易ではなく、装置全体はどうしても大型にならざるを得ませんでした。また、量子ビット間を物理的に接続する必要があるため、近接した量子ビット同士でしか結合できないという制限もあります。そこで、富士通はこれらの課題を解決するために、従来の半導体技術を用いて、組み合わせ最適化問題を高速に解くことができる新しいアーキテクチャのコンピュータ「デジタルアニーラ」を開発しました。
デジタルアニーラは、量子現象に着想を得たデジタル回路を設計し、それによって複雑な問題を瞬時に解きます。コンピュータの内部で素子同士が自由に信号をやりとりできる全結合の型の構造を採用しているため、他の量子アニーリングマシンに比べ、複雑な問題を計算させることができます。何より量子コンピュータのように素子を絶対零度(-273.15 ℃)の極低温で冷やす必要がなく常温で動作可能であり、大きさもデータセンターのラックに収まるほどのスペースで十分です。また、クラウドサービスとして提供するため、誰もが明日からでもすでに使える状態になっています。
つまり、デジタルアニーラは量子コンピュータの実用化を待つことなく、今すぐ使える、現時点では最も理想に近いコンピュータと言えるのです。
量子アニーリング方式のコンピュータが最も得意とするのは、組み合わせ最適化問題です。組み合わせ最適化問題は古くからあり、代表的な例が「巡回セールスマン問題」です。これは、ある都市を出発したセールスマンが、すべての都市を巡回して、再び出発地点に戻ってくる時、このセールスマンの移動距離が最小になるように巡回の順番を決めるという問題です。
2つ3つの都市ならすぐに答えは見つかりますが、訪問都市が30にもなる場合、その最適解を総当たりで計算するのに従来型のコンピュータでは、なんと8億年もかかると言われます。ところが、デジタルアニーラを使うと、わずか1秒以内で解けるようになります。
参考文献:http://journal.jp.fujitsu.com/2017/12/13/01/
3858 ユビキタス
ユビキタスは、世界初の量子コンピューター商用化に成功したカナダのDウェーブ社と提携しているフィックスターズや、米オンボード・セキュリティと量子コンピューター向け公開鍵暗号技術の国内販売総代理店契約を締結している
参考文献:https://minkabu.jp/stock/3858/pick/10000000002070346
4185 JSR
IBMは14日、次世代の高速コンピューターである量子コンピューターの実用化に向けてJSRや米金融大手JPモルガン・チェースなど4社と提携すると発表
新素材の開発を量子コンピューターを使い開発する
参考文献:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24640850U7A211C1TI1000/
6501 日 立
量子コンピューターと従来のコンピュターの融合技術の開発
量子コンピュータに匹敵する? 「CMOSアニーリングチップ」
日立は、量子ゆらぎの多い状態から徐々にゆらぎを減らしエネルギーが極小状態となる最適解を見つける量子アニーリングに代わる方法として、半導体CMOS回路上で擬似的に再現する「CMOSアニーリングチップ」を開発した。
CMOSアニーリングチップは、従来の半導体技術で作られているため、量子コンピュータで必要な極低温への冷却が不要で、室温でも作動する。そのため管理も比較的に容易で、大規模化にも容易に対応できると言う。また日立によれば、通常のコンピュータと比べて1,800倍の電力効率を実現し、エネルギー消費量の大幅な低減も可能になると言うのだ。
また日立は、新たな方法で従来技術を使ったコンピュータで、組合せ最適化問題に挑む際の問題を回避しようとしている。従来の半導体回路を使ったコンピューティングで組合せ最適化問題を解こうとすると、全体から見ると最適ではないが比較的に狭い範囲での解である局所解を、最適解だとして算出してしまう可能性があった。
その問題についてCMOSアニーリング技術では、特殊な回路を経て外部から疑似乱数などのノイズを入力し、特定の局所解への固定化を防止。より適した解を求めるためのアニーリングを、半導体回路で実施していると言う。
ただ、日立の解説に対しては「擬似乱数の生成アルゴリズムを説明していない」や、「ゆらぎの大きさが制御されていないように見える」などの批判的な意見も出されている。今後、その有効性は検証されていくと見られるが、組み合わせ最適化問題が社会の発展を促す上で、カギになるかもしれない。
量子アニーリングとCMOSアニーリングの違いは?
日立のCMOSアニーリングチップと、量子コンピュータの違いはどこにあるのかも見ておこう。
従来のコンピュータは、信号のオンとオフで示される「1」か「0」という情報を組み合わせて作動している一方で、量子コンピュータは「1」と「0」の値を重ね合わせた情報(量子ビット)も利用して、超並列計算を実行しているという特徴を持っている。
量子コンピュータではさらに、量子的に振る舞う回路を使うことで量子ビットの計算への応用を可能にし、ビット数の2倍の数の組み合わせを同時に計算できる。2量子ビットの計算を行えば、2の2乗で4通り、5量子ビットの計算では2の5乗で32通りなどといった計算を一度に行えると言うことだ。
また組合せ最適化問題を解くには、磁性体の振る舞いを数学的に表現するイジングモデル(2つの値をとれる格子点の組み合せで構成され、隣の格子点のみの相互作用を考慮するモデル)と呼ばれるモデルで処理。実用化されている量子アニーリング型の量子コンピュータでは、その中で全ての条件を重ね合わせた状態から、ゆらぎを与えて最適解を絞り込んでいけると言う。
日立のCMOSアニーリングチップはどうかと言うと、「CMOS半導体を使って」イジングモデルを擬似的に再現している。量子コンピュータで行うようなイジングモデルの計算処理を、半導体技術で疑似的に再現しているとも言えるだろう。日立によれば、イジングモデルの計算では部分計算を行うだけで全体最適に近い解である実用解を算出できるため、処理速度の高速化と電力消費量の低減を両立させることが可能だという。
現在では、日立の他にも従来の半導体技術を用いたコンピュータで、組合せ最適化問題を高速で解く試みを進める企業がある。開発の競争も激しくなっており、量子コンピュータの実用化競争とともに、量子コンピュータと従来のコンピュータの組合せ最適化問題の計算も一つの競争になっていると言えそうだ。
参考文献:https://innovation.mufg.jp/detail/id=122
6902 デンソー 8015 豊田通商
デンソーと豊田通商、商用サービスへの量子コンピュータ応用の実証実験を開始
世界で初となる交通系商用アプリケーションを用いた量子コンピュータの実証実験を2017年12月より開始します。
本実証実験は、大規模な車両位置や走行データを量子コンピュータ上でリアルタイムに処理する実証実験です。タイ国内のタクシー・トラック約13万台に取り付けられた専用車載器から収集した位置情報を活用し、クラウド接続したカナダのD-Wave Systems社製の量子コンピュータ内で処理します。本実証を通じ、量子コンピュータを活用した渋滞解消や緊急車両の優先的な経路生成などの新しいアプリケーション提案につなげる。
本実証にあたりデンソーと豊田通商は、豊田通商のグループ会社であるTOYOTA TSUSHO NEXTY ELECTRONICS (THAILAND) CO., LTD.(豊田通商ネクスティ エレクトロニクスタイランド)が2012年から提供している渋滞情報配信サービス「TSQUAREアプリ」のプラットフォームに、量子コンピュータを用いた解析処理技術を共同で組み込んでいきます。デンソーは量子コンピュータを用いた解析処理アルゴリズムの実装を、豊田通商はアプリケーションの実装を担当します。実運用されている交通系IoTプラットフォームにおいて量子コンピュータを活用する取り組みは、世界で初の試みとなります。
参考文献:https://www.denso.com/jp/ja/news/news-releases/2017/20171213-01/
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