「タイ、サッカー、日本人」。こんなキーワードで、記者が真っ先に思い浮かぶ人物は、同国代表を率いる西野朗監督。移動に使うタクシーで男性運転手に話を振ると、西野監督の名前は知っていると返ってきた。
タイに渡った指導者を、名古屋グランパスの練習試合でも見かけた。24日に対戦した、サムットプラカーン・シティ(タイ1部)の石井正忠監督。公式ホームページによると、今季から指揮を執っている。2016年に鹿島をリーグ制覇に導き、その後のクラブワールドカップでアジア勢初の決勝戦に進んだ実績が紹介されていた。
サムットプラカーン・シティでは、19年6月に就任した村山哲也監督に続く、日本人指揮官の招聘(しょうへい)。普段タイのサッカーを目にする機会は少ないが、“日本のノウハウ”を取り入れていることが垣間見える。海を越えて戦う存在を知り、アジア地域のレベルアップを願った。(高畑章)