写真広場
写真部のカメラマンが撮影した数々のカットから、お薦めのもう1枚を紹介します
【大相撲】実は11日目の夜に餅を詰まらせた…まかり間違えば大一番の前に通夜だった お年寄りのみなさんくれぐれも注意を[北の富士コラム]2020年1月25日 20時43分
◇大相撲初場所14日目(25日・両国国技館)1敗同士の対戦は徳勝龍が正代を破り、単独トップに立った。正直に言うと、予想だにしなかった展開となったものだ。十両と幕内を行ったり来たりの、ほとんど無名に近い徳勝龍と、持っている素質を生かせず番付を下げ、昨年の九州場所で11勝4敗と久しぶりに存在感を見せ、上位に復活してきた正代の優勝を懸けた顔合わせ。意外というかあまりにも地味で、大一番の割にはやや盛り上がりを欠いたようだった。 何となく似たような体格で、相撲ぶりも攻撃より守りに重点を置くタイプである。今場所も攻められて、逆転する相撲が目立った両力士。立ち合いは徳勝龍の方が良かった。先に右上手を引いて十分になった。正代は上手が引けずに苦しい体勢だったが、強引に寄った。積極的ともとれるが、この攻めは強引だったようだ。 徳勝龍は余裕を持って残し、左から突き落とすと、これが決まって正代は痛恨の星を落とした。立ち合いに先手を許し、不十分にもかかわらず出てしまったのは、あまりにも無謀な取り口であった。地力では、はるかに正代の方が勝っているのに、焦って勝負に出たのが敗因である。上手を引くまで我慢をするところであった。 その点、徳勝龍は冷静であった。立ち合いの踏み込みも、右上手も速かった。大一番に持てる力が発揮できたのは、亡くなった近大の監督の後押しがあったのかもしれない。本人は、まだ優勝が決まってもいないので喜んではいまいが、この一番の勝利は大きい。
追走していた貴景勝が朝乃山に敗れ3敗となり、優勝はなくなったが、惜しい相撲を落としたものである。九分九厘、攻め込みながら最後に朝乃山に上手を許し、逆転された。確かに敗因は上手を許したことにある。だが、私は貴景勝を責めようとは思わない。朝乃山の執念をほめるべきだと思う。朝乃山も不本意な場所だったろう。最後に意地を見せたのは、立派と言っても良いだろう。 千秋楽では、徳勝龍が優勝決定戦で正代と再度、対戦する可能性もある。まだ楽しめそうだ。 炎鵬は一番嫌な攻め方をされた。もう一番、力を振り絞ってみようか。 「初場所や 安倍川食うのも 命懸け」実は、11日目のことです。あの日はラジオもテレビも仕事がなかったので、テレビ桟敷で相撲観戦でした。小腹がすいたので、昨年の暮れに八角部屋の餅つきでいただいたよもぎ餅を食べることにしたのです。 若い者も家人も不在だったので、自分で餅を焼き、湯に浸し、砂糖を少なめにきな粉をまぶして、安倍川にして食べました。年寄りが餅を食べ、のどに詰まらせて死ぬことがあることは知っていたのですが、俺に限ってそんなことはないだろうと3個目を食べ、のみ込もうとしたところ、餅を詰まらせてしまったのです。 一瞬、頭がパニくって、このままのみ込もうか吐き出そうかと迷いましたが、近くにゴミかごがあったので吐き出しました。結構、苦しかったです。もし、あの時に「エイ」とばかりのみ下していたら、窒息死していたかもしれません。実に危ないところでした。まかり間違えば、昨晩くらいは通夜になっていたかもしれません。 一説によると、のどに物を詰まらせて死ぬ人は、交通事故で亡くなる人よりも年間6000人ほど多いと聞きました。お年寄りのみなさんも、くれぐれも注意してください。 その時に浮かんだ一句。 「初場所や 安倍川食うのも 命懸け」 勝昭 「なんだ、こりゃ」と師匠にしかられそうであります。自分なりに勉強はしているのですが、壁に当たっているようです。相撲も、俳句も、奥が深いです。(元横綱)
PR情報
|