★感想★ 第20話 ボスからの最終指令

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とうとう、この時が来てしまいました。

ブチャラティの生きざまを、見届けていきたいと思います。

 

 

ブチャラティが幹部に昇格したと同時に、チームは命がけのトリッシュ護衛任務に就きました。

幾度かの危機的状況を乗り越えて全員無事、トリッシュをボスに引き渡すところまで辿り着いた。

ギャングとは言え、お腹も空いただろうし緊張が緩んでしまうのも無理ないですよね。

 

リーダーの一喝!

他のメンバーは知らされていないけれど…。

ブチャラティとジョルノにとっては、ここからがボスの正体を知るための正念場…。

二人だけに緊張の糸が張り詰めている。

 

いきなりジョルノが最後のトリッシュ護衛を志願します。

いい表情。ジョルノの心は決まっている。

ボスの正体を、何としてもつきとめるという精悍な表情。

 

ジョルノの気持ちは痛いほどわかっているブチャラティ…。

 

2人にしかわからない緊張感…。

お父上の血筋、とでも言うのでしょうか。

ジョルノの、すごい気迫・圧力を感じます。

原作では気圧されている感じを受けましたが

アニメではブチャラティ、クールでした。

 

予定は、「正体」をつきとめるだけ…だったんですよね…。

 

トリッシュの不安で恐怖している気持ち、とてもわかります…。

一度もあった事のない父親…。

15歳の女の子には酷すぎる状況です…。

 

顔を整形して違う人になって、遠い国…というだけで逃げ出したいです…。

それまで生きてきた全てを捨てさせられるなんて…。

 

ブチャラティにとって、親は真実の愛情をもって子供を思うのが自然な事なのです。

 

初めて読んだ時、この展開に腰を抜かしました。

どういう事?そんな馬鹿な…。

 

実直な家族思いの父親、綺麗でやさしい母親。

両親の惜しみない愛情を受けて幼少期を過ごしたブチャラティ。

 

ブチャラティの「人の悲しみを知りすぎるやさしさ」

ここにチームの皆は魅かれて集まり、ブチャラティの為に何かしたい!と心から思っている。

同時に、母親の危惧する気持ちも分かる気がして、不安な予感がしてきます…。

 

ブチャラティを街のいい学校に行かせてやりたいと思った父親は、学費を稼ぐため観光客や釣り客を船に乗せるようになっていた。

 

そんなある日、釣り客を装って船に乗ったチンピラたちの麻薬売買の現場を目撃し、口封じの為に銃撃されてしまう…。

が、幸運にも一命をとりとめ、意識の回復を待っていた…。

 

口封じに来たチンピラから父親を守りたい一心で、殺人を犯すブチャラティ…。

わずか12歳、返り討ちにあう事も恐れず、強い覚悟で…。

人を殺した後だというのに、その瞳は穏やかで凪いでいるように見えるのが、印象深い…。

 

親は惜しみない愛情を子供に注ぐものだと思いますが、子供もまた子供なりに一途に親を守ろうとするもの…ですよね。

(殺人は別次元として)

 

 

ブチャラティの激しい怒りは「親が子を始末する」という、あってはならない事への激しい怒り。

親から子へ、子から親への揺るぎない愛はブチャラティのアイデンティティなんですね。

 

台詞はないのに、眼の表情だけで驚きから攻撃決意への、瞬時の心の動きが読み取れ心が揺さぶられます。

自分の信じるとおりに行動していくブチャラティを、見守るしかできない…。

 

欲だけが価値観の全てであるボスと、ブチャラティの心が交わる事は一生ない。

 

ジョルノの叫びも、ブチャラティを止める事はできない。

 

……すみません…何も言えません…。  

 

来週もブチャラティの戦いは続きますね…。