英国でもテロ対象へ:シーシェパード、グリーンピース

日本大使館前でのデモの様子(ロンドン)

英国でもシーシェパード、グリーンピースがテロリスト対象に追加へ

商業捕鯨の将来に関わる反捕鯨団体弱体化の一途なるか注目のニュースが飛び込んできた。

イギリスの有力紙であるガーディアンによると、英国がテロに対する特殊警察機関において環境保護団体であるシーシェパードとグリーンピースをテロリスト対象団体のリストに追加したと掲載された。この記事は、これまで環境に良い団体とされてきた環境保護団体がナチズムを復興しようとするネオナチや右翼の過激派と同等の扱いになることを意味する。

画像

初めて海外で日本の捕鯨の主張映画が認められた

筆者はアカデミー賞を受賞した映画「THE COVE」を検証し、反捕鯨団体とIWC国際会議の実態を初めて捉えた映画「Behind THE COVE」を完成、2015年9月にはモントリオール世界映画祭に選出され、後には反捕鯨国で開催された30近い映画祭でも選出されてきた。2018年2月、英国で開催されたロンドン・フィルムメーカー国際映画祭でベスト監督賞に選出され授賞式が行われた際は、ちょうど反捕鯨団体が日本大使館でデモを例年行っている日にあたった。現地の日本大使館によると「THE COVE」がアカデミー賞を受賞した後は、デモが300人以上にも膨れ上がっていたが、「Behind THE COVE」の発表後には、反捕鯨団体の活動の数が徐々に減りはじめ現在では30人程度になったとのことだった。その後、2018年年末に日本がIWCを脱退宣言した際、大使館前で小規模のデモがあり、国内の一部メディアで過剰に報道されたが、人数は少なく単発で終わったとのことだった。

長年にわたり映像を活用し、映画業界へも脅してきた環境保護団体

「THE COVE」が日本で初めて上映された東京国際映画祭。
「THE COVE」が日本で初めて上映された東京国際映画祭。

反捕鯨団体は映像を通して、サポーターを増やしてきた背景もあり、映像に警戒心が強く持っている。「Behind THE COVE」が劇場公開された際には、劇場と自身のホームページをアノニマスに落とされた。UCLAでの上映の際には主催者に上映を止めようとする連絡があったとのことだった。さらには、オランダの映画祭で「Behind THE COVE」を一旦選出していたものの反捕鯨団体からの脅しから取り下げたという連絡があった。

そのまた逆もあり「THE COVE」は、東京国際映画祭で一度、落選されていたのだが、ハリウッドのプロデューサーから脅しの連絡が入り東京国際映画祭では、急遽会議が行われ選出しなおしたことを関係者が「時効」ということで暴露した。

ロンドンでの映画祭
ロンドンでの映画祭

社会問題をテーマにした映画上映の阻止問題

昨今では、慰安婦を題材にした「主戦場」の上映を巡り是非が問われているが、過去には、「THE COVE」以外にも「靖国」などもある。社会問題をテーマとした映画は上映を巡る是非だけでなく、映画祭での選出にまでも影響を及ぼす脅しが過去に行われてきた。イギリスのような反捕鯨活動家の中心地で、環境保護団体がテロ対象になったことによって、かつては反捕鯨に偏重した報道のみだった英国の公共放送のBBCなどで、今後、報道に変化がおきるのか注目していきたい。

ロンドンの日本大使館前でデモ中のシーシェパードメンバーと
ロンドンの日本大使館前でデモ中のシーシェパードメンバーと

参考記事

<The Guardian>

https://www.theguardian.com/uk-news/2020/jan/17/greenpeace-included-with-neo-nazis-on-uk-counter-terror-list?fbclid=IwAR0baELzd-mOvaFfHH162_rfSz4SFjsqQYnOp-JDDhoNn1Lh_xtVATuy69k