将棋の高校生棋士・藤井聡太七段(17)は24日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された第33期竜王戦3組ランキング戦1回戦で畠山鎮八段(50)に96手で勝利した。ランキング戦ではデビュー以来、6組、5組、4組と3期連続で優勝している藤井七段。4期連続なら史上初で、偉業へ向けて白星発進を決めた。2回戦では高橋道雄九段(59)と対戦する。
盤上は先手・畠山八段の誘導で角換わり腰掛け銀に。最新のテーマ局面からの難解な読み合いとなるなか、新工夫を見せた藤井七段が薄い玉形も何の相手の攻めを余して抜け出した。消費時間は藤井七段3時間36分、畠山八段4時間31分。終局は午後8時17分だった。
藤井七段は終局後、3組決勝まで勝ち上がった場合、杉本昌隆八段(51)と2度目の師弟対決が実現する可能性があることについて聞かれると「まだ意識する段階ではないので」と苦笑交じりに答えた。
屋敷伸之九段(47)が持つ史上最年少タイトル獲得記録(18歳6カ月)更新へ向け、藤井七段に残されているチャンスは4棋戦。今年の棋聖戦、王位戦、王座戦、竜王戦となっている。
竜王位は現在、豊島将之竜王・名人(29)が保持。挑戦者決定トーナメントへはランキング戦の各組上位者11人が進める。豊島竜王に挑む七番勝負は10~12月に行われる。