ビョーク feat. 人工知能。
あのビョークとマイクロソフトが、AIを使った自動ソングライティングプロジェクトを発表しました。
その内容は、カメラでNYのデザインホテル「Sister City」上空を写し、Microsoft AIがそこに映る雲や太陽、鳥などのオブジェクトやその動きを認識することで、楽曲が自動生成されその形を変化させていくというもの。
つまりNYの時間帯や、季節、そして景観の変化に応じて曲が作られ続けていくというわけですね。
画像認識で音像やアレンジが変わるというインスタレーションは珍しくありませんが、ポイントはAI。今後AIが学習を深めるにつれ、雲を「雲」として認識するだけでなく、その密集率や、雲の種類(積乱雲、巻積雲など)など、より詳細に分析できるようになり、楽曲がさらに変化していくというところが、このプロジェクトの新しさでしょう。
極端な話、今現在聴くことのできる楽曲と100年後では別のものになっているはずなんです。
そしてその素材となる音は、ビョークが17年以上にわたり作ってきた歌唱アーカイブと、アイスランドのハムラヒルヅ合唱団(Hamrahlid Choir)による新録音源。ブライアン・イーノ的なシンセドローンではなく、合唱をベースとするところにビョークらしさを感じますね。
ちなみにこの試みは今回が初というわけではなく、2019年に行われたジュリアナ・バーウィックとマイクロソフトのコラボによる音楽生成インスタレーションをベースに、さらに技術を進歩させたバージョンとなっています。
このプログラムによって生み出され続けている音楽は、NY「Sister City」のロビーとホテル内のレストランで聴くことができるそうですよ。
Source: Microsoft