投資家心理を心理学で説明する50例!超完全版
投資家心理に興味ある人は論理の死角という本が面白いですよ。
暴落しても押し目と思い込んでしまう投資心理(アンカリング効果)
アンカリング効果は、心理効果の一種であり、最初に提示した価格や情報が消費者の購買判断の基準に大きな影響を及ぼす傾向をさします。 アンカリング効果はマーケティングや営業現場でよく活用されていますが、特に価格表示の場合は二重価格にならないように十分注意しましょう。
参考文献:https://blog.kairosmarketing.net/marketing-strategy/anchoring-effect-140502/
アンカリング効果とは、最初に提示された価格や情報がその後の判断に影響を与える効果です。
投資心理としては、株価が高騰した銘柄を最初に見た場合と、暴落した状態を最初に見た場合ではその銘柄の印象が後々になっても違います。
アンカリング効果によって最初に見た印象が後々になっても引きずるので、暴落しても押し目と思い込んでしまう投資心理はアンカリング効果が影響しています。
また、復活しそうだと感じると、以前の暴騰を想像してしまうのも、アンカリング効果の影響です。
妄想が働いていると感じた場合は、その銘柄には手を出さないほうが懸命になります。
美人投票は心理学ではハンドワゴン効果という(バンドワゴン効果)
バンドワゴン」とは行列先頭に居る楽隊車であり「バンドワゴンに乗る」とは時流に乗る・多勢に与する・勝ち馬に乗るという意味である。 経済学・政治学・社会学などで遣われる。 対義表現は「アンダードッグ効果」。 バンドワゴン効果は「バンドワゴンの誤謬」(衆人に訴える論証)が成功したときに発生する効果である。
簡単に説明すると、ハンドワゴン効果とは選挙で勝つと予想されている人に人々は投票する効果です。美人投票という言葉がありますが、これを心理学ではハンドワゴン効果といいます。
美人投票をしらない人はこちらに詳しく書いてます。
投資をする時に他の人はどう思っているのか?が気になる投資家心理(相対的心理)
「相対的」に見る場合は極めて主観的、つまり感情や身体感覚を含めた知性や情報で、その事象を捉えたものです。その事象をみた人の数だけ、いろんな視点が存在します。主観的視点がたくさん集まったものと言えるでしょう。相手から見た私を相対的に見るのも、同じくその正確性は期待できませんが、相手の立場や置かれた環境から感じることを前提に自分を見たりするので、あるいみ人間的であり、であるが故に逆に精度の高さが期待できます。
人は、あらゆる選択を相対的な基準で考える傾向があります。
これは、絶対的な基準で考えるよりも、相対的に考えたほうが脳に負担がかからず楽で精度の高い結果を得られるためです。
ちなみに、相対的と客観的は違います。
客観的とは
自分の感情や身体感覚を無理やり切り離してものごとを見ている状態
でもそんなことは人間には不可能
だから客観は幻想です。相対的とは
相手の感情や身体感覚を考慮して自分や第三者、物事を見る状態
人の数だけある。
だから主観的の集合体のようなもの
なので、人は投資をする時に他の人はどう思っているのか?というのが、気になるんですね。
残念ながら、相対的判断を参考にしても投資成績には結びつきません。
なぜならば、相対的判断=全員同じ方向を向いている=買いたい人は全員買ってる
になってしまうからです。
掲示板やツイッターで揚げ足の取り合いをする投資家心理(復讐心で快楽を得る心理)
復讐をすると快楽を感じる心理です。
人は、復讐の快楽を得るために、自分の利益を考えずに行動します。
それどころか、「自分に大きな不利益になる」と知っていても、復讐で得られる快楽を追及する傾向にあります。
掲示板やツイッターで揚げ足の取り合いはこの心理が関係しています。
自分に都合のいい情報だけを集める投資家心理(確証バイアス)
確証バイアス(かくしょうバイアス、英: confirmation bias)とは、認知心理学や社会心理学における用語で、仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のこと。
参考文献:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A2%BA%E8%A8%BC%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%B9
確証バイアスは、自分の都合の良い情報だけを汲み取ってしまう心理状態です。
投資においてはよくあることですね。
自分の都合の良い情報のみ意識が傾き都合の悪い情報は無視してしまった結果
都合の悪い情報の検証を怠り悪い結果を招くと言ったことがあります。
これを防ぐには、都合のいい情報だけじゃなく悪い情報もきちんと集め検証する習慣をつけましょう。
悪いところばかり見てしまう(観察者バイアス)
観察者バイアスとは、同じ行動であっても他人の場合は相手の性格や能力に原因があっての行動と考え、自分の場合は環境や運など自分以外に原因があっての行動と考えることです。
参考文献:http://second-top.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-98f8.html
一言で言うと、「他人の悪い部分ばかり目が止まる」のに「自分には甘い」という事です。
投資において、誰かを参考にする時には、悪い部分を見て疑うばかりではなく良い部分に意識を向けると良いでしょう。そうすることによって成長の機会を得られるかもしれません。
自信が無い人は他人がオススメした株を買う(内集団バイアス)
内集団バイアスとは、自分が所属している集団には好意的な態度をとり、外の集団には差別的な態度をとる心理現象のことです。「 内集団ひいき」とも呼ばれます。 自己が所属する集団を内集団、それ以外の集団を外集団と呼ぶ。 一般に、内集団への所属意識が強まれば強まるほど、集団への愛着や忠誠心が高まる。
たまに、掲示板やツイッターで宗教のごとく「人」や「銘柄」を崇めている人たちがいますね。あれです。
特徴は、知能指数が低い、自己評価が低い(自信がない)差別的発言が多い、確証バイアスが働きすぎるなどの特徴があります。投資で大損してしまった後など、誰かの意見で投資してしまうのは、このバイアスが働いています。
イナゴ投資家の心理(社会的手抜き)
社会的手抜き(しゃかいてきてぬき)は、集団で共同作業を行う時に一人当たりの課題遂行量が人数の増加に伴って低下する現象。 リンゲルマン効果、フリーライダー(ただ乗り)現象、社会的怠惰とも呼ばれる。
参考文献:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%9A%84%E6%89%8B%E6%8A%9C%E3%81%8D
社会的手抜きが発生する要因には、以下の様な環境要因や心理的要因から発生する動機付けの低下が考えられる。
- 集団の中で、自分だけが評価される可能性が低い環境
- 優秀な集団の中にあって、自分の努力の量にかかわらず報酬が変わらないなど、努力が不要な環境。
- あまり努力をしない集団の中では、自分だけ努力するのは馬鹿らしいという心理から、集団の努力水準に同調する現象が起こる。
- 他者の存在によって緊張感が低下したり、注意力が散漫になるなど自己意識の低下がパフォーマンスに影響を与えるメカニズムが働く。
まさに、イナゴ投資家の心理ですね。
・優秀だと思った人の言うことをそのまま聞いて自分で考えない
・努力せずとも情報をもらえるので、努力しないで人や集団に依存する。
・緊張感が低下し注意力が散漫になり自己意識の低下等の影響で、大暴落が起こった時に初めて自分で考えるが時既に遅く逃げるのが遅れる
銘柄に惚れるなと同じ投資家心理(サンクコスト)
埋没費用(まいぼつひよう)とは、事業や行為に投下した資金・労力のうち、事業や行為の撤退・縮小・中止によっても戻って来ない投下資金または投下した労力をいう。 サンク・コスト (sunk cost) ともいう。 簡単に言うと、サンクコスト(埋没費用)とは、取り戻すことができないコスト(時間、お金、労力)のことを指します。
要約すると、「ここまで頑張ったのに今さらやめるのはもったいない!」という状況です。
投資で言うと「自分でめっちゃ考えて、時間かけて調べて、間違いなく良い投資先だ!けど株価が上がらない・・・。けど、間違いないはず!」という心理です。
「銘柄に惚れるな」という格言がありますが、これのことです。
銘柄に惚れるなという格言はこちらに詳しく書いてます。
法則を見つけようとする(アポフェニア)(少数の法則)
無作為あるいは無意味な情報の中から、規則性や関連性を見出す知覚作用のことである
参考文献:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9D%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%8B%E3%82%A2
一言で言えば、テクニカル指数ですね。
これに関しては、賛否両論ですね。
順張りさん自身はテクニカル指数やチャート形や規則性は意味があると考えています。
他人が自分と同じ考えだと思う(偽の合意効果)
偽の合意効果は、人が自分の考え方を他の人に投影する心理である。 つまり、人は他の人々も自分と同じように考えていると見なしたがる。
参考文献:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%81%BD%E3%81%AE%E5%90%88%E6%84%8F%E5%8A%B9%E6%9E%9C
他人が自分と同じ考えだと思い込む心理です。
周りは自分と同じように考えていると見なしたがる=他人と自分の意見が違うのを嫌う
という心理でもあります。
ちょっと反論されただけで、すごい怒る人がいますが、それは偽の合意効果による心理状態です。
型にはまっている(代表性バイアス)(ステレオタイプ)
代表性バイアスとは、一度「あるべき姿」を思い描いてしまうと、新たな情報がもたらされた後にも、その「あるべき姿」から逃れられなくなってしまう現象です。
参考文献:https://www.ownersbook.jp/blog/basic_knowledge_of_investment/representativeness_bias/
脳では、自動的に分類を行っているそうです。
例えば、この株は成長株、この株は上がらない、この株は暴騰銘柄など、一度分類してしまった事は、なかなか変えられないというのが代表性バイアスになります。
これを回避するのには常に2~3個の例外を設けるのが良いとされてます。
そうすることにより、瞬時に脳を切り替えることが出来ます。
投資が成功した場合は自分の投資法が上手だったと考える心理(自己奉仕バイアス)
自己奉仕バイアスは、成功を当人の内面的または個人的要因に帰属させ、失敗を制御不能な状況的要因に帰属させること。 自己奉仕バイアスは、成功は自分の手柄とするのに失敗の責任を取らない人間の一般的傾向を表している。
投資家によくある心理で、投資が成功した場合は自分の投資法が上手だったと考え、失敗した場合には相場の状況のせいにしたりします。例えば、日経平均株価が暴落したから優良銘柄だったのに含み損になってしまったなど・・・。
株は自己責任です。残念ながら失敗は失敗です。損失を出したのはすべてあなたのせいです。
そんな事よりも、なぜ失敗したのかをよく考え直しましょう。
買った瞬間にすごく良い銘柄に思えてしまう現象(保有効果)
保有効果とは、自分が所有するものに高い価値を感じ、手放したくないと感じる心理現象のことをいう。
参考文献:https://kotobank.jp/word/%E4%BF%9D%E6%9C%89%E5%8A%B9%E6%9E%9C-23092
例えば、どんなにボロボロな物でも10年20年と愛用していたら愛着が湧くはずです。
そのボロボロと新品を交換してあげると言われても、断る人がほとんどだと思います。ボロボロだけで愛着という価値が自分の中で高まってしまったので、新品よりも価値があるように感じるのです。
これを、保有効果と言います。
株式投資では、買う前はこの株は上がるのか?と疑心暗鬼だったのにも関わらず、買った瞬間にすごく良い銘柄に思えてしまう現象です。
これが出てしまうと、損切りしなければいけない時に出来なかったりするので気をつけましょう。
未来より「今」を優先する(現在志向バイアス)
未来の利益よりも目先の利益を優先してしまう心理です。
今すぐ10万円を貰うのと30年後に50万円貰えるのでは、前者の方を選ぶ人が多いというバイアスです。
株で言うと、買った瞬間に10%の下落を経験した時と半年保有して後に10%の下落を経験した時では前者のほうが心理的負担が大きくなります。
なので、短期保有者は下落に関して敏感に感じることが多く、長期保有者は下落に対して鈍感になります。
また、買った瞬間に損切りする時と半年経った後、損切りする時にも心理的負担は前者の方が大きくなります。
損失の苦痛は大きい(損失回避)
質問1:
A「50万円を無条件にもらえる」 B「1/2の確率で100万円がもらえる」
このどちらかを選んでください。この質問をしたところ、多くの方は前者を選びました。1円ももらえないリスクを背負うよりも確実にもらえる50万円を選ぶわけですね。
そして、ここからが面白いのですが、
次の質問は50万円の借金を抱えている方に質問しました。
質問2:
A「50万円の借金を確実に半分にする」 B「1/2の確率で0円にする」
このどちらかを選んでください。この質問の場合、多くの方は後者を選びました。
この質問は何が言いたいのかと言うと、人は損失を0にしたい心理がリスクを選ぶ原動力ということです。
株式投資に例えると、損失を出しているのにもかかわらず、ナンピンして取得単価を下げようとしてしまったり、損を出した後に過剰にレバレッジを掛けて投資してしまうという心理になります。
あと、普段は仕手に手を出さない人が、仕手のような銘柄に手を出す人は損失をだしている可能性が高いです。皆さんも経験あるのではないでしょうか?
ちなみに、順張りさんはありますw
損している時こそ、リスクを考えなければいけませんね。
気になってたのに爆上げしてしまった銘柄は、いつまでも記憶に残る心理(ツァイガルニク効果)
ツァイガルニク効果(ツァイガルニクこうか、Zeigarnik effect)は、人は達成できなかった事柄や中断している事柄のほうを、達成できた事柄よりもよく覚えているという現象。 ツァイガルニック効果、ゼイガルニク効果、ゼイガルニック効果とも表記する。
利食いが早すぎて、その後爆上げしてしまった銘柄なは、いつまでも記憶に残りますよね。
そういう心理状態をツァイガルニク効果といいます。
逆に、待って待ってようやく含み益が出た時の満足感はツァイガルニク効果で倍増されます。
ツァイガルニク効果で湾曲した感情では、正常にトレード出来ないので、ツァイガルニク効果が出てると感じたらその銘柄には近づかないようにしましょう。
目立つ部分にしか目がいかない(ハロー効果)
ハロー効果(ハローこうか、英:halo effect)とは社会心理学の現象で、ある対象を評価をする時に、それが持つ顕著な特徴に引きずられて、他の特徴についての評価が歪められる(バイアス)現象のこと。 後光効果、ハローエラーともいう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%AD%E3%83%BC%E5%8A%B9%E6%9E%9C
良い情報が出てくると、その部分だけが強調されて極端によく見えたりしますよね。
大陽線を付けると、株価が無限にあがるような気になりますよね。
逆に、大陰線を付けると、株価が底なし沼に見えますよね。
そういう効果をハロー効果といいます。
なので、大陽線や大陰線が出ると掲示板の雰囲気がガラリと変わります。面白いですね。
利益は確実に、損失は回避したい(プロスペクト理論)
同じ金額のお金でも、貰うよりも失うほうが大きく感じる心理状態の事をプロスペクト理論といいます。
投資家ならわかると思いますが、10%の利益は少なく感じ10%の損失は大きく感じますよね。
そういう心理をプロスペクト理論といいます。
また、損失分を取り戻そうと躍起になる心理のもプロスペクト理論になります。
とにかく、人は損するのが嫌いなんですね。
投資においてこれを回避するのは、明確に今損切りしたらいくらお金が残るのかというのを考えればプロスペクト理論の罠に引っかかりにくくなります。
儲けを考えて投資するのではなく、別の目的に置き換えると良いということですね。
表現が変われば印象も変わる(フレーミング効果)
フレーミング効果とは
「同じことを表すのに、表現方法が違うだけで受けての受け取り方が変わる」
という行動経済学に基づいた理論です。
ある調査によると、
- 安くて粗末な商品A
- 高くて性能の良い商品B
の2つの商品を提示した場合、AとBを選ぶ人は約50%ずついました。
ところが、さらに性能と価格をあげた最高級商品Cを用意すると、
- A:25%、
- B:50%、
- C:25%
となりました。
選択肢が2つの場合は、「品質重視」か「価格重視」かによって判断されます。
しかし、選択肢が3つになると、「品質重視」か「価格重視」か、という判断は相対的なものになります。
そのため、相対的に見て
- 「値段が高くはない」
- 「品質が悪くない」
と判断される真ん中の商品が売れるようになるのです。
このように、表現方法を変えることで受けての印象を変える効果がフレーミング効果です。
バリュー投資と成長株投資の論争に似てます。
儲けるという共通の目的なのに、真逆の価値観を持っています。
バリュー投資の観点から見たら、成長株は割高で魅力ではない事も多いでしょう。
逆に、成長株の観点から見た場合、バリュー投資は成長力が弱い未来の感じない投資先に見えることも多いでしょう。
また、チャート派とファンダメンタル派の論争にも似てますね。
終わってからなら、何とでも言える(後知恵バイアス)
後知恵バイアス(あとぢえバイアス、英: Hindsight bias)は、物事が起きてからそれが予測可能だったと考える傾向。
このバイアスの原因を可能性ヒューリスティックで説明する場合もある。すなわち、人間の心の中では、実際に起きた事象は起きなかった可能性よりも顕著である。
「起こりえたかもしれない別の事象」を検討することで、このバイアスの効果を低減させられることが知られている。
参考文献:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%8C%E7%9F%A5%E6%81%B5%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%B9
投資をしているとよくありますね。
いつになってもあります。
なので、勉強が必要になります。
後知恵バイアスを回避するには、ありとあらゆる事を想定して動きましょう。
投資において絶対はありません。
でも、想定さえできていればすぐに対処できます。一時的な損失で終わります。
なので、「起こりえたかもしれない別の事象」を検討しましょう。
環境や状況を評価しない(根本的な帰属の誤り)
人間は人の行動を根拠なくその人の「種類」によって決定されていると見る傾向があり、社会的かつ状況的な影響を軽視する傾向がある。
例えば「字が綺麗な人はきちんとしている」など、何かと何かを勝手に結びつけてしまう心理です。ですが、そのような考え方は間違いであることが多く良いことではありません。
株でいえば、○○のテーマである○○銘柄が上がっているので、同じテーマである△△も上がるはずだ!なぜなら〇〇銘柄よりも割安だからだ!という心理です。
素直に、上がってる銘柄を買いましょう。
買う瞬間と売る瞬間以外は覚えてない心理(ピークエンドの法則)
ピーク・エンドの法則とは、われわれは自分自身の過去の経験を、ほとんど完全にそのピーク(絶頂)時にどうだったか(嬉しかったか悲しかったか)ならびにそれがどう終わったかだけで判定する、という法則である。ピーク以外の情報が失われることはないが、比較には使われない。それには喜びもしくは悲しみの総量、またその経験がどのくらい持続したかですらも含まれる。
ある実験では、あるグループの人が大音量の不快な騒音にさらされた。2番目のグループは、1番目の人々と同じ大音量の不快な騒音にさらされたが、その最後に幾分ましな騒音が追加されていた。この2番目のグループのこの騒音聴取の体験の不快さの評価は、1番目のグループの人たちよりも低かった。最初の同一の騒音区間に加え、不快さを抑えた引き延ばされた区間があり、1番目のグループよりさらに不快であったはずであるにも関わらずである。
終わりよければすべてよしの法則です。
最初と最後だけ記憶に残ってその途中の記憶は、あまり印象に残らないという事です。
株においても、最初に買う瞬間と最後に売る瞬間以外は覚えてないでしょう?
ですが、投資において重要なのは、その間に何が起きたのかというのを把握することです。
どこで、明確な売りシグナルが出てたのかなど、明確にすることでその後の投資活動に影響を与えるでしょう。
終わってしまった投資を振り返るというのは。その後の成長につながることだと思うので積極的にやりましょう!
何回も同じ銘柄や人や投資情報などを見ていると買いたくなる心理(単純接触効果)
単純接触効果は、繰り返し接すると好意度や印象が高まるという心理効果です
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%98%E7%B4%94%E6%8E%A5%E8%A7%A6%E5%8A%B9%E6%9E%9C
何回も同じ銘柄や人や投資情報などを見ていると買いたくなる心理です。
これは、投資する際に事実を曲げてしまう傾向にあるので、投資判断を見誤る傾向にあります。なので、あの人がこう言ってたなどの情報で投資判断をすると思わぬ大損害を被る事になるので気をつけましょう。
また、同じ銘柄ばかり見ていても単純接触効果で投資判断を見誤る事が多くなるので、出来るだけ沢山の銘柄を毎日見るようにすると、正常な感性で投資できるので意識すると良いと思います。
買いシグナルと思い込みたいだけ(バーナム効果)
バーナム効果とは、誰にでも該当するような曖昧で一般的な性格をあらわす記述を、自分だけに当てはまる性格なものだと捉えてしまう心理学の現象。
参考文献:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%A0%E5%8A%B9%E6%9E%9C
バーナム効果で有名なのは血液型診断ですね。
誰にでも当てはまりそうな事を言われると当たってる!と錯覚し信じる心理です。
掲示板やツイッターで見かけますよね。
陰の陰はらみだから買いシグナルです!みたいなやつです。
それが出たところで買いシグナルとは限りません。
買いシグナルと思い込みたいだけです。
確率的には買いシグナルとしては弱いです。
投資において重要なのは、自分の投資法はどの程度の確率なのかというのを理解することです。数字で理解すればバーナム効果で曖昧な状況なのに勘違いすることが無くなります。
希望的観測で投資してしまう心理(希望的観測)
希望的観測(きぼうてきかんそく、英: wishful thinking)は、信念の一形態であり、証拠や合理性ではなく、「そうあって欲しい」とか「そうだったらいいな」という希望に影響されて判断を行うことをいう。 一般に、好ましい結果が好ましくない結果よりもありそうだと予測することを指す。
参考文献:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%8C%E6%9C%9B%E7%9A%84%E8%A6%B3%E6%B8%AC
いわゆる妄想です。
株式投資をやっていると良くありますね。
感情が優先してしまうほどに追い詰められていると、希望的観測が多くなってしまいます。
ポジションが多すぎるのが原因だと思うので、希望的観測だと自分で感じたらポジションを半分にしてみるというのが有効だと思います。
最初に決めた投資判断を変えられない心理(コミットメントと一貫性)
コミットメントと一貫性とは、一度心に決めたことや実行したことに矛盾のない行動を今後も行いやすいという人間の性質を表します。
私たちは部活や職場のルールを忠実に守って実行するものですよね。 たとえこうしたルールに疑問があったとしても、ルールに従っていくうちにそのルールを体では当たり前のように実行することができるようになります。
これは一つのコミットメントと一貫性です。 部活や職場のルールを守っていくうちに、だんだんと行動が定められたルールに一貫していくのです。
投資におけるコミットメントと一貫性は大きく2つに分かれます。
これは、1流投資家と3流投資家で大きく違います。
1.一流投資家の場合【トレードルールの習慣化】
トレードルールを一回作りそれを忠実に守る練習をすると、どんな状況になってもルールを守れるという習慣が付きます。
大物トレーダーさん達は、「ルールの出来栄えが良い+ルールを守る習慣が徹底している」という2つの要素を持ち合わせていると思われます。
2.三流投資家の場合【最初に決めた判断を変えられない心理】
投資家がこの銘柄は買いだ!と思ったら、少しぐらい下げても買いの姿勢を改められない心理です。
この心理状況は、まだトレードルールの習慣化が出来ていないトレーダーさんがやらかす心理です。感情で判断してしまい、ルールの厳格化と習慣化が出来ていない場合に陥りやすくなります。
同じ一貫性の心理でも、ルールに基づく一貫性と感情に基づく一貫性では意味合いが違います。
みんなが買ってるから買う心理(社会的証明)
社会的証明(しゃかいてきしょうめい)とは、社会心理学の用語で、個人の意見の妥当性を証明することを指す。 人は、集団の中で自分を支持する意見が全くないと、自己の意見の妥当性に疑問を感じ、意見を取り下げてしまうのが普通である。 しかし、自分を支持する意見が1つでもあると、状況が一変する。
参考文献:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%9A%84%E8%A8%BC%E6%98%8E
この心理状況は、「みんなが買ってるから買う」という心理状況です。
「みんなが買ってる」というのは、投資においては、あまり良いとはいえません。
投資の基本は、「誰も買ってないから買う」です。
これだけの投資判断で投資してしまうと大損してしまいますが、基本的な投資心理は「誰も買ってないから買う」「みんな買ってるから売る」になります。
一番良いのは「みんな買いそうだから買う」です。
みんなが買いそうな銘柄を先回りして買うという意味です。
有名億トレーダーさんがこの株は上がる!などと呟いているのを見ると気になって調べてしまう心理(ミルグラム効果)
『権威への服従』とは、
人は無意識に「権威者」の命令に従い、
盲目的に要求に応じてしまうという、心理的効果です。
この効果はTwitterなどでよく見られます。
有名億トレーダーさんがこの株は上がる!などと呟いているのを見ると、どんな人でも気になって調べてしまいますよね。
これは、無意識のうちに権威への服従をしている事になります。この権威への服従が悪化してしまうと、盲目的になりこの人が言っている事は全部本当なんだ!というような心理状態になり通称「信者」が出来上がりますwほとんど宗教と同じなので気をつけましょう。
この、権威に従う(ミルグラム効果)は実際に実験を行われたようです。
実験内容はこのような感じです。
スタンレー・ミルグラムという心理学者が
人間の『権威への服従』の”強さ”を研究するために実際に行った、
一つの実験によって得られた心理的効果を「ミルグラム効果」といいます。
その実験結果で得られた事実は驚くべきものでした。
まず、本来の研究目的はあらかじめ伏せておいた状態で、
「記憶の実験」のためだと偽って被験者を募集します。
そして、そこへ無差別に集まった被験者たちを、
事前に用意しておいたくじ引きを使って役割分担します。
記憶力を図るために作られた単語リストを
提唱できるまで暗記をする「学習役」と、
学習役の記憶をテストして、
間違えた時に罰を与える「教師役」です。
そして、担当する研究者によってその実験を行う目的は、
『罰が学習と記憶に及ぼす影響を明らかにするため』だと説明します。
その「罰」の具体的な内容とは、
「学習役」が暗記した単語リストの提唱途中に間違えたとき、
「教師役」が「罰」として学習役に電気ショックを与えるというものです。
最初は跡がつくほどの強い電気ショックではありませんが、
”学習役が間違えるたび”に15ボルトずつその電圧は強くなり、
徐々に痛みが増していく設定になっています。
電気ショックを与えるレバーを引くたびに、
15ボルト、30ボルト、45ボルト、70ボルト、85ボルト、105ボルト・・・。
はじめのうちは十分耐えることもできますし、ただ不快なだけですが、
徐々に強くなっていくその痛みに次第にうめき声があがるようになります。
100ボルト以上の電気ショックを与えられた「学習役」は当然ですが、
途中で耐えられなくなり、実験を途中でやめてほしいと懇願します。
しかし、「教師役」はただ淡々と質問を繰り返してくるだけで、
”答えないことも間違い”だと判断し、150ボルト、165ボルト、180ボルト・・・。
最初は不快だった程度の電気ショックも限度を超えて、
もはや激痛のレベルにまで達していきます。
「学習役」は”助けてくれ!”と「教師役」に何度も頼みますが、
その必死の思いも虚しく、ただ黙々と電気ショックを与えるレバーを引き続け、
最後までその異常な実験を実行し続ける、という
”普通に考える”と途中で危険を察知して止めるべき行為であっても、
「研究者に抗えず行動が止まらないという事を実験が実証しました。
要約すると、
「権威者の命令は、非人道的な酷い事も命令なら仕方ないというような心理になり人は従ってしまう」
という事です。
掲示板やツイッターで過剰に自分の成果を誇示している人には気をつけましょう。
見てしまうと、自分の投資判断が揺らぐ可能性があります。
それほど、「権威への服従という心理」は強烈な心理です。
ストップ高になった銘柄を買いたくなる心理(希少性)
「希少性の原理」とは、人が欲している量(需要)に比べ、利用できる量(供給)が少ない時、そのものの価値が高くなる、または高く思える心理的な現象のことをいいます。
参考文献:希少性の原理とは
ストップ高になると、売り切れという状態になることが多々あります。
このような、状態の株を見るとついつい買いたくなってしまう現象は
この「希少性」が影響しています。
当然、「希少性」の影響が出ているので、心理状態は正常とは言えず投資判断が狂ってる可能性があります。その事を念頭において投資すると良いと思います。
トレードルールを守れない心理(カリギュラ効果)
人間には「やるな」と禁止されるほどその物事に興味が湧き、ダメだとわかっていながらついそれをやってしまうという心理があります。それがカリギュラ効果というものです。
これは、過激すぎる内容で上映禁止になったアメリカ映画「カリギュラ」が、かえって多くの人の注目を集めたことに由来しています。「○○な人は使わないでください」といったキャッチコピーを使ったものが、このタイプに当たります。
実は、ルールを守れない心理は「カリギュラ効果」が影響しています。
多方面でルールは守りましょう!や投資ルールを破ってはいけません!というように投資において投資ルールを守るというのが投資で勝つ大原則のように言われています。
言ってることは間違いないのですが、人間はロボットではないので、そう簡単にルールを永遠と守ることは出来ないんですね・・・。
輪をかけるように「カリギュラ効果」が魔の手を差し伸べてきてしまいます。
また、次に書く「心理的リアクタンス」と手を組んでルールを無視したくなるんですね・・・。
そこで、ルールを守るためにオススメするのが、別口座を持って、そっちの口座ではルールを無視して投資するというやり方です。
そうすることにより、ルールを無視して投資するという欲求が満たされるのでメイン口座ではルール通りに投資しやすくなります。
それに、ルールを守るというのはとても退屈だったりします。
その退屈しのぎにもなるんですね。メチャクチャ効果あるのでオススメします。
もちろん、ルール無視口座は少額にしておきましょう。
トレードルールを守れない心理②(心理的リアクタンス)
人は生来的に自分の行動や選択を自分で決めたいという欲求がある。しかし、それを他人から強制されたり奪われると、例えそれが自分にとってプラスの提案であっても無意識的に反発的な行動をとってしまう。
子供の頃、勉強しようと思っていたときに限って「遊んでばかりいないで勉強しなさい!」と親に言われた思い出はありませんか。そんな時、「今やろうと思ってたのに~」という思いとともに、全くやる気が無くなってしまった記憶があるのではないでしょうか。
また、友人などに「お前はこうだよな!」などと決め付けるような発言をされると、反射的に「全然違うし・・・」などと言ってしまうこともよくあります。
このようなやりとりは「心理的リアクタンス」と呼ばれるもの。
リアクタンスとは「抵抗」を意味し、自分の行動や選択を自分で決めたいという人間本来の欲求が犯されると思うと、無意識にこの「抵抗」が発動してくるのです。参考文献:心理的リアクタンス
投資家において、最重要と思われるのがルールを守るという事だと思いますが、このルールを守る行為は自分の行動や選択を自分自身で奪っている事になるので、無意識的に反発的な行動をとってしまうという事になります。
勉強しなきゃいけないのに、勉強できないなどと同じで、ルールを無視してるとわかってるのに「今回だけは儲かりそうだだからルール無視してもいいや」などという心理になってしまいます。
先程も書きましたが、ルールを破りたいなら、ルールを破ってもいい口座を作っておくのがルールを守る近道になる事を覚えておきましょう。
ポイントは、ルールを破る口座では常にルールを破り続けるという事ですw
株価が下がってるのに、上がる理由を探し始める心理(自己欺瞞 )
「自己欺瞞」とは、自分に問題があることに気づいていない状態のことを指していいます。 欺瞞とは、だます、あざむく、という意味です。 すなわち「自己欺瞞」とは、自分を騙している状態です。 自分の良心や本心に反しているのを心のどこか知りながらも、それを正当化している状態です
自己欺瞞の読み方は「じこぎまん」と読みます。
投資家にはよくある心理状態です。
ほとんどの人は、株を買う時に上がると思うから買ってますよね。
ですが、自分の思惑とは反対に株価が下がってしまいました。
そうすると、ほとんどの人は株価が下がってるという状態を無視して、上がる理由を探し始めます。言ってしまえば「自分を正当化しようとしてるんですね」
このような心理状態を自己欺瞞といい、投資家最大の敵になります。
自分の思惑と反対に動くというのは、自分が間違えているから反対に動いているわけです
なので、買う前のイメージと違う動きをした瞬間に売らなければ損失が大きくなりすぎてしまい、復活するのに時間がかかりすぎてしまいます。
ほとんどの投資家が負ける原因はこれです。
なので、トレード前にルールを作る必要があります。
買う前に決めることは、
①買う価格は何処か
②利食いする価格は何処か
③損切りする価格は何処か
この3つは絶対に決めておきましょう。
そして、意外と決めてない人が多いルールとして
一回トレードしたら「どのぐらい休むのか」
という部分も明確にルール付けしていきましょう!
含み損を抱えている時に起きる心理現象(認知的不協和)
人は自分の信念や、それまでの行動内容とは矛盾する、”新しい事実”を突きつけられると、”不快な感情”を引き起こします。その結果、自分の信念や行動と、”新しい事実”のどちらか一方を否定して、矛盾を解消しようとします。これを認知的不協和と呼びます。そのとき、信念を変えることが困難な場合、人は”新しい事実”の方を否定しようとします。
参考文献:認知不協和とは
投資においては、含み損を抱えている時に起きる心理現象です。
含み損を抱えている時には、損切りか塩漬けどちらかを選ばなくてはいけません。
ファンダメンタルを意識している人は塩漬けを選択肢やすく、チャートを意識している人は損切りしやすい傾向にあります。
ファンダメンタル派ならば本来なら株価の上がり下がりは気にしてはいけません。
苦しい原因は、株価の上がり下がりばかり気にしているのが原因です。
年4回の決算の数字だけに注目すれば良いのです。毎日株価をチャックするのは無駄なのでやめましょう。苦しいだけです。なぜならあなたはファンダメンタル派なのだから。
※ただし、それで儲かるかどうかは別です。
チャート派ならば、決算の数字など気にしなければいいのです。
チャートのみ専念しましょう。
苦しい原因は、チャート派なのに、決算の数字や将来性、会社の成長率などを過剰にきにするのが原因です。
あなたに必要なのはチャートだけです。明日株価が上がる時のみ投資しましょう。失敗したら速やかに損切りするだけです。なぜならあなたはチャート派なのだから。
※ただし、それで儲かるかどうかは別です。
冷静に判断できて無い時の投資心理(悲観主義と楽観主義-ペシミズムとオプティミズム)
「テーブルの上にあるウイスキーのボトルを見て、『もう半分しか残っていない』と嘆くのが悲観主義者。
『まだ半分も残っている』と喜ぶのが楽観主義者である」ジョージ・バーナード・ショーまぁあなたがどちらだろうとどうでもいいんだが。最も重要なのは、どちらも「認知」であり、「知覚」とは違うという点だ。
要するに、「そう思った」だけであり、主観である。現実はボトルにウイスキーが半分「ある」ということであり、「もう半分」だろうが「まだ半分」だろうがそれは個人の「感想」である。だが、主観的には「ウイスキーのボトルを見た」と言う認知をすっ飛ばして「もう半分」「まだ半分」という感想にいきなり飛ぶ。こう思った時点で既に認知バイアスは働いており、いつもながら本人はそれに気づかず、「もう半分」「まだ半分」が「事実」だと認識する。
バブルの時の投資家心理(予言の自己成就、自己成就予言)
たとえ根拠のない予言(=噂や思い込み)であっても、人々がその予言を信じて行動することによって、結果として予言通りの現実がつくられるという現象のこと。 例えば、ある銀行が危ないという噂を聞いて、人々が預金を下ろすという行動をとることで、本当に銀行が倒産してしまう、というもの。 このような社会現象のメカニズムを、アメリカの社会学者マートンは「予言の自己成就」と名付けた。 これは、W・I・トマスの「もし人が状況を真実であると決めれば、その状況は結果において真実である」という定理をさらに展開した理論といえる。
一言で言えば「バブル」ですね。
バブルは人々の思い込みで生じる現象です。
みんなが上がると思い込めれば無限に上がってしまう現象がバブルです。
バブルはただの幻想なので、いつかはバブル崩壊しますが・・・。
生存者バイアス(成功した投資家が努力や苦労話を好む理由)
「生存者バイアス」という言葉がある。
苦労して立身出世した人が、自分の目線だけで成功体験を語ることだ。時には、他人の不幸を努力不足と判断してしまう弊害もある。有名なものではワタミの創業者による「無理というのはですね、嘘吐きの言葉なんです。途中で止めてしまうから無理になるんですよ」といった発言がある。
ネット上でよく見る人々です。
逆に言えば、この手の話題を言わない人は成功者じゃないとも言えます。
もしくは、元々成功していた家庭に生まれていた場合も言わないですね。
投資家は普通の一般の人が大金持ちになるチャンスがある商売です。
実際に、投資家で成功した人は自分はめちゃくちゃ努力して成功したんだと言っていたり苦労してここまできたんだ!という発言が多く出る傾向にあります。
それは彼らが成功者という証であると同時に、「弱い立場だった自分と同じ種類の人間を強く否定する」事で安心感を得たいという心理状態から出る言葉なので、見聞きしても「そうなんだー」程度に受け流しておきましょう。
「努力した結果ちょっと報われた。そのことを認めてもらいたい。自分より下の奴と一緒にされたくない。」そういう形で承認欲求が発動すると、自覚なく「本来自分を苦しめていたであろう世界」を肯定する形で「自分より弱い立場の人間をさげすむ」行動になってしまう。これはもう仕方がない。生きるのに、自分の居場所を確保するために必死なのだから。世界にはみんなの需要を満たせるだけの居場所の数は足りていないと感じており、誰かを蹴落とさなければ居場所は奪われ、安定した居場所を持たない人間は虐げられると恐れているのだ。「自分はもう弱い立場の人間ではない」という安心感が欲しい。それでも虐げられる立場になるのが怖い。だから自分が居場所を持っているのは正当な理由があるという保証がほしい。 その際に、最も手っ取り早い方法として「弱い立場だった自分と同じ種類の人間を強く否定する」という選択肢に走る人は、一番余裕がなくておびえている人たちなのだ。
この感情は、「もともと居場所が当たり前に与えられていた人」「居場所を得るのに苦労しなかったり」「自分や他人のために自ら動いて居場所を作り出せる人」にはわからない感覚だと思う。
情報バイアス(情報を集めようとする投資家心理)
情報が多ければ正しい判断ができるとは必ずしも言えない。情報の過多は、迷いや混乱を引き起こし、判断をミスリードすることがある。しかし、人は、情報が多い方が、正しい判断ができると考えがちだ。これは、心理学で「情報バイアス」と呼ばれている。
投資家は多くの情報を得ようと必死になって情報を集めようとしてしまいます。
多くの情報を集めることは、安心材料を集めるという意味合いだけで、それが正確に判断できる情報源にはなりえないなのです。
返って悪影響を及ぼす結果になる可能性もあります。
例えば、ちょっとした良いニュースの情報で将来性を感じてしまい損切りが遅れてしまったりする原因になりますね。
ですが、情報を集める行為は悪い行動ではなく良い行動です。
情報を収集することと併せて、その情報をいかに取捨選択して、分析を進め、適切な行動・判断につなげるかが、重要になるでしょう。
勝率を安定させるために必要な心理(利用可用性ヒューリスティック)
「利用可能性ヒューリスティック」とは、「取り出しやすい」記憶情報を、優先的に頼って判断してしまうこと。
記憶に残っているものほど、頻度や確立を高く見積もる傾向。
探せる記憶だけが事実になること。
自分の記憶から簡単に呼び出すことができる情報により、バイアスがかかってしまうこと。簡単に言えば、仕事帰りに、スーパーで、5分で今日の夕食の買い物の準備をしないといけない主婦が、買い物かごに「いつもの」を放り込む際の心理
投資家で言えば、似たような勝ちパターンを覚えることで、利用可能性ヒューリスティックが働き勝率が安定します。
なので「これからどのような動きをするのか?」というのを考えるのではなく「過去にどのような動きをした時にどうのように動いたのか?」というのを研究して頭に何度も叩き込む必要があります。
これにより、迅速に良い銘柄を発見できるようになります。
勉強と同じで反復勉強がいい成績に繋がります。
レバレッジの掛けすぎは良い投資に繋がらない投資家心理(正常性バイアス)
人間が予期しない事態に対峙したとき、「ありえない」という先入観や偏見(バイアス)が働き、物事を正常の範囲だと自動的に認識する心の働き(メカニズム)を指します。
何か起こるたびに反応していると精神的に疲れてしまうので、人間にはそのようなストレスを回避するために自然と“脳”が働き、“心”の平安を守る作用が備わっています。ところが、この防御作用ともいえる「正常性バイアス」が度を越すと、事は深刻な状況に……。
つまり、一刻も早くその場を立ち去らなければならない非常事態であるにもかかわらず、“脳”の防御作用(=正常性バイアス)によってその認識が妨げられ、結果、生命の危険にさらされる状況を招きかねないのです。
レバレッジの掛けすぎは良い投資に繋がらないことが多いですよね。
これは、正常性バイアスが関係しています。
レバレッジを掛けすぎると、ちょっとした変動で大きく損益が変動してしまいます。
これでは、何か起こるたびに反応していると精神的に疲れてしまうので、人間にはそのようなストレスを回避するために心の平安を守る作用が備わっています。
イメージと違う動きをした時に、脳が勝手に大丈夫と判断してしまうので、損切りが遅れてしまったり、手仕舞うところで手仕舞えなかったり、利益が無限に伸びていくと錯覚したりして正常に動けなくなります。
レバレッジを掛けないほうが良いと言われる理由はこういうところにあります。
調べれば調べる程、その銘柄がよく見えてしまう現象(コントラフリーローディング効果)
私たち動物には、対価を支払わずに得たものの価値を低くとらえる傾向があります。
ネズミとレバーの学習実験
ケージで飼育しているネズミに、レバーを引くと餌が出てくることを学習させる。
ネズミたちがレバーの操作を覚えたら、そのケージに、レバーから出る餌と同じものが入ったボウルを入れる。このボウルには仕掛けは施されておらず、ネズミたちは中の餌を自由に食べることが出来る。
すると不思議なことに、自由に食べられる餌があるのにもかかわらず、多くのネズミたちがわざわざレバーを引きにいったのである。
彼らは苦労せずに手に入れられる餌よりも、わざわざ手間をかけて得る餌の方に価値を見出したのだ。
こうした傾向は、ネズミだけでなく、イヌやサル、サカナ、トリなど、ほぼすべての生き物に共通して見られるものです。
もちろん、人間だって例外ではありません。
これと同じ実験を就学自前の幼児にやらせてみると、なんと、ほぼ100%の確率でレバーを引きます。
この確率は成長と共に下がっていきますが、それでも、大学生の時点でも選択率は約50%を保っています。
このように、私たちは無償で手に入れたモノよりも、対価を支払って手に入れたモノの方に価値を認める生き物なのです。
投資家に例えると
「頑張って調べてよし!この会社はいい会社だ!間違いない!決算も調べたしIRにも電話したチャートも良い気がするぞ!色々ニュースも調べこの会社がやってることは間違いない!」
と手間を掛ければ掛けるほどその銘柄がよく見えてしまう現象です。
そういった銘柄は何年経っても忘れられず、ずっとウォッチし続けてしまったりします。
こうした投資家心理をコントラフリーローディング効果といいます。
逆に、何も考えずにパット買った銘柄はあっさり忘れてしまったりしますよね。
これは手間をかけてないので、脳としては価値を感じてない状態です。
価値がないものは忘れてしまうのです。
ウォッチ銘柄の取りこぼしを防ぐには、その銘柄をよく調べることで忘れなくなるので、1銘柄1銘柄その会社はどうなのかというのを真剣に調べましょう。
ただし、価値があると思い込みすぎて適切じゃない場所で買うのは危険なので投資ルールはしっかりしておきましょう!
ポジポジ病を心理学で表現すると自我消耗になる
不機嫌さに関しては、ego depletion(自我消耗)と呼ばれる心理学的な現象に根ざした理論が構築されている。1990年代にRoy BaumeisterとMark Muravenが提唱した自我消耗説は、自制や意志力といった認知資源には限りがある、という概念に基づくものだ。そのため、人間はある1つの領域で無理をすると──例えば厳しいダイエットをしたり、仕事で難しい課題に何時間も取り組んだりすると──、他の領域で自制心を発揮するためのリソースが減ってしまう。
そう考えると、オフィスで長時間仕事をした後ほど、アイスクリームをがっついたり、ピザをひと切れ余分に食べたりしてしまいがちな理由も納得できる。問題を抱えて疲れた脳は、自らが欲するものを、たとえそれが、いまどうしても必要なものでなくとも、拒絶することが難しくなるのだ。
不機嫌になるのもこれと同じだ。炭水化物やタバコを控えるなど、あまり心に無理をさせすぎると、ネガティヴな思考や感情を回避することが難しくなり、それが不機嫌につながる。
投資家にとって最大のストレスは、損失を抱えるときですね。
ポジポジ病という損失した時に何度も入り直して損失を重ねてしまう現象があります。
これは、自我の消耗が関係しています。
自制心がなくなり意志力の低下、認知力の低下によって普段なら絶対入らないような所で売買してしまい結果的に損失を抱えてしまうのです。
投資家において相場から離れるというのは、ストレスからの開放であり「チャートを気にしない状態」になっていなければ本来の自分の投資力を回復できていないと言えます。
投資力を回復できていない状態で相場に挑んでも、勝てる可能性は低くなります。
マラソン選手がフルマラソンを走った後に、すぐ2回目のフルマラソンを走ってもいい結果が出ないのは明白でしょう?これと同じことなのです。
人間の脳みそや心は万能でもなければロボットのように毎回同じようには動きません。
相場は一回一回が勝負になります。
完全な状態でトレードできなければ小さな損失を多数出すことになります。
投資家にとっていちばん重要なのは体調管理と言うことを覚えておきましょう。
上がると思い込んでしまうと、下がる兆候が見えなくなる投資家心理(信念バイアス)
自分がそうだと確信していることに反する事実や他者の主張は、
無視してしまったり、その主張のあら探しをしてしまいやすいというもの。
宗教的信念とか政治的信念においては、
特にそうした事が起こりやすい。参考文献:信念バイアス
トレードルール無視の行動を取る投資家心理(モラル正当化効果)
事柄について良いことをした人間が、別の事柄については、「別のところで良いことをしたのだから、このくらいは許されるだろう」と、モラルの高くない意思決定をしてしまうことを言います。
トレードルールを守る「習慣化」がまだ出来ていない投資家は、さっきまでルールを守っていたのにも関わらず、突如ルール無視の行動を取ることがあります。
これは、モラル正当化効果によるものです。
人間は、ルールを守るという行為に反する行為をしたくなるものなのです。
これを防ぐには、何度もルール違反による損失を経験して学習しましょう。
次第に、ルール違反の回数は減っていくはずです。
車の運転を考えてみてください。
免許取り立ての頃は、安全運転を心がけますが、次第に運転は荒くなってきますよね。
ある時、荒い運転が警察に見つかり罰金と原点を食らってしまいます。
普通は、そんな事を何度も繰り返すうちに荒い運転は減っていきますよね。
トレードでも同じことが言えます。
トレードルールを構築できた次の段階は、トレードルールの習慣化が必要になります。
ですが、何度もトレードルール無視で損失を生んだ経験がなければ、習慣化は難しい事です。
ルールを無視してしまった自分を責めなければ一生習慣化なんてできないので、ルール無視を悔めない人はトレードルールの習慣化は無理です。
なので、ルール無視をやってしまった場合には、「なんでルール無視してしまったんだ!」と自分を責めましょうw
チャートが気になって仕方ない時の投資家心理(感情移入ギャップ)
冷静な状態と興奮している状態で、どう思い行動するのかが大きく違うということのようです。
冷静な状態なら無駄遣いなんてしないのに、上司の理不尽さに腹を立てて衝動買いしてしまった経験はありませんか?
男性に「女性に拒絶した後も迫り続けるか?」「女性を酔わせたり薬を与えたりして抵抗感を減らそうとするか?」やあまりにも年上、あまりにも年下に手を出したいかなど、ちょっと倫理的にどうなのというような質問をしてみると、冷静な状態の被験者はどれについてもNOと答える確率が高い、というものがあります。
しかし、(性的に)高ぶった状態で同じ質問をすると、すべての質問でこうした行動をとる可能性を示すポイントが高くなったそうです。
つまり、冷静な状態でNOと言えることでも、興奮した状態(性的に、あるいは怒りで感情が高ぶって)だと何を起こすかわからないということです。
投資においても何を起こすかわからない状態でトレードはやめましょう。
何度も言いますが、トレードは冷静さが重要です。
チャートが気になって仕方ない(常時見てなきゃ落ち着かない)人は注意しましょう。
冷静じゃない状態です。
良い結果に繋がらない事も多いはずなので一度相場から離れたほうが良いでしょう。
絶対当たると思い込む投資家心理(コントロール幻想)
自分がコントロールできない事象を、あたかも自分は制御できているあるいは影響を与えられると思い込むことを、コントロール幻想バイアス(あるいは、単にコントロール幻想)といいます。
投資におけるコントロール幻想とはどのようなものでしょうか?
投資判断が100%当たることはなかなかありません。残念ながら、ある程度の失敗はつきものです。そのために、通常は、最悪、多少は失敗となってしまったとしても、全体でプラスの収益となるよう分散投資をしたり、今後の投資判断の精度を上げるために、失敗を振り返るということを行います。しかし、コントロール幻想に囚われ、「投資判断が当たるはずだから」あるいは、「高い確率で当たるはずだから」という幻想に囚われてしまうと、以下のような失敗をする可能性があります。
・「投資判断が当たるはずだから」と集中的な投資を行ってしまい、分散の効いていない資産構成になってしまう。
・「今回は投資判断が当たるはずだから」と、過去の失敗を反省せず、次から次へと売買を繰り返してしまう。
参考文献:コントロール幻想バイアス(Illusion of Control Bias) ~投資判断において陥りがちな判断ミスとその回避の仕方(4)~
これも投資家にありがちな心理状態です。
調子が良いと絶対当たると思い込む人間心理です。
この心理が無ければ投資なんて出来ないので、決して悪いことではないと思います。
ただし、外した時の事を想定しておかなければ大変なことになるので、そのことは忘れてはいけません。
外しても痛手がないように、無理のない投資量を心がけましょう。
見たことある形のチャートは、無意識レベルで気になってしまう心理(流暢性の処理)
「処理流暢性/processing fluency」=情報を脳が処理しやすいか否か,が人の判断に様々な面で影響を与える事が心理学研究で分ってきました。流暢性が高ければポジティブ,低ければネガティブ,な判断がされる認知メカニズムです。
分かりやすいチャートや過去に見たことある形のチャートなどは、無意識レベルで気になってしまう心理です。突如急騰した仕手株ばかり見ていると、そういう株ばかり気になってしまうという事です。
決算書も見やすい作りのものは良い銘柄だと無意識レベルで思い込んでしまうので気をつけましょう。
・決算書が読みやすいから株価が上がるわけではありません。
・自分が気になる=上がる株というわけではありません。
動いてる株に興味が湧く心理(インパクトバイアス)
私たちは変化するものばかりに目を向け、変化しないものを忘れてしまう
たとえば宝くじに当たったとします。私たちはきっと手に入るお金のことばかり考えるでしょう。そして、人生には残りの99%があり、それらはほとんど変化していないことを忘れてしまいます。
睡眠が不足すればイライラします。通勤時の道路は渋滞します。健康を維持するにはエクササイズが欠かせません。税金は毎年必ず納めねばなりません。
愛する人を失えば、心が傷つきます。ポーチに座って夕陽を眺めればリラックスした気分になります。私たちは変化するものについてはいくらでも想像をめぐらせますが、変化しないものには意識を向けません。
上にも下にもよく動いてる銘柄ばかり気になってしまう投資家心理はインパクトバイアスが関係しています。
逆に動かない銘柄は、人々の興味を引くことがありません。
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