悪材料が出ても下げない、好材料が出たのに下げる理由は情報と株価の乖離にある。
好材料が出たのに株価が上がらない、悪材料が出たのに株価が下がらない
株の個別銘柄を投資している時に不思議な出来事に遭遇したことはないでしょうか?
・好材料が出たのに株価が上がらない
・悪材料が出たのに株価が下がらない
具体的に言うと、上方修正出たのに株価があまり上がらない、新株予約権を大量発行したのに何故か次の日株価がプラス引けしたなど
実際に出た情報と株価の値動きに乖離が生じている事例が多々あります。
これは、それほど珍しくないので掲示板などでは「なんで上方修正したのに株価が上がらないんですか?」とか「新株予約権発行したのに株価が下がらないのは意外だった」とか「配当の権利落ち日翌日なのに株価が上がった」などよく出てくる話です。
問題なのは、なぜそんなことが起こったのか?という事にあります。
私は、この事を「情報と株価の乖離が生じている」と言っていますが、一般的には「悪材料の出尽くし」や「織り込み済み」という言葉が一般的になります。
私の言葉で言う乖離が生じている時は基本的に「目先」は上がらないか「目先」は下がらない事を案じているからになります。
ポイントは「目先」という部分で、将来的にはどうなるかはわかりません。
また、大きな調整局面前には、いい材料だったとしても株価があがらないという事は珍しくなく、大幅な調整後に再度上昇を試すような動きになることも珍しくありません。
私はこの事を「ベースの再構築」といいますが、いい材料なのにも関わらず上がらない事象の場合前回の揉み合いポイントまで株価が下げることは珍しくありません。
そのため、下げるのを黙ってみているのは辛いと思いますが、その会社に将来性を感じているのならば持ち続けることのほうがいい結果を得られることが多いのも事実です。
株価と情報の乖離が縮小されるならば、その株価は再度上昇を試しに行きます。
基本的に、指数(日経平均株価など)に連れ安するような相場の場合には情報と株価の乖離は起きやすくなります。
市場心理は最悪で、このまま大暴落が続くのではないかという憶測が市場を支配してまう為、株価が想定以上に落ちる為です。
アベノミクスが始まる前は株は終わった、日本経済はこのまま永遠に停滞し続けるなどの意見が多数ありましたが、今ではどうでしょうか。
あの時に買って持ち続けていた人は、圧倒的な勝ち組ではないしょうか。
チャイナ・ショック後に買って持ち続けていた人はどうでしょうか。
あの頃と比べ、個別銘柄単位で見た場合10倍以上に株価が上昇している銘柄は数多くあります。
10倍まで行かないとしても、数倍程度ならゴロゴロあります。
株価は基本的に「行き過ぎる」という傾向にあるので、もしこのページを読んでいる時期が「良い時期」か「悪い時期」の場合、その逆の可能性を考えてみるのもありではないでしょうか。
好材料が出たのに株価が上がらないの事例
事例的にはかなり沢山あるので自分でも探してみてください。
今後同じような事態に遭遇した時に株価はどのように動いていったのか分かると思います。
弁護士ドットコム(6029)
弁護士ドットコムは2016年3月期の決算は非常に好調でしたが株価は冴えませんでした。
実際に動き出したのは1年後の2017年の5月頃になります。
この時の株価上昇要因は決算でしたが、売上利益ともに前期比+20%程度になります。
株価が上がらない最大の要因は、市場心理が冷え切っていたからになります。
この年に何があったのかと言うと、チャイナ・ショックになります。
この影響で、情報と株価の乖離が発生していました。
その後の上昇は言うまでもないですね。
「2016年の織り込んでない好決算」と「2017年の引き続き好調の決算」と「将来性の良さ」で株価は5倍にもなりました。
RIZAPグループ
当時は健康コーポレーションという会社名でした。
こちらも、弁護士ドットコムと同じです。
市場心理が悪く情報と株価に乖離が生じていました。
こちらも、2017年5月頃から株価が急上昇しています。
2017年末には2016年末と比べると8倍以上に上昇しました。
悪材料が出たのに株価が下がらない事例
悪材料が出たのに株価が下がらない銘柄というのは、将来的に株価が上昇する可能性があるのでチェックが必要です。
株価が下がらない=売る人がいなかったという事なので、それ程悲観する必要はないかもしれません。
むしろ、好材料が出た時に大きく株価が反応する可能性があるので要チェックが必要でしょう。
アンジェス(4563)
第29回新株予約権(第三者割当)(行使価額修正条項付)の募集に関するお知らせ
この会社は、毎年のように新株予約権を大量発行して倒産を回避しているゾンビ会社ですが、そのような会社は仕手株の対象となりやすいのも事実です。
悪材料が出ているのにも関わらず下がらない事象が出たのならば、それはもしかしたら株がグループによって買い占められており浮動株がなくなっている可能性があります。
もしくは、出てきた売りを誰かが買い占めているため、株価が下がらなかった可能性があるのです。
アンジェスはいい例だと思い取り上げてみました。
PCデポ
有名な事件ですが、PCデポが行っていたサポートサービスが酷すぎるので大炎上した事件がありました。
その一件で株価が大暴落し、7割以上株価が暴落をしました。
その後の月次報告では明らかに業績が悪く将来性はないように見えましたが、株価はそれ以上下がることなく結局底値から2倍に上昇しました。
まとめ
株価というのは最後は業績に依存しますが、一時的には情報と株価の乖離が生じます。
投資家の立場としては、情報と株価の乖離に目をつけて長い目線で投資を行うことにより安全な投資ができると思います。
乖離は数年間も埋めないこともありますが、一度埋め始めたら一気に埋める傾向にあるので注意が必要です。
なので、投資をやる際は情報と株価の乖離を意識してみると良い投資先を見つけられるかもしれません。
是非試してみてください。
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