昨年の凱旋門賞以来となるブラストワンピースは「第61回アメリカJCC」(G2・26日・中山・芝2200メートル)の出走へ向け、美浦Wで併せ馬をして同入。動きは良化してきており、久々でも陣営は期待を持って送り出す。
川田&ブラストワンピースは、真っ白な馬体のマサノアッレーグラ(5歳1勝クラス)を2馬身半前に見ながら発進。さすがと思わせる力強いフットワークだが、鞍上の手綱はピクリとも動かない。態勢をキープしたまま、鼻面を並べてゴールを駆け抜けた。
5F68秒0|38秒1|12秒6の時計。大竹師は「体が重かったので、先週は長めから時計を出したが、今週はエネルギーを蓄えるイメージ。3、4角で前を行く馬に離され加減だったのも解消できた。ゴール板まで手綱を抱えたまま走れていたね」と満足そうにうなずいた。
勇躍挑んだ凱旋門賞は11着。59・5キロの斤量を背負い、経験したこともない極悪馬場に力をそがれた。「ほとんど競馬に参加できなかった。いろいろ原因があった中での敗戦。能力が足りなかったとは思っていない。今回できっちり結果を出せれば」。名誉挽回の一戦に師の声は力強い。帰国後は順調に調教を消化。「十分に休養を取って馬は元気いっぱい。それが今回の特徴でしょう」と、改めて仕上がりの良さに太鼓判を押す。
一昨年のグランプリホース。舞台設定に文句があろうはずはない。失地回復へ、2020年の初戦が間もなくスタートする。