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複数の置換を一括で行うマクロ

投稿日:2017年1月12日 更新日:

Wordで複数の置換作業を一括で行うマクロです。

実は、毎週置換作業をしているのだけど、置換する文字列が多くてどうにかなりませんか?との質問を受けました。

置換するための一覧表は下のようにExcelで作成されていました。

変換文字列は300個以上ありました。

A列の文字があれば、B列の文字に置換したいとのことでした。

Excel表

Wordの文書は下のようになっていて、毎回、置換作業をしなければならないとのことです。

文書

Wordの記録マクロで1文字を置換して記録してみたのですが・・・その後がわからない。

Wordの記録マクロ

Wordでは、操作手順をマクロに記録することができます。 [マクロの記録]操作を実行するには、まず[開発]タブを表示させます。 [開発]タブ ...

続きを見る

ネットで検索すると、有難いページがヒットしました。

ワードで複数の文字を一括・連続置換するマクロ - オフィス系ソフト - 教えて!goo

上記ページを参考にして作成することが出来ました。

(^人^)感謝♪です。

関連大文字と小文字、半角と全角を区別して置換する方法は、半角と全角を区別して置換する方法で解説しています。

あいまい検索の置換


まず、置換表のExcelブックをCSVファイルに変換しました。

CSVファイルに変換して保存

[名前を付けて保存]ダイアログボックスで[CSV(カンマ区切り)(*.csv)]を選択して、保存します。

[名前を付けて保存]ダイアログボックス

VBEを起動

[開発]タブから[Visual Basic]をクリックして起動します。

参考[開発]タブを表示していなければ、[Wordのオプション]を表示して[リボンのユーザー設定]から設定してください。開発タブの表示が参考になると思います。Office2010での解説ですが、設定方法は同じです。

VBEは、[Alt]キーと[F11]キーを同時に押しても表示させることができます。

VBEの起動

標準モジュールへ入力

[挿入]から[標準モジュール]をクリックします。

標準モジュール

そして、そこへ下のコードを貼り付けます。

CSVのパスは変更してください。

ファイルのパスを確認する方法は、パスとしてコピーを参照してください。

Sub 置換()

Open "C:\Users\hama1\Documents\sample\記号置換表.csv" For Input As #1
While Not EOF(1)
Line Input #1, a
s = Split(a, ",")

Selection.Find.ClearFormatting
Selection.Find.Replacement.ClearFormatting
With Selection.Find
.Text = s(0)
.Replacement.Text = s(1)
.Forward = True
.Wrap = wdFindContinue

End With
Selection.Find.Execute Replace:=wdReplaceAll

Wend
Close #1

End Sub

下のようにできたら、VBEは閉じます。

VBE

マクロを実行して確認

[開発]タブにある[マクロ]をクリックします。

マクロの表示

マクロに[置換]というマクロが表示されています。

選択して、[実行]ボタンをクリックします。

マクロダイアログボックス

まとめて置換することができます。

マクロ実行後

半角と全角を区別して置換する方法

上記マクロでは「あいまい検索」となっていて、半角や全角を区別して置換できないという問い合わせがありました。

例えば置換表に以下のように記していて、

置換表

以下の文字列を上記マクロで実行すると、

変換したい文字列

下のように同じ変換になってしまいます。

マクロ実行後

これは、あいまい検索で実行しているからです。

半角全角・大文字小文字の区別

[検索と置換]ダイアログボックスを表示して、[オプション]ボタンをクリックして展開します。

検索と置換ダイアログボックス

開くとわかるのですが、Wordの既定では、[あいまい検索]オンになっています。

[検索と置換]ダイアログボックスの[オプション]

では、大文字と小文字を区別、半角と全角も区別して検索する場合は、[検索オプション]で[あいまい検索]のチェックボックスをオフにして、[大文字と小文字を区別する]と[半角と全角を区別する]のチェックボックスをオンにします。

検索オプションのチェック箇所

自動マクロを実行してコードを確認

この状態で記録マクロを作成してみました。

そうすると、下のようになっていました。

自動マクロで記録したコード

では、このコードを上記コードに追加してみます。

Sub 置換()

Open "C:\Users\hama1\Documents\sample\記号置換表.csv" For Input As #1
While Not EOF(1)
Line Input #1, a
s = Split(a, ",")

Selection.Find.ClearFormatting
Selection.Find.Replacement.ClearFormatting
With Selection.Find
.Text = s(0)
.Replacement.Text = s(1)
.Forward = True
.Wrap = wdFindContinue
.Format = False
.MatchCase = True
.MatchWholeWord = False
.MatchByte = True
.MatchAllWordForms = False
.MatchSoundsLike = False
.MatchWildcards = False
.MatchFuzzy = False

End With
Selection.Find.Execute Replace:=wdReplaceAll

Wend
Close #1

End Sub

これで実行してみると、きちんと変換できるようになりました。

変換後

Word2010でも動作確認しています。

マクロを作成した文書を保存するときは、[Wordマクロ有効文書(*.docm)]として保存します。

これって、他にも便利に使えそうです。

このマクロを全ての文書で実行できるようにする方法は、Wordのマクロを全ての文書で使えるようにしたいで解説しています。

Wordのマクロを全ての文書で使えるようにするには

Wordで作成したマクロを全ての文書で使えるようにする方法です。 まず、マクロを作成した文書を開きます。拡張子は[.docm]ですね。 [開 ...

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置換後の文字に書式設定

置換後の文字を太字で、赤い色にしたい場合は、以下のコードの間に追記してください。

End With
Selection.Find.Execute Replace:=wdReplaceAll

End With
追加コード↓

With Selection.Find.Replacement.Font
 .Bold = True
 .Color = wdColorRed
End With

ここまで↑
Selection.Find.Execute Replace:=wdReplaceAll

また、置換後の文字列を蛍光ペンでハイライトしたい場合は、以下のようにしてください。蛍光ペンの色は先に選択してから実行してください。

With Selection.Find.Replacement
 .Highlight = True
End With

蛍光ペンについては、以下の記事で解説しています。

蛍光ペンの使い方(一括設定・一括置換)

Wordには、蛍光ペンという文字列をマーキングできる機能があります。ハイライトとも呼ばれています。 書式設定と同じ操作で、文字列を選択した後 ...

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Wordの記録マクロについては、以下の記事で解説しています。

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執筆者/はま

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