元担任の不起訴は「不当」 池田中男子生徒自殺問題で
2017年に福井県池田町の池田中学校で当時2年生の男子生徒が自殺した問題。業務上過失致死容疑で告発された担任教諭ら学校の3人について、福井地方検察庁は去年2月に不起訴処分とした。この決定への不服申し立てを受けていた福井検察審査会は告発された3人のうち元担任の不起訴を不当と決議したことが20日分かった。検察は改めて捜査することになる。
2017年3月、池田中学校で当時2年生の男子生徒が登校した直後に校舎の3階から飛び降り死亡した。池田町教育員会が設けた調査委員会はこの年の10月男子生徒の自殺は「担任、副担任の厳しい叱責を受けた精神的ストレスが原因だった」などとする調査結果を公表した。これを受けて市民団体が当時の男性担任と女性副担任、男性校長の3人を業務上過失致死容疑で福井地方検察庁に告発したが去年2月、不起訴処分となった。検察審査会に不服を申し立てていた市民団体の村内光晴代表が会見を開き検察審査会からは20日までに元担任の不起訴を「不当」元校長と元副担任の不起訴を「相当」とした通知があったことを明らかにした。検察審査会は決議の理由で元担任の不起訴不当については生徒への厳しい叱責と自殺との関係をさらに調べるべきだと指摘する一方、元副担任と元校長は自殺を予見することが難しかったとして不起訴が相当と判断している。