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2020年1月20日 紙面から
「スポーツビジョンスクリーニング」で、視力を測定する石川昂=中日ドラゴンズ屋内練習場で(今泉慶太撮影)
歴代最高の目力だ! 中日の新人7選手が19日、中日ドラゴンズ屋内練習場で恒例の視力検査に臨み、ドラフト1位の石川昂弥(たかや)内野手(18)=東邦高=が非凡な眼力の持ち主であることが判明した。この日は沖縄で行われる春季キャンプの1、2軍の振り分けが発表され、石川昂は2軍の読谷組に。ドラフト2位の橋本侑樹投手(22)=大商大=は1軍の北谷組スタートが決まった。
とてつもない目力の持ち主だった。2003年にスタートした恒例の視力検査。ルーキーに限らず、これまで数多くの選手が力試しに受けてきたが、その中でも石川昂がたたき出した数字には、関係者から驚きの声が漏れた。
「今まで検査を受けたプロ野球選手の中でも総合力ではトップ。福留選手や荒木選手よりも上でしたよ」。キクチメガネ(本店・名古屋市東区)とともに検査を共同実施する「Vision Support」(同市中区)の加藤一幸代表は、興奮気味に検査結果を説明した。
検査項目は全部で9項目。明暗差への順応力をみる「コントラスト感度」、遠近感や立体感を把握する「深視力」といった野球をする上で欠かせない力だ。どんな選手でも欠点はあるものだが、石川昂はすべての項目でプロ野球選手の平均以上の数値を記録したという。
本人は「特別に何かやっているわけではないですけど、目には自信はあります」ときっぱり。中でも飛び抜けていたのは動体視力だ。検査では双眼鏡のような機械を目に当てて、50メートル先にある「C」のマークを凝視。ロードバイク並みの時速30キロで近づいてくるマークの、穴が開いている方向が分かった時の視力を計測するのだが、その数値が静止視力とほぼ同じだった。トップアスリートでも15~20%落ちると言われるだけに、その数値は超一流の部類に入る。
動体視力が優れていれば、止まっている物と同じように動く物が見える。加藤さんは「ボールの見極める力が高い。この数値がいいとボールが止まって見えるという状態になる」と打撃の神様・川上哲治の行き着いた境地になぞらえ、そのすごさを説明した。
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