ブロッコリーだけでも甘辛ガツンと食べごたえ
「ゆでてマヨネーズ」が定番のブロッコリー、たまには違った食べ方をしてみませんか?今日はまるまる1個ぶんをたっぷり使い、中華仕立てのスープにします。とろみをつけた食べごたえのあるスープです。
ブロッコリーを最初に少量の水とごま油で蒸し煮して、ふっくらやわらかく仕上げるのがコツ。ブロッコリーの房が柔らかくなるまで火を入れると口に入れたときほろっと崩れます。にんにくの風味がほんのりきいた甘辛味で、ごはんも進みそう。
真冬のブロッコリーは甘くて栄養価もたっぷり、今こそ食べるべき野菜です。温かく食べる方法を覚えると、もっともっと出番も増えるのではないでしょうか。アレンジも多様ですので、お試しください。
ブロッコリーの中華風スープ
材料(2人分) 所要時間20分
ブロッコリー 1個
にんにく 1片
砂糖 大さじ1
しょうゆ 大さじ2
ごま油 大さじ1
片栗粉 大さじ1
唐辛子粉 少々 ※七味でもよい
水 550mL
作り方
1.材料を切る
ブロッコリーは洗って小房に分け、さらに4~5分割する。茎は半分ほどを細かく刻む。★1
にんにくはすりおろす。
2.ブロッコリーを蒸し煮する
おろしたにんにくとごま油を鍋に入れ、弱火で2分ほど、にんにくの香りが立つまで加熱する★2
ブロッコリーと水100mLを加え、ふたをして中火に切り替え10分蒸し煮する。ふたをあけ、砂糖としょうゆで味をつける。★3
3.水を加えて片栗粉でとろみをつける
水450mLを加えて煮立て、弱火で3分ほど煮込んだら、同量の水で溶いた片栗粉を少しずつ加えてとろみをつける。唐辛子粉を好みの量ふりかける。ごま油(記載外)をふる。
レシピのポイント解説
・ブロッコリーの数え方
・「香りがたつまで」とは?
・ブロッコリーのオイル蒸し
★1 ブロッコリーの数え方
ブロッコリーは、花蕾(からい=つぼみ)と茎を食べる野菜です。旬は12月~2月ごろまで、今がまさに食べごろです。頭の部分が寒さでちょっぴり紫がかっているものが甘い証拠です。かっちり締まった、色の濃いものを選びましょう。
ほこりが結構ついていますから、水につけて洗います。
3つか4つに切っておくと房の間に水が入りやすくなる
さて、ブロッコリーを切る前に…
ブロッコリーは「1株」「2株」と数えます(1個、1本でも間違いではありません)。ブロッコリーを観察すると、小さなブロッコリーの寄せ集めみたいになっていますね。その小さなブロッコリーの1つが、「1房」です。
1株のブロッコリー(左)と、切り分けた1房(右)。森と木のようですね
ゆでるときは房ごとに切ることが多いと思いますが、これだとスプーンにのせたときに大きすぎるので、もう少し細かく切っておきましょう。房の大きさにもよりますが、4つか5つぐらいに分けます。茎も小さく刻みます。
多少バラバラになっても問題ない
茎は、全部使うと少し多いかもしれません。太さにもよりますが半分ぐらいを細かく刻みましょう。
茎は小さな角切りまたは薄切りに。あまり大きすぎると食べにくい
★2「香りが立つまで」とは?
中華やイタリアン、カレーなどの作り方で「香りが立つまで」という言い方をよく見かけます。にんにくやしょうが、ねぎなどの香味野菜、あるいはスパイス類は生のまま煮込むとあまり香りが立ちません。そこで香り成分が油に溶けやすい性質を利用して、油に香りを移してから使います。
最大のポイントは「弱火でじっくり」です。
冷たいフライパンにすりおろしたにんにくを入れ、そこへごま油を注いで弱火にかけます。一気に高温でやると、香りが移る前に焦げてしまいます。フライパン全体に広げると焦げやすくなりますので、片隅を使って、じわじわと加熱していきます。
周囲から泡がブクブク立ってくると同時に、にんにくのいい香りがしてくる
ときどき混ぜながら加熱していって、周囲がほんのり焦げはじめたらOK。黒く焦がしてしまうと焦げ臭がついてしまうので、注意しましょう。
★3 ブロッコリーのオイル蒸し
にんにくの香りが立ったら、切ったブロッコリーをフライパンに入れ、水100mLを加えて全体を混ぜたらふたをし、中火で10分、蒸し煮します。10分でちょうど水がなくなるぐらいにしてありますが、鍋や火加減によるところが大きいので、途中でかならずふたを開け、水が減りすぎていないか確認します。
10分をめやすに加熱。水がほとんどなくなりブロッコリーもやわらかく
ここにまず、調味料で味をつけます。砂糖と、しょうゆを入れて、少しゆすりながらしっかりブロッコリーに味を回しましょう。
調味料を入れたらかき混ぜて、全体に味をなじませる
味がついたら水を加えて煮立てます。沸騰したら火を弱めて2~3分煮込み、味がなじんだら鍋をゆっくり混ぜながら、倍量の水で溶いた片栗粉を少しずつ加えてとろみをつけます。唐辛子はお好みで。
温野菜をたっぷり食べましょう
寒い季節は、冷たいサラダより温野菜です。たっぷりと野菜をとることのでき、身体を冷やすことのないスープを活用したいところです。ブロッコリーもサラダで食べると2房か3房でもう十分、となりますが、こんなスープにすると、たくさん食べられることに驚きます。
甘さの勝った、子どもにも食べられるやさしいしょうゆ味は、ごはんにかけてもおいしいですよ。唐辛子はお好みで、さらに山椒の粉などをふりかければ大人の味になります。
たっぷり温野菜で、風邪などひかずに元気に冬を過ごしてください!
【アレンジ】豆腐や海老で、メインスープに
豆腐や海老など、たんぱく質系の食材を加えると、ぐっとご馳走感が出ます。えびやツナ缶、冷凍あさりなど、魚介類が合います。中華風の仕立てなので、香りづけには生姜を使ってもいいと思います。
ブロッコリーとえびの中華スープ
冷凍のむきえびを少し加えるとごちそうスープに。えびは解凍して加えます。少し足すだけでもぐっと複雑な味わいになります。しょうがの千切りなど加えても良いと思います。
ブロッコリーと豆腐の麻婆スープ
豆腐を入れて、麻婆豆腐風に。ボリュームがあって、肉なしでも十分に満足できるおかずになります。豆腐は水が出ないよう、しっかり水を切ってから加えましょう。