このオフ、台湾で行われたアジア・ウィンターリーグに参加したG戦士に迫る。山下航汰外野手(19)、大江竜聖投手(20)、田中優大投手(20)の3人が、リーグで手にした課題と収穫、今季への意気込みを語った。(取材・構成=小林 圭太、河原崎 功治、中間 卓也)
山下は、右足の負傷で途中帰国することになってしまったものの、7試合に出場し打率3割6分、5打点。昨季イースタン首位打者の実力を存分に発揮した。昨年7月に支配下登録を勝ち取り、今季は1軍での飛躍が期待される19歳はイースタン、ウエスタン混成チームだったことで交流できた中日・根尾が大きな刺激となった。
「(同じ大阪桐蔭の)横川もいたし、同学年なので結構しゃべりました。「フェニックス(リーグ)の時よりも打撃が良かったので『どういうこと意識してるの?』と聞きました。そしたら自分と合うようなところもあって。タイミングの取り方の部分です。そこが大事だよねっていうのは2人で一致しました」
ドラフト会議で3球団が競合した“大物”と野球談議で意気投合。勉強もできる二刀流の根尾だが、勤勉さでは山下も劣ってはいない。自分が疑問に思ったことは同学年でも積極的に聞いた。外野手に転向する根尾とともに練習、試合を行う中で驚かされたという。
「内野手から外野になっているのに、あそこまでうまいとちょっと…。センスはありありですよ」
山下は8年連続ゴールデン・グラブ賞を受賞した憧れの丸と自主トレを行っている。自慢の打棒に磨きをかけるとともに、課題に挙げる守備面でのレベルアップも図っている。昨季は育成1位で入団ながら多くの経験をし、結果を出した1年となった。それでも見据えるのは1軍の舞台、そして中軸で活躍することだ。
「この先は1軍で活躍したいという思いしかない。それには、まだまだだなって。1軍っていう思いは去年よりも全然強いです」
今年は新外国人のパーラも加入し、丸、亀井、陽らベテラン陣に加え、石川や重信ら勢いに乗る若手も多く、ますます激化している外野争い。2年目でも、先輩たちに負けじと開幕1軍のチケットを奪いにいく。
◆山下 航汰(やました・こうた)2000年11月15日、大阪・柏原市生まれ。19歳。柏原小3年から野球を始め、柏原中では「羽曳野ボーイズ」に所属し、3年時にジャイアンツカップ優勝。高崎健康福祉大高崎高では1年春からベンチ入りし、同年夏から4番。17年センバツでは、2年生では史上初となる1大会2発の満塁弾を放った。高校通算75本塁打。18年育成ドラフト1位で巨人入団。176センチ、80キロ。右投左打。年俸600万円。
◆こんな大会 正式名称は「アジア・ウィンターリーグ・ベースボール」。11月23日から12月15日まで台湾で行われた。NPBは「紅」(ソフトバンク、楽天、オリックス、西武、ヤクルト)と、「白」(巨人、ロッテ、DeNA、阪神、中日)2チームを派遣。日本からは社会人選抜も派遣され、CPBL(台湾プロ野球)、KBO(韓国プロ野球)、味全ドラゴンズと6チームで覇を競い、社会人選抜が優勝した。巨人勢が所属したNPB(白)はリーグ戦5勝9敗2分けで5位。
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