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# オタク

本当にオタクは「声優の結婚」に傷ついているのか…?その意外な実態

彼らにとって声優とはどんな存在か

相次いだ声優の“令和婚”ラッシュ

2019年の年末から2020年の年始にかけて、何人かの女性声優の結婚が報道された。特に『アイドルマスター』シリーズに出演した女性声優たちの結婚発表が相次いだようだ。この報道によって、ファンである男性オタクたちの悲痛な声がSNSで拡がったという。

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それを受けて、「なぜファンであるオタクたちは声優の結婚によって大ダメージを受けるのか」、その理由を解説してほしいという依頼が筆者の元に舞い込んだ。本当にオタクたちは大ダメージを負って絶望のどん底にたたき込まれているのだろうか。本当であれば、なぜオタクたちは声優の結婚によってそれほど大きなダメージを負ってしまうのだろうか

そもそも「声優」とは、戦前のラジオドラマの時代から存在し、洋画の吹き替えを行ったり、アニメのキャラクターの声を担当する俳優たちのことである。

 

テレビが各家庭に普及した1960年代、海外のドラマや映画が数多く放送されていた。海外の俳優の日本語吹き替えを担当した俳優たちも人気を得ていった。例えばフランスの二枚目俳優、アラン・ドロンの吹き替えを担当した野沢那智には、熱狂的なファンが存在し、追っかけまでいたようである。

1970年代後半、『劇場版宇宙戦艦ヤマト』のヒットにより、それまで「テレビまんが」と呼ばれ児童向けのコンテンツと見なされていたアニメーションが、「アニメ」と認知され、若者向けのコンテンツと見なされるようになった。それと同時に、人気アニメのキャラクターを担当する声優にも注目が集まるようになる。