MICO PARADE 製品について

2020年1月現在、わたくしの剽窃と流布されているMICOPARADE所属時代の商品は、比較検証として一部引用されている元記事の取材撮影をいただきました際に《完全なオリジナル》の製品と分離してお見せするような掲載写真をお願い申し上げなかったことで、実状と注釈から皆様に伝わる印象とに齟齬が生じているものです。

本来ならば問題点を早期に認識して自らのSNSにて記事を紹介する以前に、適宜訂正をするべきものでございました。
当時訂正の必要性に考えが至らなかった理由を説明させていただきます。

【蜘蛛の巣柄の半襟】
("The book of wonder" 1912年,SANGORSKI&SUTCLIFF社装丁 )はサンゴルスキー&サトクリフ社によるThe book of wonderの装丁を参考に

【鳩柄の帯】
("Art-Goût-Beauté", 1928年11月号, Charles Goy社出版 )はアール・グー・ボーテ誌に掲載された匿名著作者によるクラフトデザインを参考に

製造工程にて再現可能であるようにアレンジを加えたパブリックドメインの復刻商品でありMICOPARADEにて商標登録をしたものになります。その点で《(第二の)オリジナル》との認識でありました。

【リボン柄の半幅帯】
("TEXTILE DESIGNS" Two hundred years of European and American patterns for printed fabrics organized by motif, style, color, layout, and period. Susan Meller,Joost Elffers著 1991年出版/同朋社・Abram)の200年にわたるテキスタイルを集めて紹介された中の、1950年代の著作者不明のパブリックドメインを参考にアレンジ等を行い、イメージ撮影のために作成した一点ものであります。同柄の半襟についてもパターンデザインを変更しており、同様の認識でおりました。

また、MICO PARADEは広く和装の魅力を広めるために他社様の製品も取り扱わせて頂いており、パブリックドメインを復刻やアレンジして製品化したものを含めたセレクトショップ兼ブランドでありました。

ブランドは現在休止しておりほぼ非公開としております為、上記ブランドコンセプトを現状として説明が出来ていない状態であります。

それぞれパブリックドメインのアレンジ品とご理解いただけるように表示して販売しましたが、製品のみをご覧になる方に対して完全オリジナルだという誤解を与えてしまう可能性があるということを認識すべきでした。

パブリックドメインの概要を説明いたしますと、著作者の死後一定期間を経た後、また著作者が不明の場合は発表の時点から一定期間を経た後にて知的財産権が発生していない状態、もしくは消滅した状態のことを表します。すなわち著作権の消滅した状態です。
このように、自らの中で当時はパブリックドメインにアレンジを加えたものを《(第二の)オリジナル》と認識しており、《完全オリジナル》ではないものもオリジナルの認識に含んでおりました。

そのため取材をいただいた際の記事でのオリジナルとのご紹介を訂正する必要性を感じなかったものでありましたが、《オリジナル》と掲載いただくということが《完全オリジナル》と標榜していると皆さまに認識されるということまで予想も理解もできておりませんでした。

またお騒がせしておりましたMICO PARADE所属当時販売いたしました【リバーシブル帯締め兼リボン(スパイダーリバーシブル)】につきましては、商用素材の加工品であります。
SNSの返信にて一部お客様に対し母の手作りと表現したことは、母が加工と表現すべきところの私の誤り・失言であります。プロデュースという表現も自己の認識とお客様に与える印象に隔たりがありました。

プロデュースや手作りと返信することが、完全オリジナルの標榜と認識されるという意識が不足しておりました。

デザインそのものには問題がなく、オリジナルという言葉の解釈に世間様との解離があった為の問題であったと反省しております。



尚、二尺袖については専門家の見解のもと下記説明とさせていただきます。

【ウサギのなる木】
パブリックドメインであるシノワズリテキスタイルをアレンジし、全て着物の染色で表現できるスタイルに表現し直し、花の装飾、リボンやハットの装飾、独自資料に基づくロップイヤーラビットを描き足したり配置・大きさの変更を二尺袖に相応しいものとしてデザインしており第二のオリジナルといえる。

【シマエナガと木蓮】
全て着物の染色方法にて表現できる技法によって描かれており、表現方法の違いも明らかで、花や枝葉の構図シマエナガの配置等において同一柄とはいえず、二尺袖用にデザインしているオリジナルであるといえる。

【パール花】
構図や表現方法の違いも明らかであり、全て着物の染色技法にて表現できるよう描かれており、比較画像とは花や枝葉の流れや配置と構図、花芯中央のパール、蝶の配置についても同一柄とはいえず、二尺袖用にデザインしているオリジナルといえる。尚、比較画像は1970年の壁紙とされているが意匠権は消失していることを補足する。

以上、全ての製品について問題ないものと報告致します。何卒、ご理解の程お願い申し上げます。

今後MICO PARADE の過去製品につきましては商標権・所有権・販売権等の問題もございます為、基本的に私からの発言は控えさせていただきます。

ご迷惑をおかけしております所有権者様や各所に改めてお詫び申し上げます。

令和2年1月16日
川原マリア