発達障害の脳には異常があった！その原因海馬の脳トレ方法

発達障害は、いままでMRIを撮ってもとくに異常はなしと片づけられてきました。

しかし近年では、脳の海馬に異常があることがわかっており、MRI検査でそれを確認することができるようになりました。

僕の脳もMRIで調べてもらったところ、やはり左の海馬に成長の遅れが見られました。

今回は、発達障害の脳について、その原因や海馬とはなにか、脳のトレーニングについてご紹介します。

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発達障害の原因は脳の海馬にある

最近の研究では、発達障害の原因は脳の「海馬」にあることがわかってきました。

海馬とは、記憶が最初に記録されるばしょで、わたしたちが見聞きしたものは、すべてまずこの海馬に送られます。

そして海馬のなかで、その記憶がなんなのかを整理して、記憶を大脳皮質インプットする大脳皮質に送られます。

記憶しなくていい情報は、海馬のなかで捨てられて整理されます。

海馬に記憶がとどまっているのは、1時間～長くて1か月ほどです。

1か月前のことならぼんやりと思い出せますが、2か月、3か月前となるとほとんど思い出せないのは、すでに海馬から記憶がなくなってしまっているためです。

発達障害は海馬の成長が遅れている

発達障害は、この海馬に発達の遅れがみられる人が多いです。

海馬の発達の遅れは、「海馬回旋遅滞症」に原因があるとみられ、ここが、発達障害ではほとんどの場合あるコミュニケーションの障害を引き起こしていると考えられます。

海馬はくるくると回転しながら成長し、右と左にわかれており、右の部分が早くに成長していきます。

左はそれに遅れて成長していくのですが、この成長のスピードが遅く、右と左に極端なバランスの差がつくと、発達障害になるとされます。

イライラする感情を抑えられなくなったり、相手の気持ちがわからず、コミュニケーションに難が出たりという症状がでてきます。

海馬はMRIで見られる

少し前まで海馬を見ることは難しかったですが、今の医療技術では、海馬を見ることは難しいことではなくなっています。

海馬をMRIで撮って検査することで、海馬に成長の遅れは見られるのか、またどの部分の成長が遅れているのかを発見し、より対処がしやすいようになります。

今までの検査では、MRIを撮っても「異常なし」といわれることが多かったのはなぜなのかというと、以下の問題点がありました。

・そもそも「海馬回旋遅滞症」を医者が知らない

・MRIは3方向で撮ることができるが、3方向で撮らない病院が多い

・医者が海馬を見ようとしていない（海馬を見るのは主にてんかんやけいれんの症状のときなので）

このような理由から、発達障害は海馬の遅れがあることが見過ごされて、脳は正常であるとされてきました。

そのため、病院で検査する場合は、発達障害の専門であり、MRIを扱っている病院で診察を受けることがおすすめです。

海馬回旋遅滞症を刺激することで発達障害は治る

海馬はわずか5㎝ほどの脳の器官で、見た目はタツノオトシゴの形とよく似ています。

海馬の成長が遅れているということは、海馬周辺の海馬回旋遅滞症を刺激して、海馬の遅れをカバーしていくことで、発達障害の症状は軽減されるということです。

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海馬回旋遅滞症を刺激する方法

気持ちに刺激を与えよう

脳の中には1000億以上の脳細胞があり、神経経路をつくっています。

脳細胞のことを「脳番地」といい、脳番地は脳のなかに8こ、それぞれの役割となってわかれています。

海馬は「記憶系脳番地」に入っており、「感情系脳番地」とみっせつに絡み合っています。

感動したり、悲しんだり、びっくりしたりと、感情をともなう記憶は、記憶系脳番地に刺激を与えて、海馬の成長をうながします。

つまり、新しい体験をしたり、心を動かすような経験をすることが、海馬の活性化につながります。

海馬が成長していくと、今まではイライラして感情が爆発していたような症状を、気持ちのコントロールができるようになります。

楽しかった思い出を思い出そう

今までに経験した、楽しかった思い出を思い出すことも、感情系脳番地に刺激を与えることができます。

初めて飛行機に乗ったことや、小学校時代の遠足、友達と遊んだことなど、そのときの情景をより鮮明に思い出してみましょう。

ポイントは、鮮明に過去の楽しかった記憶を呼び起こし、そのときの気持ちを感じることです。

とてもテンションが上がったなとか、ワクワクしたなという心の動きを思い出して、じっさいに今体感することで、感情系脳番地は刺激されます。

人を思い出す

ある一定の人物を思い浮かべて、あなたがその人のことをどう思っているか、紙に書き出してみましょう。

人に関する情報を思い出すときは、かならず感情系脳番地の記憶がよみがえります。

「あの人はクールな印象があるけど、じつはそう見えるだけで天然だよね。クールに見えるのは、ただ不器用なだけだと思う」など、その人に感じる気持ちを、声にだして話すことも効果的です。

自分の褒めポイントを見つける

日本人はあまり自分のことを褒めるという習慣がありませんが、自分のことは自分でバリバリ褒めたほうが脳科学的にも良いです。

自分のことを掘り下げて思い出すことで、感情系脳番地が刺激され、また自分にまつわることなので他の脳の部分も動かします。

1日1個、新しい自分の良いポイントを見つけるようにしてみましょう。

思い出すこと、自分を深く見つめることで、海馬の成長を促進させます。

海馬の力が弱くなる

海馬は力が弱まり、萎縮してしまい、正常に機能しなくなるときがあります。

そのサインとなるのは、記憶力が弱くなったり、物事を思い出せなくなったりするときです。

そんなときは、無理やり海馬を刺激しようとしても効果がありません。

また、海馬が弱っている状態を続けていると、それもよくないので、状態の改善が必要です。

このときは、「思考系脳番地」をきたえることで、萎縮した海馬を正常にもどすことができます。

思考系脳番地の鍛え方

人とコミュニケーションをとる

誰かと話すことは、ダイレクトに思考系脳番地に刺激を与えます。

情報交換をすることで思考力が発達し、人の意見を聞く、想像力を働かせる、その想像したことから、さらに話を膨らませて話すという作業すべてが脳に良い働きをします。

とくに、自分が知らない情報の話をすることが効果的です。

知らない話を聞くことで、より効果的に想像力がかきたてられ、思考を鍛えることができます。

自分にキャッチフレーズをつけよう

アイドルなんかが、自己紹介のとき、キャッチフレーズをいうのが今や定番になっています。

「寝ても覚めても夢の中、だれか起こしてくれないかな？（ゆめちゃーん！）はい、おはようございます。ゆめです」

とんちが聞いていて、自分のことをアピールできる、良い自己紹介ですね。

この自己紹介を考えるのは思考系脳番地にとてもよく、いくつか制限をかけながら作っていくとさらに効果的です。

・50字以内でキャッチフレーズをつける

・自分の名前と絡めたキャッチフレーズにする

など、制限をかければかけるだけ効果的です。

後だしじゃんけんで負ける

後だしじゃんけんをして、負けることも良い方法です。

考える時間が短ければ短いほど、思考系脳番地に刺激がはしり、海馬が良い状態になっていきます。

オセロや将棋などで、わざと負けるという方法も有効です。