津賀 そうですね。例えば、他のお仕事ではお婆さんやおばさんの役も多いのですが、ゲームなどで、その役を久しぶりに演じる時には、「この役はどういう感じでしたっけ?」と確認することもあるんです。でも、モグタンの場合は全然そんなこと必要ないんですよ。後々、スタッフの方から聞いたのですが、オーディションでは私が一番下手で、その下手さが印象に残ったらしいです(笑)。まあ「下手」というのは、芝居を作ってなかったという意味でもあるのかなと思います。
ロケ中に子供たちが私を見て、「え! この人がモグタン?」
──この作品は毎回、実写パートとアニメパートのある珍しい構成ですが、収録はどのように行われていたのでしょう。
津賀 毎週1回アフレコがあったのですが、私は実写パートの撮影にも同行していたので、だいたい週に2日は『まんがはじめて物語』の現場へ行ってました。
──実写パートの声は、現場で収録していたのですか?
津賀 同録(映像を撮影する際、放送用の音声も同時に収録すること)ではなくて、アニメパートと同じようにアフレコでした。ただ、モグタンのパペットは、原田克彦さんという方が私の声に合わせて動かしていたので、私も常に実写パートの撮影に参加していたんです。ちょっと面白い光景でしたね。お姉さんと原田さんの動かすモグタンを撮影しているカメラの後ろとかで、私がモグタンの台詞を言ってるんですから。お姉さんの部屋のシーンみたいにセットで撮影する時は良いのですが、外ロケの時は子供たちが私を見て、「え! この人がモグタン?」ってびっくりしたり(笑)。もちろん、できるだけ隠れるようにはしていたんですけどね。あと、原田さんは、ずっと私の声に合わせてモグタンを動かしていたから、それがクセになっちゃったみたいで。休憩中、私とお姉さん役の(岡)まゆみちゃんがお喋りしていると、それに合わせて横でモグタンを動かしたりしていました(笑)。「声を聴くと自然に動いちゃうんだよね」って、片時も離さなくて。原田さんは、それをすごく普通のことのようにやってるから、すごく面白かったです。