35 Shares

WordPressをPWA化できる「Super Progressive Web Apps」の使い方・設定方法

Apps

WordPress はプラグインを使うことで簡単に PWA 化できます。

PWA 用のプラグインは複数あり、いろいろ試してみましたがどれも使い勝手はさほど変わりませんでした。

ここでは 2018 年 10 月時点でレビュー評価数が最も高く、必要最低限の設定で簡単に扱える「Super Progressive Web Apps(Super PWA)」の使い方と設定方法をご紹介します。個人ブログならこれで十分です。

PWA(Progressive Web Apps)とは

この記事をご覧いただいている時点で PWA についてある程度ご存知だと思いますが、ざっくり概要を挙げておきます。

  • Web サイトをスマホアプリ化できる
  • スマホホーム画面に簡単に追加してもらえる
  • プッシュ通知によって再訪問を促すことができる
  • オフラインでも閲覧してもらえる
  • Chrome などのブラウザ経由より圧倒的に高速表示できる

実のところブログだと Chrome などで見てもらうのと大きな違いはないですし、日本のようにどこでも高速でインターネットにつながる環境であれば表示速度の恩恵もあまりないかもしれません。

ただ、プッシュ通知も使えますし、今後主流になるかもということで今のうちに対応検討しておくのもよいかと思います。

「Super Progressive Web Apps」は単体でプッシュ通知に対応していませんが、別プラグインを併用することで対応できます。

PWA化の前に用意しておくもの

プラグインを使えば PWA 化自体は 1 分もかかりません。インストールする前に以下のものを準備しておくとスムーズです。

  • 2 種類の画像(192px & 512px)
  • 必要に応じて 2 種類の固定ページ(なくても可)

なお、常時 SSL 化(HTTPS)していないと PWA 化できないのでご注意ください。

 エックスサーバー独自SSLが無料!WordPressサイトをHTTPS化する方法
 WordPressを一瞬でHTTPS化するプラグイン「Really Simple SSL」の使い方

画像

画像はアプリアイコンと、アプリを開いた直後の起動画面(スプラッシュスクリーン)で使用します。

「Super Progressive Web Apps」では、192px 四方と 512px 四方の正方形画像が指定されています。png 形式で用意しておきましょう。

サイトアイコン(ファビコン)と同じものでよいと思います。

固定ページ

「アプリを開いた直後のフロントページ」「オフライン時につながるページ」は固定ページを用意しておくことで個別に設定できます。

ブログの場合はどちらも通常のトップページで問題ないかと思います。スマホアプリ限定コンテンツを用意するなど、いろいろ考えてみるのも面白そうですけどね。

それでは設定方法を見ていきましょう。今回 PWA 化するのは、Naifix のデモサイトです。

Super Progressive Web Apps 設定方法解説

プラグインインストール・有効化

プラグインのインストール方法は他のプラグインと同じです。

プラグイン新規追加画面で「Super Progressive Web Apps」を検索。たんに「PWA」と検索しても出てきます。

Super Progressive Web Apps検索・インストール

設定画面

有効化後、設定画面に移りましょう。

サイドバーの「SuperPWA」またはプラグイン一覧の「Settings」から入れます。

Super PWA 設定画面

設定画面全体はこのようになっています。英語ですが、とくに難しいことはありません。

Super Progressive Web Apps 設定画面全体

Application Name アプリの名前。サイト名と同じで OK 。
Application Short Name アプリのショートネーム。フルネームで表示しきれないときに使われる。
Description アプリの説明。meta description と同じで OK 。
Application Icon アプリアイコン用画像。192px 四方。
Splash Screen Icon スプラッシュスクリーン用画像。512px 四方。
Background Color スプラッシュスクリーンの背景色。ブログのテーマカラーに合わせておけば OK 。
Theme Color テーマカラー。背景色と同じにしておけば OK 。
Start Page アプリ起動後のページ。固定ページを指定できる。
Offline Page ネット未接続時にアプリを開いたときのページ。固定ページを指定できる。
Orientation アプリの向きを指定できる。

一番最後の Orientation は以下の 3 種類から選べます。

Follow Device Orientation スマホの向きに合わせて自動回転
Portrait 縦向き
Landscape 横向き

タブレットも想定して設定しておきましょう。デモサイトでは「Portrait」にしてあります。

Super PWA Orientation

さいごに「Save Settings」をクリックして PWA 化完了です。

最低限画像だけ用意しておけばすぐですね。

アドオンの有効化

Super PWA で用意されているアドオンも入れておきましょう。

サイドバーの「SuperPWA」から「Add-ons」に入ると、以下の 2 つが用意されています。

「Apple Touch Icons」は iOS 対応用のアドオンで、有効化するだけです。設定画面はありません。

Super PWA アドオン

「UTM Tracking」は Google アナリティクスでアプリ経由のアクセスを判別するためのアドオンです。有効化後、「Customize Settings」をクリック。

Super PWA UTM Tracking

「Campaign Source」の部分を任意の文字列に変更してください。デフォルトでは「superpwa」となっていますが、ここでは単純に「pwa」としました。

Super PWA Campaign Source

アプリからのアクセスは、Google アナリティクスの「集客」 > 「概要」にある「Other」に振り分けられます。

Google アナリティクス 集客概要ページ

参照元が「pwa」となっていますね。ちなみに上段はプッシュ通知経由のアクセスです。

Googleアナリティクス参照元

実際の表示を確認しよう

ひととおり設定が完了したので、実際にサイトを開いて挙動を確認してみましょう。

Android スマホの Chrome でデモサイトにアクセスすると、画面下部に「ホーム画面に追加」という通知が表示されます。

PWAインストールアナウンス

その部分をタップすると、画面中央に追加ボタンが表示されます。

ホーム画面に追加ボタン

「追加」をタップすると、サイトがアプリ化されてアプリ一覧に表示されます。

デモサイトはアイコン画像を透過させたのでちょっと見にくいですね。左 2 つは背景を白で塗りつぶしています。

アプリ化されたブログ

アプリを開いたらどうなるか、実際にインストールしてみてください。

ちなみに、PC でもアプリを入れられます。

Chrome デベロッパーツールを開き、「Application」から「Add to homescreen」をクリックするだけです。

Chrome デベロッパーツール App画面

PWA化まとめ

PWA 化だけならあっという間に終わりますね。

しかし、ブログの場合はプッシュ通知と組み合わせることで最も真価を発揮すると思います。今回ご紹介した Super PWA は単体でプッシュ通知に対応していないため、「OneSignal Push Notifications」というプラグインを併用しなければなりません。

次回はそのプッシュ通知対応について解説したいと思います。

それでは、また。