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2020年1月16日 紙面から
左脚を意識して投球動作を確認する吉見=米ロサンゼルスで(高橋雅人撮影)
【ロサンゼルス高橋雅人】中日・吉見一起投手(35)が14日、当地で自主トレを公開した。昨季、本拠地ナゴヤドームの硬いマウンドに苦しんだ理由が左脚の弱さにあったことが判明。地面の反発をしっかり力に変えることでフォームも成績も安定させ、昨季復活した大野雄大投手(31)以上の信頼を勝ち取る決意を示した。
約70キロの重りを引いてダッシュを繰り返す。両脚の運びや接地状態のチェックを受ける。新たな知見と進んだトレーニングを求めて太平洋を渡って5日目。初の米国自主トレで吉見が口にしたのは、確かな手応えと復活への予感だった。
「脳の指令をうまく左脚に伝えて、地面の反発をうまく受けられるよう意識してトレーニングしています。それが変われば右脚もうまく使えるし、力が伝わると言ってもらった。投げている感じが全然違うので、いい時間を過ごせています」
昨季は硬く変更されたナゴヤドームのマウンドに苦しんだ。本拠地仕様となったキャンプ地のブルペンから違和感を覚え、真骨頂だった下半身の粘りが生かせない。結局、ここ5年ではワーストの1勝止まり。今オフは試行錯誤の末、軸足となる右脚でマウンドを押す意識に変え、中日屋内練習場のブルペンで投げ続けてきた。
もがく右腕の目を外に向けさせたのがトヨタ自動車の1年先輩にあたる日本ハムの金子。「相談されたときに、足りないところを鍛えるにはこっちでやった方がいいと思った」。4年前から米国で自主トレする経験から確信があったという。
判明したのは右脚と左脚の筋力差だ。踏み込んだ左脚が地面からの反発に負け、力をうまく捉えられていないとの分析だった。新垣陽平フィジカルコーチは「基礎筋力はすごくある。使い方を伸ばせばパフォーマンスは改善する」と語る。
金子のほか、17年にNBAの最優秀守備選手賞に輝いたウォリアーズのグリーンや、サッカーのフランス代表シソコの自主トレも手掛ける新垣コーチ。「左脚を安定させるという意味での筋力づくりのプログラムを組んでいます」と説明する。
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