想像を超えて面白かった『ミニ四駆 超速グランプリ』の凄さを物理版プレイヤーが語る。 これは「ミニ四駆おじさんが好き放題に作ったゲーム」では?
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- 2020年01月16日
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ノーマークだった『ミニ四駆 超速グランプリ』のアプリが、めちゃくちゃ面白い。
ミニ四駆のスマホゲームと言えば『爆走兄弟レッツ&ゴー!! ミニ四駆ワールドランナー』があまりにひどい内容だったで期待度が下がっていたが、それを吹き飛ばすほど面白い。
単純にレア度が高いパーツを集めても速くならず、コースに合わせて試行錯誤してレア度の低いパーツを組み合わせた方が早くなるという、久々に「作る面白さ」で徹夜してしまった。
で、素人なりにすごいと思っていたが、本物のミニ四駆プレイヤーから見てもこのアプリは凄まじく良い出来だという。
今回は、そんなアプリの魅力を(アプリではなくリアルの)ミニ四駆のガチプレイヤーだったBOZEさんに説明していただく。
ミニ四駆のスマホゲームと言えば『爆走兄弟レッツ&ゴー!! ミニ四駆ワールドランナー』があまりにひどい内容だったで期待度が下がっていたが、それを吹き飛ばすほど面白い。
単純にレア度が高いパーツを集めても速くならず、コースに合わせて試行錯誤してレア度の低いパーツを組み合わせた方が早くなるという、久々に「作る面白さ」で徹夜してしまった。
で、素人なりにすごいと思っていたが、本物のミニ四駆プレイヤーから見てもこのアプリは凄まじく良い出来だという。
今回は、そんなアプリの魅力を(アプリではなくリアルの)ミニ四駆のガチプレイヤーだったBOZEさんに説明していただく。
本日は夜中にいきなり話しかけてしまってすみません(※アプリが面白かったので、この会話はリリースされた日の深夜に行われている)。
『ミニ四駆 超速グランプリ』が凄いとお聞きしましたが、実際にミニ四駆をやっていた方から見ての印象はどうでしょうか。
BOZE:
そうですね、僕の印象で言えばミニ四駆で商売するソシャゲではなく「ミニ四駆おじさんが好き放題に作った」アプリって感じです。
ミニ四駆世代、今もやっている人には間違いなくオススメできると思います。
確かに懐かしさへのこだわりはすごいですが、そこまで言いますか。
BOZE:
実物を3Dスキャンして作っただけあって、見た目の再現度が本当に高い。
出てくるパーツやミニ四駆も、全部、実際に当時売ってた物なのが熱い。そこの説得力が今までのスマホミニ四駆ゲームにはなかった。
あ、予防線として言っておきますと、現役バリバリではないので、いま最先端で遊んでいる方と認識が違うかもしれませんが、そこはご了承ください。
確かに。ヘルプを見てもコロコロコミック風で、徹底している。
ゲーム内にもダッシュ四駆郎と、ミニ四ファイターと、レッツ&ゴーが同時にいて、懐かしさに全振りは感じました。
BOZE:
僕から見ると、その懐かしさはミニ四駆おじさんが好き勝手作った結果の1つしか過ぎないと思っていて。
「実際のミニ四駆でこうだったなあ」と思いながらセッティングする意味があることが凄すぎるんですよ。懐かしいだけじゃなくて、面白さも再現している。
僕はリアルでミニ四駆を遊んでましたけど、ゲームデータではなく過去に組んでいた知識でセッティングすると速くなりますね。感動しました。
「こうだったなぁ」で言うと、パーツの改造もすごいですよね。
肉抜きの軽量化とか、スポンジタイヤをセロテープで掃除するとか、昔やったパーツ改造手法がそのままできて、ゲーム的に意味がある。
BOZE:
まさか、令和になってゴールドターミナルを磨ける(※)ゲームが出てくるとは思いませんでしたね(笑)
※電池との接合部分のパーツ。電池入れ替え時に必然的に手で触って皮脂がつき、導電効率下がって遅くなるため、試合前に磨くことがミニ四駆の速度に影響する。シャーシを肉抜きして軽量化したら早くなるんだろうけど、剛性下がるから結果的に遅くなりそうで嫌だなとか、そういう想像をするぐらいよくできてますね。
でも、ゲーム内にミニ四駆の「耐久性」という項目があって「1回のレースに耐久性もくそもないでしょ」とか思いますけど(笑)
BOZE:
そうでもないです。
例えば、プラズマダッシュモーターってクソ速いモーターがあったんですけど電池の消費激しくて一回のレース終盤で遅くなるんですよね。
ミニ四駆は時速30km程度出るので、長期レースではローラーのネジが緩んでコースアウトはザラなので、耐久性はそこら辺なのかなとか思ってますね。
ああ、そういえば大人になってガチで作ったら壁にぶつかったときバンパーが折れたことある。それだけの衝撃がミニ四駆にあるのか。
BOZE:
コースアウトしてバンパーが折れないのは最高(笑)
あと、ミニ四駆の能力とコースの相性が重要なのもポイントで、★4パーツ付けたところで勝てないのもリアルでいい。
コーナー重視のコースで、レアパーツを盛ってスピード出そうとしても簡単に負ける。普通のゲームはレアな装備をくっつける方がいいじゃないですか。でも、『ミニ四駆GP』はいらない装備付けると重くなって遅くなる。「装備しない」ことも重要。
タイヤパーツの前輪をリアに装備したりと、現実で使える改造テクニックが使えるのもいいんですよね。
前輪パーツを後輪につけて、何か意味が……?
BOZE:
基本的にミニ四駆はグリップ過多なので、細いタイヤのほうがコーナー速度上がったりしますね。
実写と違ってステアリング、フロントグリップがありすぎると曲がる抵抗が大きいので減速するとかないので、有効なテクニック。
『ミニ四駆 超速グランプリ』は半分リアルなんですよ。
現実で出来るテクニックが大体使えるのは本当にすごい。というか、ぜんぜん知らない世界を再現しようとするところがすごい。
BOZE:
前輪パーツが前輪にしかつけられないミニ四駆ゲームなんて、リアルじゃないですからね。
ガンプラでも、頭のところに腕をつける遊びがあったじゃないですか。それができなきゃガンプラじゃない(笑)
現実のミニ四駆にもガチャと育成がある
とはいえ、ミニ四駆が好きな方にとってパーツガチャとか、パーツを改造してレベル上げしないと勝てないとか、そういうソシャゲ的な要素は受け入れられるんですかね?
BOZE:
改造しないと早くならないのは現実に寄せていると思いますね。さらに言えば、現実のミニ四駆にもガチャのようなものがあります。
たとえば、同じモーターを買ってきても当たり外れが大きくあって、速度がぜんぜん違う。だから、モーターを大量に買ってきて当たりを育てたりします(※育てる=改造する)。
え、現実のミニ四駆にもガチャと育成が……?
BOZE:
言うて工業製品ですから、精度のばらつきはある。
シャフトも曲がってることがあって、机の上で転がして一番真っ直ぐなやつ選んだりしますよ。
新品でも微妙に曲がってるんですよ、本当に。
現物のモーターは1つ500円程度だから……簡単に10連分の金額行ってしまう。
しかも、そうして厳選したパーツを、改造すると。
BOZE:
それだけ選んでもモーターは育てきったら死ぬ(=寿命が尽きる)ので、一度改造したら永遠に使えるゲームの方が良心的かもしれないです(笑)
どれだけ本気で遊ぶかでかかる金額は変わりますから、程度の問題ですけど。
ミニ四駆GP
BOZE:
ミニ四駆世代の方で、スマホゲームを遊んでいる方も多いと思うんですが、そういったスマホゲームの中でも『ミニ四駆GP』は画期的です。
レア度が高くても低くても、パーツの能力は今のところ同じみたいで。たとえば、★4の“プロトセイバーJB”と★2の“セイントドラゴンJr.”は全く同じ能力と同じスキルを持っています。
レア度は改造できる回数なんですが、これは経験値を稼いで上げられます。つまり、得意とする分野の違いはあれど、同じ分野が得意なら★1でも★4でも同じ性能までパワーアップする。★1だけど育成すれば戦えるではなく、★1も★4も平等です。
「エンペラーが好きだけど最後まで使えない」とか、「マグナムは愛がないと使ってられない」とか、悲しいことにはならない。
あと、★4出現率が10%。キャンペーンガチャなら最大でガチャ1回当たり★4出現率が30%まで上がります。色々なゲームをやっていますけど、こんな大盤振る舞いは見たことがない。
さすがにそこには反論します(笑)
改造にランダム要素が絡んでいて、性能を突き詰めるとかなり高額に達するイメージはありますね。
人気ゲームの『FGO』で言えば★5サーヴァントがぽろぽろ手に入るけど、限界突破3段階しようとすると急にかかる金額が跳ね上がるようなイメージ。
BOZE:
それはありますね。でも、先ほど言った通り程度の問題で、限界突破をもくろまなければ本当に優しいと思います。
初期パーツは少ないですが、クエストを攻略すると基本パーツは大体手に入りますし。
確かに。
BOZE:
機能面で言うと、コースエディットできて、フレンド対戦ができて、さらにプレイヤーが大会を開けます。プレイヤーが参加しないで大会だけ開くことも可能。
これだけ最初からそろっているゲーム、eスポーツタイトルと呼ばれているものでも全然ないと思います。
長く話しましたけど、ここまで聞いたら、ミニ四駆が好きな人はもう遊んでくれると信じています。
ガチャが現実のミニ四駆にも存在するとは……ミニ四駆は小学校のときにぬるくやっていただけだったので、知らない世界の話を聞けて面白かったです。
私から見ても、リリースから完成度が高いゲームなのですが、あえて「これがない、今後こうして欲しい」とか言うとしたら、何かありますか。
BOZE:
大きい不満が1つあります。このゲーム、紙がつかえないのがきついです。スラスト角(ホイールの向いている角度)調整に使えるんですが。
紙が……使えないとは?
BOZE:
ミニ四駆の改造で、紙を挟んでパーツの角度を微妙に変更する有名なテクニックがありまして。
いや、これもルールがあって、ちゃんとタミヤから紙を買うんですよ。タミヤのレギュレーションで、タミヤの製品でないものを改造に使ってはいけないんです。
タミヤが紙を……?
BOZE:
グレードアップパーツの梱包材とか、説明書はタミヤ製品扱いなので、その紙を利用してローラーに角度つけるんです。
(廃材でパーツを作るとか、漫画のなかだけの話だと思っていた)
ありがとうございました。ここまで来ると、アプリ版を楽しく遊べばお金もかからないし良いことしかない気がしてきますね。
BOZE:
現実でも、本気でやるなら現実でもお金をいくらでもかけられますが、普通に走らせるだけならキットとモーターと電池で十分遊べるので。
個人的には両方やってみて欲しいですね。
楽しいですよ。コースのあるお店が近くにあったら、ぜひ試してほしいです。
じゃあ、アプリにハマったらミニ四駆オフをやるってことで……まずはアプリから。
BOZE:
はい。本当にミニ四駆大好きオジサンが趣味て作った感じに見える凄いアプリなので、本当に試してみて欲しいですね。
はい。本当にミニ四駆大好きオジサンが趣味て作った感じに見える凄いアプリなので、本当に試してみて欲しいですね。
以上。
私自身、ハマって徹夜してしまったし、昨日は古参のゲームライターが寝ずに遊びこむ様子も見られるほど「ミニ四駆ゲームとして出来がいい」1作。
遊び方がわからなかったら、当分はDiscord(掲示板的なチャットソフト)のミニ四駆の部屋で会話しながらやっているので聞きに来て一緒に遊べばOK。
私自身、ハマって徹夜してしまったし、昨日は古参のゲームライターが寝ずに遊びこむ様子も見られるほど「ミニ四駆ゲームとして出来がいい」1作。
遊び方がわからなかったら、当分はDiscord(掲示板的なチャットソフト)のミニ四駆の部屋で会話しながらやっているので聞きに来て一緒に遊べばOK。
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