Microsoft Edge を IE モードで使用する
この記事では、Microsoft Edge を IE モードで使用する方法を説明します。
注意
この記事は、Microsoft Edge version 77 (Beta および Dev チャネル) 以降に適用されます。
前提条件
Microsoft Edge を IE モードで使用する場合は、次の前提条件が適用されます。 最適なエクスペリエンスを実現するには、Windows と Microsoft Edge の最新の更新プログラムをインストールしてください。
オペレーティング システムの更新プログラムの最小バージョン。
- Windows 10 Version 1909 以降
- Windows 10 Version 1903 および Windows Server Version 1903: KB4501375 以降
- Windows 10 Version 1809、Windows Server Version 1809、Windows Server 2019: KB4501371 以降
- Windows 10 Version 1803: KB4512509 以降
- Windows 10 Version 1709: KB4512494 以降
- Windows 10 Version 1607 および Windows Server 2016: KB4516061 以降
- Windows 10 (2015 年 7 月にリリースされた初期バージョン): KB4520011 以降
- Windows 8.1 および Windows Server 2012 R2: KB4507463 以降または KB4511872 以降
- Windows 8 Embedded および Windows Server 2012: - Internet Explorer 11 にアップグレードするには KB4492872 をインストール - KB4507447 以降または KB4511872 以降
- Windows 7 SP1 および Windows Server 2008R2: KB4507437 以降または KB4511872 以降
Microsoft Edge 管理用テンプレート。 詳しくは、「Microsoft Edge を構成する」をご覧ください。
IE モードとは
Microsoft Edge の IE モードとは、Internet Explorer を必要とするレガシ サイトとの互換性と最新のレンダリング エンジンとを単一のブラウザーで組み合わせた、単純化されたエクスペリエンスです。 IE モードは、総合的な閲覧エクスペリエンスを Microsoft Edge に提供します。最新のサイトには、組み込まれている Chromium エンジンを使用し、Trident MSHTML エンジンを必要とする従来のサイトには、Internet Explorer 11 (IE11) を活用します。
IE モードはポリシーによって有効化され、次の対象に適用されます。
- 以下のグループ ポリシーに含まれているサイト:
- Internet Explorer: "エンタープライズ モードの IE Web サイト一覧を使う"
- Microsoft Edge 78 以降: "エンタープライズ モード サイト一覧を構成する"
- [すべてのイントラネット サイトを Internet Explorer に送る] グループ ポリシーが有効になっているイントラネットサイト (Microsoft Edge 77 以降)
IE モードでサポートされる Internet Explorer 機能
- すべてのドキュメント モードとエンタープライズ モード
- ActiveX コントロール
- ブラウザー ヘルパー オブジェクト
- セキュリティ ゾーン設定と保護モードに影響を与える Internet Explorer 設定とグループ ポリシー
- IEChooser
- (機能制限) Microsoft Edge 拡張機能
IE モードでサポートされない Internet Explorer 機能
- Internet Explorer ツール バー
- ナビゲーション メニュー (検索エンジン、ホーム ページなど) に影響する Internet Explorer 設定とグループ ポリシー
- IE11 または Microsoft Edge の F12 開発者ツール
IE モードを有効にする
IE モードを有効にするには、以下の手順を実行します。
グループ ポリシーを使用して IE モードを有効にする
最新の Microsoft Edge ポリシー テンプレートをダウンロードして使用します。
ローカル グループ ポリシー エディターを開きます。
[コンピューターの構成] > [管理用テンプレート] > [Microsoft Edge] をクリックします。
[Internet Explorer 統合を構成する] をダブルクリックします。
[有効] を選択します。
[オプション] で、ドロップダウン リストから [Internet Explorer モード] を選択します。
[OK] または [適用] をクリックして、このポリシー設定を保存します。
注意
IE モード統合では、エンタープライズ モード スキーマ v.1 がサポートされていません。 現在、Internet Explorer 11 でスキーマ v.1 を使用している場合は、スキーマ v.2 または v.2.1 にアップグレードする必要があります。 詳しくは、「エンタープライズ モード スキーマ v.2 ガイダンス」をご覧ください。
どのサイトを IE モードで開くかを構成する
IE モードで開く必要があるサイトを識別するには、次の2つのオプションがあります。
エンタープライズ サイト一覧のサイトを構成する
特定のサイトを IE モードで開くには、次のグループ ポリシーを使用して構成できます。
- エンタープライズ モードの IE Web サイト一覧を使う (Internet Explorer)
- エンタープライズ モード サイト一覧を構成する (Microsoft Edge Dev チャネル version 78 以降)
このポリシーでは、別のエンタープライズ モード サイト一覧を作成できます。 このポリシーを有効にすると、[Internet Explorer 統合を構成する] が有効になっている場合に [エンタープライズ モードの IE Web サイト一覧を使う] ポリシーの設定が上書きされます。 このポリシーを無効にした場合または構成しなかった場合、[Internet Explorer 統合を構成する] ポリシーの既定の動作には影響しません。
エンタープライズ モード サイト一覧について詳しくは、以下をご覧ください。
- Enterprise Mode Site List Manager の使用
- ファイルと Enterprise Mode Site List Manager (スキーマ v.2) を使ってエンタープライズ モード サイト一覧に複数のサイトを追加する
[エンタープライズ モードの IE Web サイト一覧を使う] ポリシーを構成するには:
サイト一覧の XML を作成または再利用します。
- 要素 <open-in>IE11</open-in> が含まれているすべてのサイトが IE モードで開くようになります。
グループ ポリシー エディターを開きます。
[コンピューターの構成] > [管理用テンプレート] > [Windows コンポーネント] > [Internet Explorer] をクリックします。
[エンタープライズ モードの IE Web サイト一覧を使う] をダブルクリックします。
[有効] を選択します。
[オプション] で、Web サイト一覧の場所を入力します。 次のいずれかの場所を使用できます。
- (推奨) HTTPS の場所: https://localhost:8080/sites.xml
- ローカル ネットワーク ファイル: \\network\shares\sites.xml
- ローカル ファイル: file:///c:/Users/<ユーザー>/Documents/sites.xml
[OK] または [適用] をクリックして、これらの設定を保存します。
[エンタープライズ モード サイト一覧を構成する] ポリシーを構成するには:
サイト一覧の XML を作成または再利用します。
- 要素 <open-in>IE11</open-in> が含まれているすべてのサイトが IE モードで開くようになります。
グループ ポリシー エディターを開きます。
[コンピューターの構成] > [管理用テンプレート] > [Microsoft Edge] をクリックします。
[エンタープライズ モード サイト一覧を構成する] をダブルクリックします。
[有効] を選択します。
[オプション] で、Web サイト一覧の場所を入力します。 次のいずれかの場所を使用できます。
- (推奨) HTTPS の場所: https://localhost:8080/sites.xml
- ローカル ネットワーク ファイル: \\network\shares\sites.xml
- ローカル ファイル: file:///c:/Users/<ユーザー>/Documents/sites.xml
[OK] または [適用] をクリックして、これらの設定を保存します。
すべてのイントラネット サイトを構成する
注意
- このグループ ポリシーは、現在はカスタム サイト一覧を展開しておらず、大部分のイントラネット サイトに IE11 を要する組織に適しています。
- このポリシーは、組織のほとんどのレガシ サイトがローカル イントラネット ゾーンにある場合に最も効果的です。
- カスタム サイト一覧も展開する場合は、このポリシーよりサイト一覧の構成が優先されます。
ローカル グループ ポリシー エディターを開きます。
[コンピューターの構成] > [管理用テンプレート] > [Microsoft Edge] をクリックします。
[すべてのイントラネット サイトを Internet Explorer に送る] をダブルクリックします。
[有効] を選択し、[OK] または [適用] をクリックしてポリシー設定を保存します。
更新されたスキーマ要素
次の表は、エンタープライズ モード スキーマ v.2 に追加された <open-in app> 要素を示しています。
要素 | 説明 |
---|---|
<open-in app="true"> | サイトに使われるブラウザーの種類を制御する子要素。 IE11 で開く必要があるサイトには、この要素が必要です。 |
例:
<site url="contoso.com">
<open-in app="true">IE11</open-in>
</site>
次の表は、<open-in> 要素の有効値を示しています。
値 | 説明 |
---|---|
<open-in>IE11</open-in> | 従業員が開いたブラウザーに関係なく、IE モードでサイトを開きます。 |
<open-in app=" true ">IE11</open-in> | 従業員が開いたブラウザーに関係なく、IE11 でサイトを開きます。 |
<open-in>MSEdge</open-in> | 従業員が開いたブラウザーに関係なく、Microsoft Edge でサイトを開きます。 |
<open-in>None または指定なし</open-in> | 従業員が選択したブラウザーで開きます。 |
注意
属性 app="true" が認識されるのは、'open-in' IE11 に関連付けられている場合のみです。 他の 'open-in' 要素に追加しても、ブラウザーの動作は変わりません。
その他の構成
ビジネス上または技術的な理由から、IE11 で実行する必要があるサイトを特定したら、次の構造を使用してサイト一覧を更新し、特定の Web サイトを設定できます。
<site url="contoso.com">
<open-in app="true">IE11</open-in>
</site>
ユーザーによる IE11 の使用を回避するには、次の手順を実行します。
- ローカル グループ ポリシー エディターを開きます。
- [管理用テンプレート] > [Windows コンポーネント] > [Internet Explorer] をクリックします。
- [エンタープライズ モード サイト一覧に含まれていないすべてのサイトを Microsoft Edge に送信します] をダブルクリックします。
- [有効] を選択します。
よく寄せられる質問
サイトが IE モードで読み込まれているかどうかを確認するには?
サイトが IE モードで読み込まれると、IE ロゴ インジケーターがナビゲーション バーの左側に表示されます。 IE ロゴ インジケーターをクリックすると、詳細情報を表示できます。
IE モードは Internet Explorer 11 に代わる機能ですか?
Internet Explorer は、信頼できる安全なブラウザーとしてサポートされています。 Internet Explorer が Windows のコンポーネントであることに変わりはなく、サポートは、インストールされている OS のサポート ライフサイクルに従って行われます。 詳しくは、「ライフサイクルに関する FAQ - Internet Explorer」をご覧ください。 Microsoft による Internet Explorer のサポートと更新は続行しますが、最新の機能更新プログラムとプラットフォーム更新プログラムは Microsoft Edge のみで利用可能になります。
"このページを IE モードで開くには、PC を更新してみてください" というメッセージが表示されるのはなぜですか?
このメッセージが表示されるのは、必要な更新プログラムが見つからないためです。 必要なバージョンの Windows および Microsoft Edge については、「前提条件」セクションをご覧ください。
"このページを IE モードで開くには、管理者特権で Microsoft Edge を再インストールしてください" というメッセージが表示されるのはなぜですか?
システム レベルで Microsoft Edge version 77 以降をインストールする必要があります。
このエラーには次の原因が考えられます。
- Microsoft Edge Canary はユーザー レベルでインストールされるため、管理者特権を求めるプロンプトが表示されません。
- Microsoft Edge Dev/Beta では管理者特権を求めるプロンプトが表示されますが、昇格を取り消すと、そのインストールはユーザー レベルのままになります。
考えられる解決方法:
- 任意のチャネルのインストーラーをシステム レベルで実行します:
installer.exe --system-level
Microsoft Edge がシステム レベルでインストールされていることを確認するには、Microsoft Edge アドレス バーに「edge://version」と入力します。 [実行可能ファイルのパス] に、C:\Program Files... から始まるパスが表示されます。これは、システム インストールであることを示します。 [実行可能ファイルのパス] が C:\Users.. から始まっている場合は、Microsoft Edge をアンインストールしてから、管理者特権で再インストールします。
"このページを IE モードで開くには、Microsoft Edge を再起動してみてください" というメッセージが表示されるのはなぜですか?
このメッセージが表示されるのは、Internet Explorer プロセスで予期しないエラーが発生したためです。 この状態は Microsoft Edge を再起動することによって解決します。
"リモート デバッグを無効にして、IE モードでこのサイトを開きます。このようにしないと、サイトが正しく動作しない可能性があります" というメッセージが表示されるのはなぜですか?
このメッセージが表示されるのは、リモート デバッグを開始し、IE モードでの実行が組織によって構成されている Web ページに移動したためです。
このページでリモート デバッグを実行することが目的である場合は、続行できますが、Web ページは Microsoft Edge エンジンでレンダリングされます。
IE モードでサイトにアクセスしようとすると、ループ状態で移動が停止したり、認証されていないというメッセージが表示されます。 なぜでしょうか?
接続しようとしているサイトが、IE モードで開くように構成されていない認証サーバーにリダイレクトしているために、この問題が発生している可能性があります。 開発者ツールを開いた状態でスタンドアロンの IE11 でサイトを開くと、認証サーバーの ID を確認できます。
解決策として、エンタープライズ サイト一覧内の認証サーバーを "neutral" として構成します。 この変更は、Enterprise Mode Site List Manager を使用するか、sitelist XML を直接開いて行います。
Enterprise Mode Site List Manager を使用する場合:
sitelist XML を直接開く場合:
<site url="login.contoso.com">
<compat-mode>Default</compat-mode>
<open-in>None</open-in>
</site>