マクロン仏大統領はゴーン被告の勾留条件について、安倍首相に不満を伝えていた=ロイター
【パリ=白石透冴】フランスのマクロン大統領は15日、日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告が日本で勾留されていた時の環境について、安倍晋三首相に複数回「満足できない」と不満を伝えていたと明らかにした。国際的に日本の刑事司法制度への厳しい見方が出るなか、マクロン氏も批判的な見方をしていたことが明らかになった。
マクロン氏は記者会見で「安倍氏に対して複数回、ゴーン元会長の勾留や聴取の条件が満足がいくようにはみえないと伝えた」と語った。
東京地検特捜部は2018年11月、金融商品取引法違反容疑でゴーン元会長を逮捕。日仏首脳はその後、複数回会っており、マクロン氏はその機会に安倍氏に不満を伝えたとみられる。
レバノンに逃亡したゴーン元会長は弁護士の同席なく聴取を受けたことや、再逮捕や起訴後勾留で身柄を長期間拘束されたなどと訴えている。
日本は世界への情報発信が足りないとの指摘がある。森雅子法相は「容疑者には弁護士と立会人なしに接見をする権利がある」などとゴーン元会長の主張に反論しているが、日本の制度への批判は鳴りやんでいない。
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