4Kチューナー内蔵液晶テレビが6万円前後※で手に入る 映像の美しさにとことんこだわった オリオン「XDシリーズ」実力チェック!
※価格.com最安価格。2019年12月3日時点家電や生活雑貨などのオリジナルブランド製品を手がけるメーカーであるとともに、国内外のアパレル製品や食品などを取り扱う商社でもあるドウシシャから、2019年11月、「オリオン」ブランドのBS4K/110°CS4Kチューナーを内蔵した液晶テレビ「XDシリーズ」が発売された。本特集では、その「XDシリーズ」の中から、よりパーソナルな空間に設置しやすく、6万円前後※と、手ごろな価格を実現した40V型の「OL40XD100」をピックアップ。その映像美や使い勝手をレポートする。 ※価格.com最安価格。2019年12月3日時点
ブランドドウシシャとオリオンが
“モノ作りの街”で作った液晶テレビ
近年、国内家電市場では国内生活雑貨メーカーの進出がめざましい。ドウシシャはそのパイオニアとも言える存在で、特に生活家電や調理家電といった白モノ家電の分野において高コスパな製品を多数リリースし、一定のファンを獲得している。ユーザーのライフスタイルに寄り添った製品企画・開発は同社の得意とするところで、近年では、液晶テレビやオーディオシステムなどを中心としたAV製品にも力を入れているという。
本特集で取り上げる「XDシリーズ」は、そんなドウシシャが「オリオン」ブランドでリリースする液晶テレビシリーズだ。本機は、ドウシシャと、そのグループ会社であるオリオンの協力のもと作り上げられている。オリオンの前身であるオリオン電機は、1990~2000年代に格安ながらクオリティの高いAV製品で家電量販店の店頭をにぎわせ、国内出荷台数シェアで4位までのぼりつめたこともあるメーカーだ。国内メーカーならではの品質と安心感で支持を集め、当時はまだ「安かろう、悪かろう」というイメージの強かった海外メーカー製テレビとは一線を画す存在であった。現在はこのオリオン電機を源流とし、電子基板などの設計を手がける企業としてドウシシャグループの子会社となり、今も昔も変わらず高品質な製品の設計・開発を続けている。
そんなオリオンブランドの本機は、BS4K/110°CS4Kチューナーを2基内蔵し、外付けHDDへの4K放送裏番組録画に対応するほか、独自開発のメインボードに搭載される映像エンジン「4K美・彩・細エンジン」や、HDR規格「HDR10」「HLG」への対応など、最新の4Kテレビとしての機能をしっかりと押さえつつ、高画質を追求したモデルに仕上げられているのが特徴。さらに、40V型で59,795円、50V型で76,780円、55V型で87,780円(価格.com最安価格。2019年12月3日時点)というコストパフォーマンスの高さを実現しているのも大きな魅力だ。
また本機は、オリオン本社も同居する福井県越前市の「ドウシシャR&Dセンター」を拠点に開発されている。同社では、和紙や漆器、刃物などで有名なモノ作りの街、越前市で作られた製品を「越前設計」と称しているほか、「XDシリーズ」を含むオリオンブランドのテレビは、福井県越前市から家電製品として初めて「越前市PR応援商品」にも認定されている。そんな「XDシリーズ」の実力を、次章以降でさらに掘り下げていこう。
高画質「4K 美・彩・細エンジン」が
実現する高画質をチェック
「XDシリーズ」が誇る高画質のカギを握るのは、前述のドウシシャR&Dセンターが独自開発したメインボードに搭載される映像エンジン「4K美・彩・細エンジン」。4K画質の映像はもちろんのこと、2K画質の映像であっても、4K相当の画質までアップコンバートし、より美しく映し出すことができる。
ポイントはネーミング通り「美・彩・細」の3点。まずは「美」に該当する「コントラストリマスター」だが、本機はHDR規格の「HDR10」「HLG」に対応しており、明暗差の大きな映像場面でも、白飛びや黒つぶれを抑えた高コントラストな映像を映し出してくれるだけでなく、SDR(スタンダード画質)の映像でもよりくっきりとしたコントラストで描き出してくれる。次に「彩」に該当する「ビビッドクロマアジャスター」。これは色相レベルでの12軸の補正と、3次元カラーマネジメントシステムを組み合わせることで、より鮮やかかつ自然な色へ適切な補正を行ってくれる機能だ。そして「細」に該当する「4Kハイディテールコンバーター」では、映像の細部や輪郭に補正を行うことで、4K相当にアップコンバートされた地デジ映像などでもジャギーを抑えた高精細な映像を実現してくれる。
映像をリアルタイムに分析し、コントラストを最適化する「コントラストリマスター」機能。左写真では、薄暗い屋内は黒つぶれすることなく、またステンドグラスから漏れる太陽光は白飛びしていない。また、地デジ放送などをはじめとするSDR映像も、右写真のようにまるでHDR映像のように輝度情報を拡張し、映像の立体感を高めてくれる
あらゆる映像を4K解像度にアップコンバートしたうえで、映像のノイズ除去も施してくれる「4Kハイディテールコンバーター」。最も視聴頻度の高いであろう地デジ放送視聴時などに高精細な映像を表示してくれるほか、新4K衛星放送などでも映像のディテールをより一層高めてくれる
なお、ユニークな機能として「ブルーライトガード」機能が用意されているのも見逃せないポイント。これは、映像処理によって、目への負担が大きいと言われるブルーライトを軽減して表示するというものだ。
使い勝手スッキリとしたデザインと、
充実の外部インターフェイスも満足感が高い
続いて、「XDシリーズ」のデザインや外部インターフェイスをチェックしていこう。近年の液晶テレビは大型化傾向にあるが、今回検証で使用している40V型の「OL40XD100」はひとり暮らしのワンルームや書斎、ベッドルームなどのパーソナルな空間にピッタリのサイズだと言える。また、ブルーレイディスクレコーダーやサウンドバー、ゲーム機など、外部機器を接続するために利用するHDMIポートはたっぷり4系統を搭載しており、すべての端子が4K入力に対応しているのもポイント。4K対応のプレーヤーやゲーム機を複数接続したい時にも、安心して使うことができる。
まとめ新4K放送をもっと手軽に、
こだわりの「きれいな映像」をもっと気軽に
国内外各社から発売されている「高コスパ」をうたう液晶テレビ。それらと比べた本機の売りは、国内メーカーらしいモノ作りへのこだわりだ。自社設計のメインボードに搭載された映像エンジンが実現する高画質はもちろん、新4K衛星放送を単体で視聴でき、外付けHDDを追加すれば裏番組録画もできることや、今後、一般化していくであろう4K対応の外部機器を、最大4台まで接続できる拡張性の高さなど、テレビ生活をより積極的に充実させていきたいという人に向け、適切な機能の取捨選択を行っているのだ。最近のテレビでは当たり前のように搭載されている動画配信サービスのアプリなどはあえて搭載せず、シンプルな作りにすることでコストを抑えることにも成功している。4Kテレビの購入や買い換えを検討しているのなら、ドウシシャとオリオンがモノ作りの街・越前市で作った「XDシリーズ」を見逃す手はないだろう。
4Kチューナー内蔵液晶テレビ
シリーズ | ORION BS4K・110 ° CS4K チューナー内蔵液晶テレビXD シリーズ | ||
---|---|---|---|
型番 | OL40XD100 | OL50XD100 | OL55XD100 |
サイズ | 40V型 | 50V型 | 55V型 |
画素数 | 3840 × 2160(4K) | ||
音声出力 (スピーカー) |
スピーカー×2(フルレンジ) | ||
8W+8W | 10W+10W | ||
消費電力 | (動作)90W (待機)0.4W |
(動作)117W (待機)0.5W |
(動作)140W (待機)0.5W |
チューナー | BS4K・110°CS4K放送×2、 地上デジタル放送(CATV パススルー対応)×2、 BS・110°CSデジタル放送×2 |
||
入出力端子 | HDMI入力端子4系統(3840×2160/60P、ARC)、ビデオ入力端子×1、 光デジタル音声出力、ヘッドホン出力、USB端子(録画用)、LAN端子 |
||
映像 | 4K美・彩・細エンジン、超解像処理、HDR信号対応(HDR10、HLG) | ||
主な機能 | USBハードディスク録画(裏番組録画対応)、ブルーライトガード、 消画、高速起動、HDMI機器連動 | ||
本体寸法(約) スタンド有 |
91.7(幅)×58.4(高さ)× 20.4(奥行)cm |
111.7(幅)×70.1(高さ)× 21.3(奥行)cm |
123.1(幅)×76.9(高さ)× 21.3(奥行)cm |
本体寸法(約) スタンド無 |
91.7(幅)×53.6(高さ)× 8.0(奥行)cm |
111.7(幅)×65.4(高さ)× 8.9(奥行)cm |
123.1(幅)×71.4(高さ)× 8.9(奥行)cm |
本体重量(約) | (スタンド有)7.2kg | (スタンド有)10.3kg | (スタンド有)13.3kg |
壁掛け:VESA | 200×300 | 200×200 | |
付属品 | リモコン、単4形乾電池(お試し用)、スタンド、スタンド固定ネジ、 ビデオ入力用変換ケーブル、取扱説明書、保証書 <OL50XD100、OL55XD100のみ> 電源コード、転倒防止用フック、ネジ(本体取付済み) |