湊かなえ「Nのために」 同じ場面を各人の目線で何度もなぞるのだが、精密に計算された油絵を描くように、なぞるごとに新たな事実と感情が彩られて行く。誰が誰を思って行動したのか、明らかになって行く構成と描写に揺さぶられ続ける。 2冊買ってしまったミスが気にならないぐらい、素晴らしかった。pic.twitter.com/NwX8gkvlbm
最初全く感情移入できなかった人に惹き込まれたり、素直で裏表ない人だと思ってた人の底知れなさに気付いたり、翻弄されまくりました。最後の最後まで「本当はこの子がこの人と繋がってたりしない?」って疑心暗鬼になったり… 小説の醍醐味って感じでしたね。