64:質問いろいろⅩ
今回は質問回です。
よろしくお願いします。
■過去になんらかの事件事故があって、
それを忘れようとしてる主人公orヒロインに思い出させるようにしていく展開が
よくあったのですが、これはストーリー展開としては常套手段なのでしょうか?
ちょっと違う気もするがわかりやすいのだと、小さい頃に結婚の約束をしたけど主人公はすっかり忘れてて、久方ぶりに再会したヒロインが拗ねるとか、そういうのだろうか。
であれば、いわゆるテンプレート的な設定なので、様々な作品に使われているはずだ。
シリアスなシナリオでも、主人公あるいはヒロインが過去のトラウマと向き合うなんて展開はよく使われる。
クリエイターならテンプレートに頼らず独自の設定を考えろよ、なんて思うかもしれないが、今のご時世、どんな設定を作ってもなんらかの作品と被るし、そもそもテンプレートは言い換えれば王道ということだ。
王道はおもしろい。だからみんな使っているわけだ。
■ツイッターでフォロワーが数万単位で居る原画を起用しても
各通販サイトのランキングの下位に位置して
売上が全く振るってないという事が往々にして見受けられますが、
エロゲ業界でも出版業界のように起用する時にフォロワーの数を
参考に選ばれたりするのでしょうか?
気にしているメーカーもあるだろうが、原画家のフォロワー数はあまり売り上げに結びつかないと俺は考えている。
というのも、一般的に人気の絵とエロゲで売れる絵って全然違うんだ、これが。
だからめちゃくちゃうまくてフォロワー数も多い人に仕事を依頼しても、質問者が言うように全然売れなかったりする。
逆にクリエイター目線でちょっと崩れてるな、ぶっちゃけ下手だな、なんて絵の作品が飛ぶように売れたりする。
前回、「パースやデッサンが崩れていてもそれが原画の味だから直すな」と俺が言ったのはそういうことで、整った絵が売れるとは限らないのだ。むしろ「ん?」ってなる絵の方がユーザーは「可愛い!」って思ったりするのだ。
あとは広報次第だろうか。
原画家のフォロワー数がいくら多くても、メーカーが広報をサボッたら売れない。
メーカーがしっかりと広報すれば、「知名度/実力のある原画家が担当している」ということが広まって売れる。
とにかくメーカーが広報しないことには始まらない。
原画家やライターの知名度が生きてくるのは、そのあとだろう。
■某エロゲブランドの代表Mさんが度々炎上していることについて
何か思うところはありますか?
誰のことかわからないのですまんがなんとも言えん。
■シナリオとかがほとんどない、育成系エロゲーとかもシナリオライターを
雇っていますか?
報酬に対しての時間拘束は割に合っていますか?
そういうゲームをどう思いますか?
例として、同人ゲームで申し訳ないですが、
大ヒットしたTeachingFeelingをどう思いますか?
内部にシナリオを書ける人間がいなければ、当然雇う。
報酬も拘束時間や作業量に応じてもらう。
割に合わないと感じたら断る。
育成系のゲームは、今はちょっとばかり規制がかかっていて作れないと聞いたことがある。
調教して女の子のパラメーターを上げるとか、そういうのは女の子の人権を無視しているとかなんとか、そんな理由だったろうか。
耳にしたのが随分前なので今はもう解禁されているかもしれない。
とはいえ、そういうゲームを作れる技術力を持ったメーカーはほとんど残っていない、というのが現状だろうが。
TeachingFeelingは商業では出しにくいチャレンジした題材だし、商業でも見なくなったシステムを搭載しているし、売れるべくして売れた作品なのかもしれない。
以上です。
今いただいている質問にはすべて答えられたと思うが、忘れているのがあったら言ってやってください。
それではまた次回。
さようなら。