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このページでは、Windows Meで日本語表示可能なDOSモードを実現する方法を説明します(もちろん起動FDによる方法ではなくHDDから起動させる方法です。DOSモードのたびにFDを用意して…なんて面倒ですから)。DOSモード化の核は“Real DOS-Mode Patch for Windows Millennium”であり、私の本ページでの説明は単なる尾ひれに過ぎません。非常に有用な情報を提供してくださったReinesさん & MFDチーム(でいいのかな?)に感謝。
※[2010-06-02] Real DOS-Mode Patch for Windows Millenniumのページが消滅してしまった様子なので、Internet Archiveへのリンクを張っておきます。適当な年月(例えば2004年6月頃)を選べば本文もパッチファイルも得られます。
※[2010-11-21 補足] 以下のサイトでもオリジナルと同一のファイル mfddme13.zip が配布されています。 MG Real DOS-Mode Patch For ME 1.3 Download
参考ページ:“Real DOS-Mode Patch for Windows Millennium”の通り全ての作業を進めてしまうと、常にDOSの起動画面が見える状態でWinMeが起動するようになります。また説明にある通り、safe mode起動と似た要領で[Shift]+[F8]操作をすることでDOSモード起動ができるのですが、各コマンドの実行を確認するモード(Step-by-step confirmationモード)になってしまうようで、Config.sysやAutoexec.batで1行毎に[Enter]キーか[Y]キーを押さなくてはならず不便です。それに参考ページの通りにAutoexec.batの末尾にWIN.COMを起動させる行を書いた場合には、その行を実行しないように注意しないといけません(実行させると結局Windowsが起動してしまうため)。選択が面倒だからと安易に[Enter]キーか[Y]キーをバシバシ叩いていくと、最後に待ち受けるWIN.COMまで実行させてしまいかねないので気を抜けません。シンプルなConfig.sysならともかく、特に、日本語表示に必要なデバイスドライバ類を組み込んだり好みの設定を多数加えた場合には、[Enter]キーか[Y]キーを押す手間が増えて鬱陶しい事この上ないですし、WIN.COMやWindows用ドライバの読み込みを確実にキャンセルしなくてはいけない点が気軽とは言えません。
Step-by-step confirmationモードは、トラブルの元と思われる設定を[Esc]キーか[N]キーでスキップさせてトラブルを解析・回避するためにあるのですが、Windows MeをDOSモードで起動することが目的の場合には、ストレスを感じるだけで適切な方法とは思えません(そもそも起動に必要な設定がされているはずであり、常に組み込むのですから、選ぶ作業は不毛です)。
ちなみに、実は、パッチを当てればWindowsMeにMS-DOSを復活できる(旧ZDNet Japan)によると、参考ページのやり方ではSafe mode起動メニューがなくなってしまうらしいです。私も最初は参考ページのまま作業しましたしメニュー表示もさせましたが、じっくり見ていなかったので覚えていません。safe modeメニューなくなってたかなぁ? (2007-05-15時点でオリジナルのやり方でDOSモード化を再現させたところ、1. Normalしか選べない事を確認しました) なんにせよ、私は別の不便を感じて直ぐ後述するやり方に変更してしまったため、Safe mode起動できないなどのトラブルには遭遇しておらず、一向に構いませんが…。
safe mode起動するには、再起動した際にBIOS画面が消えた瞬間から(あるいはStarting Windows 95などと表示されている最中に)[F8]キーを押し続けて下さい(タイミングさえ適切なら押し続けなくても大丈夫です)。選択メニューが現れるので、そこでsafe modeを選べばOK。なお、一部にはWin98以降では[Ctrl]キーを押すように解説しているページ、または[F8]、[Ctrl]のどちらかを押すように解説しているページもありますが、私が使用した範囲のWinMeマシン(Samsung NV5000 N760-P502A & Dell Inspiron 2100)では[F8]キーでちゃんと選択メニューが出ます。
[2007-05-15 補足] Web掲示板(Linux関連メーリングリストのログ?)によるとパッチを当てた場合のWindows Meは“DOSプロンプト”でも日本語が表示できなくなるとかUSモードにできないとか書かれています。USモードにするには日本語関連のデバイスドライバを外す方法が指南されていますが、それはつまり日本語を使うこととUSモードの両立ができないことを意味します。結局、パッチをそのまま適用するだけだと私が気にしたこと以上に、いろいろと支障が出るようです。
[2007-05-15 再補足] 再度オリジナルのやり方でDOSモード化を再現させて確認したところ、適切な日本語関連デバイスドライバを組み込めば日本語表示および日本語変換とも問題がないことを確認しました(日本語関連ドライバを組み込まない場合でも日本語の表示だけは正常にできますが漢字変換ができません。また、USキーボード扱いとなるため、記号類(「:;\*」など)の位置が変わってしまいます。USキーボードに慣れていない人は困るでしょう)。またUSモードに切り替えられません。
結局、適切なデバイスドライバを組み込む限りにおいては、Windowsを起動し終わった時点でDOSプロンプト上の日本語表示や漢字変換には問題が見当たらず、困ることの主だったものは、WindowsがDOS画面の見える形で起動すること、Safe mode起動ができないこと、日本語変換とUSモードが両立できないこと程度だと思います(※海外のDOS用ソフトウェアを使う場合には、USモード切替ができないのは致命的となります)。
DOSモード起動時に不便な点と、普通にWindowsMeモードで起動する際に標準と異なった形で起動する点が私の趣味に合わなかったので、先の参考ページをベースとしながらも
このページで実現している動作状況をデモンストレーション動画にしてみました (2006-09-09; 2007-01-28に撮り直し)。Windows Me Windowsモードが全く普通に起動している様子、およびDOSモードが起動FDを使っているときの様にスムーズに起動している様子が実際に見られます。
→ [デモンストレーション映像を見る]
さて、前置きはこの程度にして、日本語表示できるDOSモードに必要な作業の説明を始めます。Windows MeでDOSモードを実現するには、とにもかくにも冒頭で紹介した参考ページを読み“Stage 2:”まで作業して、少なくともパッチを当てた3つのファイル(COMMAND.COM, IO.SYS, REGENV32.EXE)を生成し、CONFIG.SYSとAUTOEXEC.BATを用意する必要があります。私のページの手法を採用する場合“Stage 3:”以降は作業しないで下さい(簡易な英語ですが、それでも読むのは苦手という方は上の枠内でリンクしている旧ZDNet Japanの記事(のInternet Archive)を参考にして下さい。その場合は項目の#5まで作業することになります。私のページの手法を採用する場合、#6以降はしないで下さい)。
具体的な手順は以下の通り
ごちゃごちゃしていて分かりにくいでしょうから、最終的なファイルとそのフォルダ構成例を示しておきます。
C:\ | +-- CHGDOS.BAT +-- CHGDOS.PIF -- このコピーをデスクトップやスタートメニューに作ると便利 | +-- ME_DOS\ | +-- CHGDOS.BAT (C:\CHGDOS.BATが壊れたときの控え) | +-- DOS\ | |-- IO.SYS -------- パッチ済み | |-- COMMAND.COM -- パッチ済み | |-- REGENV32.EXE -- パッチ済み | |-- CONFIG.SYS -- 上記説明で作成したもの | |-- AUTOEXEC.BAT -- 上記説明で作成したもの | |-- JDISP.SYS -- 起動FDからコピーしたもの | |-- JFONT.SYS -- 起動FDからコピーしたもの | |-- JKEYB.SYS -- 起動FDからコピーしたもの | |-- JKEYBRD.SYS -- 起動FDからコピーしたもの | |-- KANJI16.FNT -- 起動FDからコピーしたもの | |-- BILING.SYS -- 起動FDからコピーしたもの | |-- ANK16.FNT -- 起動FDからコピーしたもの | +-- ANK19.FNT -- 起動FDからコピーしたもの | +-- WIN\ |-- IO.SYS --- C:\IO.SYSのコピー (≠C:\WINDOWS\COMMAND\EBD\IO.SYS) |-- COMMAND.COM --- C:\WINDOWS\COMMAND.COMのコピー |-- REGENV32.EXE -- C:\WINDOWS\SYSTEM\REGENV32.EXEのコピー |-- CONFIG.SYS ---- 標準は0バイト(0バイトなら不要) |-- AUTOEXEC.BAT -- C:\AUTOEXEC.BATのコピー (要、同一性チェック) |-- JDISP.SYS ---- C:\WINDOWS\JDISP.SYS のコピー |-- JKEYB.SYS ---- C:\WINDOWS\JKEYB.SYS のコピー |-- JFONT.SYS ---- C:\WINDOWS\JFONT.SYS のコピー +-- BILING.SYS --- C:\WINDOWS\BILING.SYS のコピー
上記の「(要、同一性チェック)」に関しては、私が用意したCHGDOS.BATのv.1.01以降を使用する限り、自動的に最新状態を保つため、気にしなくて構いません。
説明の途中のAUTOEXEC.BATに、「※注意:決して WIN [Enter] とタイプしないで下さい。中途半端にWindowsが起動し、画面の見えない状態になります。また、リセットしても正常起動できなくなります。」との文面がありますが、万が一、そうしてしまった場合は以下の方法で対処して下さい。
[2006-11-23 追記 / 2007-05-20 補足]
ここで説明する内容は必須ではありませんが、DOSモード時に間違って WIN [Enter] とタイプしてしまうかもしれない、と不安な方はやってみて下さい。する必要があるかどうかはお任せします。とりあえず以下に例を示します。
以下のグレーの囲みに記述された内容をコピーしたファイルをWIN.BATという名前でC:ドライブのルートに保存します(つまりC:\WIN.BATを作成します)。あるいは以下の内容のWIN.BATをLHAで書庫化したファイルWIN_BAT.LZHをダウンロードし、展開して得られるWIN.BATをC:\にコピーして下さい。
こうするとWINとタイプした場合に、WIN.BATがWIN.COMよりも優先的に起動され、WIN.COMが誤って起動されてしまうのを阻止する事が出来ます。
※WIN.BATを確実にWIN.COMよりも優先的に起動させるためには、[ DOS起動関連の準備 ]で例示したAUTOEXEC.BATの様に、SET PATH= を必ず、C:\; で始めて下さい。
きちんと設定していても、C:\WINDOWSがカレントディレクトリである状態で、WIN [Enter]とタイプした場合には、回避用の WIN.BAT ではなく、直に WIN.COM が起動してしまいます。ご注意下さい。(そういう意味で安直なのです)。
[2007-05-20 補足] より確実な方法としては、例えば以下の方法が考えられます。
当初からこれらが確実なことは分かっているのですが、いろいろな状況を考えると個人的にしたくないのでCHGDOS.BATでは採用していません。もしその方が良いと思われる方は、上記の(a)か(b)案を採用してCHGDOS.BATを書き換えて下さい。
[2001-10-27 補足] 元々、システムファイルの変更などの際にMS-DOSモードで起動することが主眼であり、2バイトコードを含んだファイル名であっても、日本語表示さえできればFD [*1]やFILMTN [*2]などのファイラーを利用すればコピーや削除などに不自由しないため、(自分にとっては)それで事足りると考えて漢字変換には言及してありませんでした。とはいえDOSモードで漢字変換がどうしても必要な場面があるかもしれないという訳で、漢字変換をする際のヒントも追加しておきます。また上記のCONFIG.SYSやAUTOEXEC.BATの内容にも漢字変換に必要な情報(KKCFUNC.SYSの組込みに関する記述)を追加しておきました。
Windows Meに標準添付のDOS用MSIME(以後はDOSIMEと記す)を使う場合に関してのみさらりと書いておきます。なお、それ以外のIMEやFEPの説明はしません。もとよりDOSに降りて作業をされる方は、私が説明しなくても自力でできると思いますし、様々なIMEやFEPの説明をするわけにも行かないので。
エディタで以下の「---- DOSIME.SYS の内容 ----」に示す内容を記述し、DOSIME.SYSという名前のファイルで、C:\WINDOWS\COMMANDフォルダに保存して下さい(つまりC:\WINDOWS\COMMAND\DOSIME.SYSファイルとする)。下記の*を付した行は表示の都合で改行してありますが、実際には空白文字で区切って1行として記述して下さい。つまり“DEVICE=”で始まる2行として記述して下さい。
または下記内容を記述したファイルDOSIME.SYSをLHA圧縮したファイルを拾ってDOSIME.SYSを取り出した後に、それをC:\WINDOWS\COMMANDフォルダにコピーして下さい。
更にC:\WINDOWS\COMMAND\DOSIME.BATを以下の「---- DOSIME.BAT の内容 ----」で示すように編集して下さい。
---- DOSIME.SYS の内容 ----
---- DOSIME.BAT の内容 ----
これで、あとはDOSモード起動した際に、一度だけDOSIME [Enter]とタイプするだけで、DOSIMEが使用できるようになります。(もちろんC:\WINDOWS\COMMANDにPATHが通っていることが前提です。PATHが通っていない場合は、AUTOEXEC.BATでPATH指定するか、DOSIME起動の際に、C:\WINDOWS\COMMAND\DOSIME [Enter]とタイプするかして下さい。)
常にDOSIMEを自動的に組み込みたい場合は、DOS用のAUTOEXEC.BATに記述しても良いでしょう。
なおDOSIMEを好みに設定したい場合は、概略以下の作業をして下さい。
DOSモードへ移行した後に、再度Windowsモードで起動すると、C:ドライブにAUTOEXEC.WINやCONFIG.WINというファイルが生成される場合がありますが、放っておいて構いません。Windows95時代にもDOSモード起動するとそういうファイルができていたのでそれと同じようなものをWindowsがバックアップか何かのために作成するのだと思います[*3]。とはいえ、実際のところ、本ページのやり方の場合それらファイルは不要なので、気になる方はその都度消してしまっても構いません。放置か削除はお好みに任せます。
[*3] Windows 95の場合、各モードでの本来のCONFIG.SYSとAUTOEXEC.BATとは別個に、WindowsモードではCONFIG.APPとAUTOEXEC.APPが、DOSモードではCONFIG.WOSとAUTOEXEC.WOSが、それぞれ存在します。 MS-DOS モードでのコンピュータの再起動について (MS KB138996)
その他、記述ミスなど間違いに気づかれた場合や、有用なアイデアなどあればお知らせ下さい。
Windows 95/98/Meで緊急起動用フロッピー(EBD)を作成する方法の情報です。
HDDからの起動ではなくフロッピーディスク(FD)によるDOS起動で、日本語入力したいという人もいるでしょう。日本語表示だけならば、Windows上で作成する「起動ディスク」のままで十分なハズですが、それを作成していないままHDDで起動できなくなったとか、作成していたけどイザというときに読めなかったなどの理由で、必要なファイルやCONFIG.SYS, AUTOEXEC.BATの記述を知りたいという場合もあるかと思います。
そういう方は以下に示すページをご覧になると何とかなるかも知れません。(私が管理するサイトではありませんから、下記リンク先の情報に関してのご意見は私ではなくリンク先に記された問合せ先へお願いします。)
[2007-04-29] リンク先ページが消滅していたのでInternet Archiveへのリンクへ変更しました。
なお、「起動フロッピーでの日本語入力は不要だが、日本語を含んだ名前のファイルやフォルダを操作できれば良い」という場合ならば、[ DOS起動時に漢字入力する場合の準備 ]に記したFD [*1]やFILMTN [*2]のようなファイラーを起動フロッピーに入れておけば良いでしょう。1枚のフロッピーディスクに収まらない場合は、圧縮しておいてRAMDISKに展開する方法を採用したり、COMMAND.COMなど最低限のファイルとともにファイラを収めた2枚目のフロッピーを用意して差し替えたりすればよいでしょう。
あるいはC:ドライブなどにインストールしておけば便利でしょう。そうすればWindows上のDOSプロンプトでも、DOSモード起動した場合でも使えますから(冒頭のデモンストレーション映像でも分かるとおり、私はWindows Me上でもFILMTNを利用するためインストールしており、DOSモード起動時もそれを使います)。
起動フロッピーでどうしても日本語入力したい人は、Windows Me.FAQサイトの以下の情報を参考にすると良いでしょう。
[2006-07-11 追記]
忙しくて、一部を除き、まだ私自身で動作確認などしていませんが、DOSでLFN(ロングファイルネーム)を使用する方法を指南するページ LFN 対応 DOS モードの構築方法 や DOSLFN を見つけましたので、以下にリンクを張っておきます。Win 9x系ということなのでWin Meでも出来そうな気がします。但し、Win MeはWin9x系であってもリアルモードを廃止した版であり、このページ及び“Real DOS-Mode Patch for Windows Millennium”に示されるような方法を取らないとReal DOSになりません。つまりリンクするページに示された方法そのままではダメかもしれません。場合によっては一部(例えばcommand.comなど)は、パッチを当てたファイルとして読み替えなくてはいけないかもしれません。
時間があって私が試した場合は、追加情報を記すかも知れませんが、今現在はDOSでLFNを扱う方法があるという情報提供だけに留めておきます。DOSでLFNを扱うプログラムとしては他にもありますので(以下のリンクに記すDOSLFNBK、YUPDATEなど)、興味のある方はそれらを試されるのもいいかもしれません。
※DOSLFNBK v1.6はWin95時代に使用経験あり。後日YUPDATEに乗り換えました(YUPDATEはWin95時代および現在のMeでも利用中)。
[2009-05-03 追記]
Windows Meや98をご利用の方は、Win9xでの最新版Flash当ても参照されると良いかもしれません。Netscape7やFirefoxやOperaでWin9x系での最新Flash 9.0.159.0などを当ててもWebブラウザが落ちてしまうことなく正常に使用できるようになります。
ご注意: