As part of today's Patch Tuesday, Microsoft pushed out a new version of the EOSnotify.exe program to Windows 7 users. This program is used to display alerts about the upcoming Windows 7 End of Support on January 14th, 2020.
既報の通り、2020年1月14日で「Windows 7」の延長サポートが終了する。2019年末に予告されていた通り、1月15日以降は「Windows 7 Extended Security Updates(ESU)」による延長措置を講じない限りWindows 7の画面全体に警告メッセージが表示され、改めてユーザーにサポートが終了した製品であることを認知させる。BleepingComputerなどが2019年末に紹介しているが、下記のような画面が出現するようだ。
This new version will display a full-screen alert on January 15th, 2020 recommending that you upgrade to Windows 10. This alert is shown over all open Windows, the desktop, and even the taskbar.
PC USERでも、古田雄介氏が「Windows 7サポート終了直前、にわかにWindows 10が品薄状態」「Windows 7終了特需で伸びるSSD、しかし値上がりが進む」といった形でWindows 7サポート終了特需が存在することを紹介している。
一方で、現在筆者が取材で滞在しているニューヨークのMicrosoft Store旗艦店ではそうした騒がしさとは無縁で、「そもそもOSのサポート終了ということを意識している一般ユーザーはほとんどいないのでは?」と思えるほどに相談を店員に持ちかけてくる来訪者はいない(そもそもこの店舗ではWindows OSを表の売り場で見える形では販売していない)。「WindowsというOSを売る」時代は既に過ぎ去ったのだと改めて意識する。
今回はWindows 7延長サポート終了に際して、終了後の注意点などをまとめる。
前述のように、ESUを購入して延長手続きを行わない限り、Windows 7のサポートは2020年1月14日時点で終了する。サポート終了が意味するのは「(ESUがない限り)2020年1月14日より後のタイミングで、セキュリティやバグ修正関連のアップデートが提供されることはない」ということだ。
同社のFAQのページにもまとめられているが、この期間を過ぎても一般ユーザーがWindows 7を使い続けることが可能だし、さらにWindows 7を新しいPCにインストールしてアクティベートすることもできる。セキュリティアップデートも受けられるが、受け取れるのは「2020年1月14日までの差分」であり、それ以降に登場する最新の脅威には対応できないという状態だ。
興味深いのは、Windows 7の延長サポート終了とともに本体に付属する「Internet Explorer 11」のサポートも終了するのに対し、1月15日以降での正式提供が発表されている最新の「Chromium Edge for Windows 7」は少なくとも2021年7月15日まではサポート対象製品として提供が行われるとNeowinは報じている。
つまり、OS本体のサポートは終了するにもかかわらず、その上で動作するWebブラウザについてはChromium Edgeを導入することでサポートの18カ月延長が期待できる。同様に、Googleは「Chrome for Windows 7」の2021年7月15日までの継続提供を発表している。
これはMicrosoftとGoogleの間で既存ユーザーのサポートに関して取り決めが行われ、「移行期間として1年半の間は主要部品としてWebブラウザサポートを継続する」という方針が立てられたためと予想する。
こういう話を聞くと、「なんだ、延長措置があるならまだWindows 7も使えるじゃん」と思うかもしれない。ただ、GoogleがChromeのサポート継続の告知でも触れていたように「あくまでも企業ユーザーを対象とした時限措置」ということであり、多くの一般ユーザーのように「適切にPCが管理されている状況にはない」ということは想定していない。
例えば、2019年末にZDNetでCatalin Cimpanu氏が紹介しているが、Windows XPからWindows 7までの世代でMicrosoft製の無料マルウェア対策ソフトウェアとして活躍した「Microsoft Security Essentials(MSE)」のサポートはWindows 7と同様に2020年1月14時点で終了し、同期間を過ぎた後でのインストールやアップデートの適用も可能ではあるが、対策パッチとしての差分は2020年1月14日時点までのものとなる。
つまり、マルウェア対策としてのMSEはこの時点で意味をなさなくなり、以後はWindows 8以降の世代で導入されている「Windows Defender」を用いる必要がある。この仕組みを利用できるのは現時点でWindows 8.1とWindows 10のみとなるため、適切な管理環境を持たないユーザーのWindows 7の継続利用は危険だということになる。
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