TOEICの勉強が苦痛だった。
「英語の勉強をしなければならない」とわかっているのに、TOEICの本を開くのが嫌でネットの世界に逃避してしまっていた。
この写真は一度読んだTOEICの単語本である。
重要な単語が文脈で覚えられる素晴らしい本だ。
特に『プラチナボキャブラリー』はTOEICと同じ形式で単語が学べるようになっている。
TOEIC学習者にとっては力強い友となるだろう。
しかし、掲載されている例文はどうだろうか?
「よくTOEICに出る文章」が載せられている。
たとえば、Part1の例文。
"A pedestrian is crossing an intersection."
(歩行者が交差点を渡っている)
写真を見ると、歩行者が交差点を渡っていた。
......。
.........。
お、おう。
たしかに、"pedestrian(歩行者)"とか、"intersection(交差点)"がTOEICでよく出る重要単語なのはわかる。
わかるけど...わかるけど、つまらなくない!?
「歩行者が交差点を渡っている」
とか言われても、だから何!?としか反応しようがない。
歩行者が交差点を渡らなければ車に引かれてしまう。
池袋だったら交差点でなくても引かれてしまう。
英語学習では「意味がわかった英文を何度も音読するのが有効である」と言われている。
しかし歩行者が交差点を渡っていたり、階段の手すりに捕まっていたり、業務連絡的な無味乾燥なメールを20回も30回も繰り返し読むのは辛すぎるだろう。
大学受験時に多くの学生が単調な英語学習に耐えられたのは、「大学に合格する」という強力なモチベーションがあったからだ。
「今の会社で英語は使わない。でも英語は必要と言われているし、将来役に立つかもしれないし...」
くらいのモチベーションでは正直、学習を継続するのはとても難しい。
強靭な意志力を持つエリートビジネスマン以外は、ほとんどが挫折してしまっているのではないだろうか。
語学学習でいちばん大切なのは継続である。
継続するには明確な目的意識を持つか、あるいは対象自体が楽しくなければならない。
Audibleによる英語学習はその両方を満たす可能性があると感じた。
この本を見てほしい。
ジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』
いわずとしれた名著である。世界の歴史を学ぶなら必読と言われていた本で、歴史を学ぼうと志した私は2年前から本棚にこの本を飾ってあるが、1ページも読んでいない。
教養として読んでおきたいと思っていても、どうもやる気にならないのだ。
でもAudibleならどうかな?
"GUNS, GERMS, AND STEEL"をAudibleにダウンロードして、原著をKindleにダウンロードすれば、英文を読みながら勉強できる。
英文を“読む”のが面倒なときでも、移動中にAudibleで“聞け”ばいい。
Audibleは再生速度を0.5倍速から3.5倍速まで調整できる。
英語が苦手ならゆっくり聞けばいいし、英語が得意なら早回しで倍速再生すればいい。
Audibleは『サピエンス全史』や『FACTFULLNESS』、『ハリー・ポッター』まで、名作と呼ばれるものの多くをカバーしている。
自分が元々興味があって、勉強したかった分野の洋書をAudibleで聴きながら学べば、英語を「辛いけど頑張って勉強するもの」から「情報源として活用するもの」に変えることができる。
Audibleは現在、無料で1冊ダウンロード可能で、とりあえず聴いてどんなものか試すことができる。
英語学習に挫折した経験がある方はぜひ一度、洋書を「聞いて」勉強してみてほしい。
英語学習には「音声」が必要
実は以前から「洋書を使って勉強しよう」と考えていたことは何度もあった。
僕はプログラミングに興味があって、スマホアプリを作りたいと考えていたので、英語で書かれた技術書を買って読み込もうとしていたのだ。
易しい英文で書かれていたので内容を理解することはできたのだけれど、知らない単語の読み方がわからない。
Kindleの辞書機能を使えばよかったのかもしれないが、できれば単語の読み方だけでなく「英文の音声」を聞きたいと思っていた。
そうすれば、自分に必要な知識を吸収しながら英語を学ぶことができる。
Audibleには「英語でも勉強したい」と思っていたSEO関連の本や、歴史の本、文章の書き方の本をダウンロードした。
「Netflix 同時字幕で英語学習」のように動画を見ながら英語の勉強するのも一石二鳥の勉強法だとは思うが、テキストの方が効率が良く、学習には適していると思っている。
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