対象:Windows 10
Windows OSを使っていると、ごくマレだが、何らかの致命的な障害が発生したことによる「ブルースクリーン」が表示されることがある。この際、障害発生時のメモリ内容をファイルに書き込み(メモリダンプ)を行い、自動的に再起動が実行される。
最近のPCは搭載しているメモリ容量が増えていることから、設定によってはメモリダンプが終わるまでの時間が長くかかることになる。
ここで保存されたメモリ内容(ダンプファイル)は障害発生時の状態を後で調査して、原因を特定したり、対策を立てたりするために利用される。MicrosoftやSIベンダーによるサポートを受ける場合に、このダンプファイルが必要となる場合もあるが、ほとんどのユーザーにとっては、書き込まれたファイルを見て原因を特定できるようなものではない。
つまり多くの場合において、このダンプファイルは不要であり、障害が発生した場合のメモリダンプを行っている時間は無駄ということである。そこで、メモリダンプを行わないように設定しよう。
また、ハードウェアが原因の障害が発生しているような場合は、自動的な再起動を止めて、ハードウェアを交換するなどした方がよいこともある。その方法も紹介しよう。
メモリダンプを止めるには、[コントロールパネル]で[システム]アプレットを起動し、左メニューの[システムの詳細設定]リンクをクリックして開いた[システムのプロパティ]ダイアログの[詳細設定]タブで設定する([システムのプロパティ]ダイアログを素早く開く方法は、Tech TIPS「Windows 10でコントロールパネルの[システム]や[システムのプロパティ]を素早く開く方法」を参照のこと)。
Cortanaの入力ボックスか、[Windows]+[R]キーで開いた[ファイル名を指定して実行]ダイアログの「名前」入力ボックスに「sysdm.cpl」と入力して、[Enter]キーを押すと、[システムのプロパティ]ダイアログが開くので、ここの[詳細設定]タブを開いてもよい。
[システムのプロパティ]ダイアログの[詳細設定]タブにある「起動と回復」の[設定]ボタンをクリックする。[起動と回復]ダイアログが開くので、「デバッグ情報の書き込み」のプルダウンリストを開き、「なし」を選択すると、障害発生時のメモリダンプが行われなくなる。ちなみに、「デバッグ情報の書き込み」のプルダウンリストで選択可能な項目は下表の通り。
| 書き込みの種類 | 説明 |
|---|---|
| なし | メモリダンプを一切保存しない |
| 最小メモリダンプ(256KB) | 1回のダンプにつき256KBだけ記録する。ミニダンプとも呼ばれる。実行中だったプロセスやデバイスドライバ、スタック、パラメータなどに関する、最小限の管理情報のみをダンプする |
| カーネルメモリダンプ | 物理メモリのうち、OSカーネルで使用している部分のメモリ内容をダンプする(ユーザー領域は含まない)。システムクラッシュは基本的にはOSカーネルやデバイスドライバによって引き起こされるので、通常はこの情報があれば、十分障害解析が可能 |
| 完全メモリダンプ | 物理メモリの内容を全てファイルにダンプする |
| 自動メモリダンプ | (デフォルト)生成されるファイルは「カーネルメモリダンプ」の場合と同じ。ただし、必要に応じてWindows OSのページングファイルサイズの拡張も行う(ページングファイルには、クラッシュ時のカーネルなどの状態が保存されるので、ある程度以上のサイズが必要)。 |
| アクティブメモリダンプ | 使用しているメモリ領域の内容のみダンプする |
| デバッグ情報の書き込みの種類 | |
障害発生時に自動的に再起動が行われるのを防ぐには、[起動と回復]ダイアログの「システムエラー」にある「自動的に再起動する」のチェックを外せばよい。これで、再起動が行われなくなり、障害が発生した状態でシステムが停止する。これにより、エラーメッセージの内容を確認することが可能になる。場合によっては、エラーメッセージの内容から障害の原因を特定できる可能性がある。
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