艦これの世界でファンタジーの世界(オーバーロード)を戦ってみよう。   作:へっぽこ鉛筆

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状況としては

第二水雷戦隊

神通・陽炎・巻雲・黒潮・親潮・早潮

第八艦隊主力

比叡・榛名・加古・古鷹・衣笠・青葉

で、アインズ・ウール・ゴウンの水上部隊は

バラクーダー(でかい魚、艦むすは駆逐艦と認識) シーサーペント(巡洋艦と認識) タゴン(戦艦と認識) クラーケン(潜水艦と認識) 
つまり、艦むすや提督が「ロ級駆逐艦」と言っているのは、相手の戦力を知らないからです。ロ級やタ級がいるわけではありません、なにかそういう感じの敵が感じ取れて、知っているロ級駆逐艦みたいな感じだから、ロ級と読んでいます。

では、そのことを踏まえて、本編をお楽しみください。







海戦の幕開け

 神通以下第二水雷戦隊はやまぐちたもん艦隊中、最強の夜戦部隊に恥じない戦いだった。

 8000mまで近づいた艦隊は、徐々に徹甲弾の命中が増えていき、敵魔物の損害が増えていく、不思議なことにこの至近距離(日本帝国海軍にとって、8000mは至近距離と言って良い)から、1発も反撃をしてこないことだった。

 

(なぜ、敵は打ち返してこないのだろう・・・)

 

 水雷部隊最強の田中頼三少将が旗艦とした過去を持つ神通8000mを保ったまま、相手の横腹に潜り込んだ。巨大な水棲魔物の横腹に潜り込むような動きだ。敵は一気に距離を詰めようと回頭を開始した。

 それに合わせ、敵の横腹にめがけ妖精さんたちが青白い殺戮者(さんそぎょらい)を装填した。一瞬、美しい艦娘の顔に唇を釣り上げるような笑みが浮かんだ。他の僚艦達も右舷につき出すように四連装の魚雷管を突き出す。

 

「右魚雷戦、同航」

「目標、敵水上魔物群」

「方位角三五度、敵速一二ノット、距離8000。深度3メートル、第一雷速」

 

 暗い闇夜にシミのように見える魔物群シルエットが大きく広がる。雷撃というものは命中率が極端に低い。それは、夜戦最強部隊といえども変わりはない。そのため、横腹に回り込むように取舵を取り、わざわざ回り込んだのだ。

 

「射てッ」

 

 神通の声とともに、一斉に38本の酸素魚雷が矢のように放たれた。同時に妖精さんたちがストップウォッチで時間を計る。放射線状に放たれた(敵の進路を読み、回避できないような角度で放っている)必殺の弓矢はおよそ5分後に先頭を走るおそらくはタ級戦艦・・・だろうに命中、10mはあろうか水柱を立て不気味な雄叫びをあげ轟沈した。

 ほかの駆逐艦も同じだった。各艦が任意の目標に向かって放った青白い必殺の槍がふれた瞬間に、大きな水柱とともに水棲魔物が吹き飛び、水面に汚れたシミを作り出す。それでも反撃は来ない。不気味さを覚えるほど愚直に艦娘たちを追い、水面を這うように波頭を立て追いかけてくる。

 

(まるで、英国軽騎兵300騎のようだ)

 

 神通は醜い魔物たちに憐憫に近いものを感じながらも砲撃をやめさせようとはしない。自分の中にある何かのメーターがどんどんと下降していくのが分かる、が、誰ひとりとして止めるものがいない。ガンナーズ・ハイということは解ってはいるが、一方的な殺戮に酔うように、他の艦娘達も砲煙で汚れるのも構わずに、長10センチ砲を撃ちまくっている。

 さらに、次発装填をした魚雷の発射のために、さらに、魔物たちの進路を抑えるように回頭すれば、さらに大きな爆発と水しぶきが起こり、敵の数が半減する。そうなってようやく、緊張が取れたように他の子艦達の報告が入る。

 

「神通さん、我れ残弾僅か、燃料の残量も少なし」

「我れ、戦意十分なれど、燃料弾薬僅か――ッ」

 

(頃合ですね。)

 

 駆逐艦たちの不安そうな表情に、妖精さんたちに平文での通信を開始させる。内容は、第8艦隊、比叡さん達への位置確認だ

。普通は暗号電文を使うべきだが、この状況ではあまり意味がない。内容は「我れ残弾燃料少なし、戦線を離脱せんとす」

 直ぐに返信があった。「我れ、貴艦より南方40kmの位置、あと少しの奮戦を期待する。」つまりあと、三〇分ほど敵を釘付けにすれば良いことか

 

「各艦、方位60、友軍に合流する。敵を引きつけながら転進」

 

 全員に安堵の息が漏れた。速度はこちらのほうが圧倒的に速い。しかも、無効は混乱しているのか隊列を組むのにも手間取っている。逃げるなら今しかない。が、その時に、一瞬の油断ができた。

 

「神通さん、水中音多数、目標補足、左0ー7ー5、接近しています。」

「みなさん、対潜水艦戦用意――ッ」

 

 その時、なにか、うなじを撫でるような感覚を覚えた。次の瞬間、左足に絡みつく蝕手がすごい勢いで、界面に引き込んでいく、駆逐艦の混乱した声が聞こえてくる。バラバラにドラム缶のようなものを海面に投げ込み始めた。一定の水深に達すれば水中爆破を起こし海水をかき回す。当然、掻き回されている海中にいる魔物はたまったものではない。水中の衝撃波というものはそれほどのものなのだ。

 しばらくの静寂、対潜水艦装備の駆逐艦、時津風が水中音響に集中する。ほかの艦娘は接近する水上艦を牽制するようにあらゆる砲を発砲していた。すでに4000mを切った位置にいる。至近距離と言っていい距離だが、相手は大型艦なので効果が望めない。と、なると……

 

「全艦回頭、方位30に機関全速、第八艦隊と合流する」

 

 全員が怪訝な表情を・・・その中で、副艦の位置にある陽炎がまくし立てるような言葉が続く、つまりケツをまくって敗走するわけだが、その場合、後続の艦が狙い撃ちにされる。捕捉はされないだろうが、滅多打ちにされる危険がある。

 距離が詰めれば、奴らにも魔法・・・なんらかの飛び道具を持っているだろう。いくら、軍艦の生まれ変わりという彼女たちでも、所詮は駆逐艦である、何か1発でも命中すれば大破炎上しかねない。

 

「駆逐艦隊じゃ、奴らの火力では撃沈されかねないわよッ、どうするのッ」

「私が、殿軍になります。その間に」

 

 駆逐艦には装甲は無いに等しい、それは軽巡洋艦も一緒だ。

 一瞬、言葉を飲み込んだ陽炎が、何かを覚悟したように額に手を当てる。穏やかな笑顔を浮かべ、それに返答すれば、隊列の最後尾につき、ジグザグに後退し、背負い式の砲塔を敵水上部隊に向けた。

 神通はそれを誘導するように右舷に舳先を向けた。ゆっくりと、彼女の周りに炎や雷が水面を打ち付けた。軽巡洋艦や駆逐艦の最大の防御力は速度だ。もちろん、神通自体も死ぬつもりなどさらさらない。

 

「前方に生命活動音、神通さんに接近、蝕手による攻撃と思われまぁすッ」

 

 叫ぶような巻雲の声、神通が足元を見たが、既に遅かった。滑りとしたイカの職種が巻き付き締め上げる。吸盤が皮膚に吸い付き、まったく身動きがとれない。

 

「全艦、対潜戦用意ッ」

「全艦、爆雷がカンバンですッ」

「畜生ッ」

 

 海面をたたくように、水面にいくつかの水柱が上がる。当然のように効果がない。砲弾で水中の敵に効果が“あるかもしれない”という行為だが、同時にそれはあきらかに虚しい行為だった。

 

「陽炎さんッ、残りの駆逐艦をまとめて本隊と合流、戦闘指揮を執ってください。」

「・・・ッ」

 

 何かを噛み潰したような声が漏れた、つまり、神通が囮になることでほかの艦隊を逃がそうということだ。

 

「他の娘たちを頼みます。」

「了解・・・靖国で会いましょう。」

 

 現実の靖国神社は、50年ほど前に某外国人犯罪者(かんこくせきのおとこ)(在日外国人7世だったらしい)の放火で消失してしまったが、彼女たちの魂の部分からそのような言葉が出た。ゲームでも彼女たちは日本帝国海軍の魂を失っていなかった。

 陽炎は振り返らなかった。すでに命令はくだされている。夜目にも青い顔をしたほかの駆逐艦隊を叱咤し、この海域から急激に離れる。合流地点まで機関全力・・・つまり、機関が壊れてもかまわない速度を出した。

 急激に、海域を離脱する戦友たちを見送りながら、自分の足元に絡みつく蝕手を振りほどくことは不可能だと思われた。それでも、神通はまだ絶望していなかった。

 神通の身体が浮力を急激に失い右足から沈んでいく、覚悟を決め、膝上に14cm単装砲を標準した。一瞬閃光とともに、浮力がもどる。このまま、泳いででも合流すれば良い・・・水中に赤い霧が自身の右足から上がった。

 

 

 

 海面に手を伸ばす。月明かりにわたつみが揺れた。キレイだと思った。

 そして、死神の鎌が首筋を撫でる感触、深海から伸ばされた触手が腕を、身体を、首筋を締める・・・浮力が急激に失われていく・・・水面が急激に遠ざかっていく・・・もう、手を伸ばしても届かない。

 

(提督・・・私、ご一緒出来て、光栄・・・でした・・・っ)

 

 もう、あの場所には戻れない。彼女は、静かに瞼を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 比叡以下、第八艦隊に陽炎が合流できたのは10分後だった。

 

 復讐に燃える比叡、榛名、加古、古鷹、衣笠、青葉の艦隊は距離は7000mから一斉射を浴びせかけた。すでに隊列の乱れた敵水上部隊は哀れなほどに混乱していた。さらに、間宮さんの補給を受けた駆逐艦群の前衛が、対潜水艦警戒を開始する。程なく、敵の魔物は撤退を開始、彼女たちはあきつ丸、神州丸の補給と増援によって、リ・ロベルに約一ヶ月占領を維持するだけの戦力が補給された。

 

 その代価として、やまぐちたもん艦隊は、宝石よりも貴重な改二軽巡洋艦を永遠に失ってしまった。

 

 

 




霧島「あーあーマイクチェック・・・提督、適当に行数を稼ぐためにキャラを殺してませんか?」

金剛「てーいーとーくー、もう、艦の配置から何のオマージュかまるわかりすぎるネ」

霧島「と、いうわけで、都合の悪いことに一切答えない提督に変わって、この霧島が、アナウンスさせていただきます。気合、入れて、行きますッ」

金剛「霧島、それ、ちがうネ」

霧島「まず、大切なことは、このお話『艦隊コレクション』とびみょーに違いますね。ここチェックですよ」

金剛「Oh、つまり、どういうことね」

霧島「そのままの意味です。まぁ、100年後にヴァーチャルゲームがある世界に、ブラウザーゲームがそのままあるのも、変ですからね。」

金剛「そうですねー、そう言えば、最初に『播磨』っていう娘がいましたけど、彼女は架空のオリジナルキャラなのですか?」

霧島「それは・・・ごにょごにょ・・・一二四七号艦とか・・・⑤計画とか・・・」

金剛「Oh、霧島、それ以上は、軍機に違反するからノーね」

霧島「でも、お姉さま・・・一つだけ言えるのは、旗艦『播磨』も一応、艦娘なのです。つまり・・・アルペジオ方式なのです。いやー、驚きですね。」

金剛「うー、つまり、お姉さんの・・・もがもが」

 さて、これからも、乞うご期待・・・アインズ様の影が薄すぎますが、多分、次くらいに活躍します。

※ちょこっと、ルビが変なものがあるけど、気にしないでね。

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