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最近ビジネスに於けるユーザーインターフェース(UI)や、ユーザーエクスペリエンス(UX)の重要性が頻繁に語られる事が多い。WebサイトやMobileアプリから始まり、自動販売機、券売機、車のダッシュボート、テレビ、トイレ、エレベーターのボタン配置に至るまで、”ユーザビリティー”と表現される、”使い易さ”の大切さが注目を浴びている。そして、その使い易さを生み出す最初の入り口がインターフェイスである。
インターフェースとは、ヒトとデバイスとの円滑なコミニュケーションを達成する為の媒介役であり、操作性や使い易さを印象づける点では、ソフトやデバイスの成功を最も左右する、唯一無二の存在である。最終的なインターフェースの仕事は “ユーザーゴール + ビジネスゴールの達成”であり、どんなに良いプロダクトを作っても、正しい方向にユーザーを導き、ビジネスとしての目標を達成する事の出来ないインターフェースでは良いアウトプットは期待できない。
下記は非常に基本的ではあるが、どのようなインターフェースをデザインする場合にも、高レベルのユーザービリティを達成する為にとても重要なポイントになってくる。そして、その多くが、”デザイン”というよりも、むしろ一般常識がコンセプトの中心となる。
ごく一般的になユーザーがストレスを感じる事無く、ソフトやデバイスの意図した利用方法を理解し、使ってもらえる事。
どのようなインターフェースを提供する際にも、ユーザーに何をどのような使い方で提供している事が一目で理解してもらえる事が重要。そこには、多少の”遊びの要素”をいれる場合もあるが、なるべくシンプルで、ユーザーを混乱させない分かりやすさが需要。
優れたユーザビリティを提供する事での最終目標は、ユーザーを正しい方向に導くユーザーゴールと,提供側のビジネス目的を満たす、ビジネスゴールの達成である。
優れたユーザーインターフェース(UI)は、ビジネスチーム、エンジニアリングチーム、デザインチームが提供/要求するそれぞれの要素がバランス良く絡み合い、美しく、機能的でありながら、確実に結果を生み出す事が出来る要素を兼ね備えている。
最も優れたUIは、あまりにナチュラルでその存在すらユーザーが気づかない。まるで全てが直感的で、思うがままに操作できる感覚を与える。UIを構成するヴィジュアル要素もその”透明感”を達成させる為の道具である。
多くの平凡なデザイナーが、より見た目が美しく、かっこよいインターフェースをデザインしている中で、一流デザイナーは、ユーザーが利用してこそインターフェイスの存在価値が生まれる事を理解している。UIデザイナーは自身のエゴから解き放たれる必要がある。
インターフェースデザインの基本は、その機能が中心となる。そして、その見た目もあくまでその機能を達成させる為の構成要素の一つである。ユーザーが一目で、どこをどう触るとどういう動きをするのかが理解出来るのが、良い見た目となる。例えば、ボタンはちゃんとボタンとして見える必要がある。英語で言う所の”Form follows functions.”
インターフェース上でのビジュアル要素は、その動きによってカテゴリー分けし、同じような動きや結果を提供する要素は、その色、形、配置、大きさ等、デザインにおける統一した基準を適用する。
騒音やノイズが多い日常生活の中で、ユーザーからの注目を獲得し、それを持続させる事に集中する事。インターフェース上でのノイズを極力減らし、ユーザーのアクションの邪魔をしない。
人間は周りの環境を自身がコントロール出来ていると感じられる状況が最も心地が良い。ユーザーを導きたいときでも、無理な導線から強制するのではなく、あくまで”ナチュラルに”、ユーザー自身がコントロールしていると思える状況をキープする。
提供側がユーザーに一番求める最終アクションは1画面につき一つだけに絞る。これが結構出来ない無い場合が多い。分かりにくいインターフェースは、1画面で複数の最重要目的が存在し、のユーザーアクション対しての優先順位付けがされていない。
最も重要なユーザーアクションを1画面につき、1つだけ設定したら、副次的なアクション目標を設定する。その場合、複数のアクション設定をしても良いが、あくまで副次的な導線にしておく事。例えばブログでコンテンツを読んでもらう事を最重要アクションに設定したならば、FacebookやTwitterでシェアしてもらうアクションは副次的な要素としてデザインをする。
ユーザーが一つのアクションに費やす時間は短い。従って、次のアクションへの導線を極自然と提供してあげる事が重要。まるで会話をしている時に、次の話題をふってあげる様に、優しくユーザーをリードしてあげる。
インターフェースの構成要素に優先順位を付け,視覚的階層ルール(ビジュアルヒエラルキー)を決める。例えば、最も重要な文字は、大きく太文字にする。ここで気をつけなければいけないのは、全てが重要だと考え、全てを太文字にしてしまった場合は、全てが重要ではなくなる。優れた視覚的階層は、UIに於いて、ユーザーに無意識に目に見えないルールを提供する。
インターフェースをデザインする際に、色に頼ろうとするケースは意外と多い。自然界での見える色はその光のあたり方の加減で刻一刻と変化し、絶対的な視覚的役割を果たさない様に、UIに於けるカラーの役割は、あくまで副次的なものと捉える必要がある。モノクロで使いにくいインターフェースは、どんなに色に頼っても、使いにくい。
一場面にて、ユーザーに与える選択肢は極力少ない方が良い。ヒトは選択肢が多くなってしまうと、迷い、混乱し、不安になり、ストレスがたまってしまう。同じく、一つの画面で表示する要素もなるべく少なく、出来れば小出しにするのが良い。
優れたユーザビリティーが達成出来れば、ヘルプは必要ない。使い易さとヘルプの量は反比例する。ヘルプ機能を付ける場合も、なるべくインラインで提供するのをおススメする。
ユーザーが全く何のインタラクションを起こす前の状態に、どのような印象を与え、どんなものであるかを理解してもらう事がとても重要。優れたデザインのインターフェースは、この、”Zero Status”の状態で、ユーザーにクリアにその目的を伝える。
もしユーザーが利用中に少しでもその使い方を考え始めたら、それぞれの構成要素の存在価値が分かりにくく、インターフェースのクオリティが低いという事である。UIデザインの基本は、”Don’t Make Me Think”
ユーザーが最も興味があるのは、最小限の時間で目的を達成する事。1つの目的を達成する為に費やす時間は少なければ、少ない程良い。もう一つの基本は、”Don’t Waste My Time”
Webサイトの場合、どんなインターフェースをデザインしても、多くのユーザーはブラウザーの戻るボタン(Back Button)を頻繁にクリックすることを理解し、設計する事。戻るボタンはブラウザー上で最もクリックされているボタンである。
ユーザーが求める結果を得られる為に行わなければならないアクションに気づいてもらい、使ってもらえた時点で、勝負が決まる。ヒトは一度使い方を学ぶと、次からは迷わずに使えるようになる。
想像するより実に多くのユーザーがページ上の検索ボックスを多用している。どんなに優れた導線を引いても、真っ先に検索ボックスを探すユーザーが後を絶たない。
実に驚く程に、ユーザーはエラーメッセージを読まない。エラーが出た事は理解するが、その内容に興味は無い。さっさとエラーボックスを閉じて、目標を達成したいからだ。
ページ上のホームボタンは、ユーザーに安心感を与える。どこに迷っても、いざとなったら元に戻れる導線を確保しておく事。
筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.
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