59:質問いろいろpartⅨ
今回は質問回です。
長らくお待たせして申し訳ありません。
早速いってみよう。
■フリーのシナリオライターの方は一年に何作ほど手掛けているのでしょうか?
人によるとしか言えないが、そんな答えはあんまりなので、俺みたいにメインではなくサブを任されることが多いライターは、少なくとも三作くらいは一年に書いているんじゃないだろうか。
手が早い人ならもっと書けるかもしれない。
逆に企画やメインを任されることが多い人は、一年どころか二年に一作とか、そういう長いスパンで作品に取り組んでいるはずだ。
■同業者から見てシナリオライターとしていつも良い仕事をしているのに
作品の売り上げがちょっと伸びないようなライターの方はいますか?
いっぱいいる。
何度か触れているが、ゲームの売り上げは「イラスト」と「広報」が最重要で、内容はぶっちゃけ関係ない。
イラストと広報で「みんなが注目してますよ!」という空気を出せれば、中身がクソオブクソでも初動は伸びる。
逆に言えば、イラストと広報がいまいちだと、いくら中身が良くても売れない。
あと、マイナージャンルを手がけている人とかだと、コアユーザーにはめちゃくちゃ好かれているけどライトユーザーの興味を引けなくて売り上げいまいち……なんてこともある。
■いつもどのような環境でお仕事をされているのでしょうか?
使っているエディタや、仕事場所、機材など
俺はいつも自宅で作業をしていて、マスター前などでお得意先が修羅ばったりするとオフィスで作業させてもらうこともある。
エディタは、サクラエディタを使っている。
別にこだわりがあるわけではなく、初めてスクリプトを打ったときに薦められたのでそのまま使っているだけだ。
機材はデスクトップPCと、たまに出先で作業をすることがあるのでノートPCも使っている。
最近だとタブレットを使う人とかもいるんじゃないだろうか。
■エロゲ会社員の男女比はどのくらいなんでしょうか?
シナリオライターさんや原画家さんなど職種によっても異なりますか?
とあるメーカーは女性がかなり多くて男性が少なかったが、だいたいは男性が多いようだ。
7:3とか、8:2とか、男女比はそれくらいじゃないだろうか。
ただ、イラストレーターは女性が圧倒的に多い印象だ。
逆に男性向けを書いている女性ライターは少ないように思える。
■プレイヤーからの感想に関しての投稿を見て思ったのですが
作り手側(特にシナリオライター)はどの程度レビューを見るのでしょうか?
また見るとしたらどのような場所(ユーザーからのハガキや個人のブログ、販売ページやレビューサイトなど)で主に見るのでしょうか?
そしてどの程度レビューを参考にするかぜひ教えていただきたいです
これも人によるとしか言えないのだが、レビューは結構見る。
だいたいの開発者は、見ていると思う。
今はツイッターが圧倒的に多いだろうか。
その影響かはわからないが、匿名性の高い場所でのレビューは、重要度、優先度が下がっているように感じる。
匿名性が高いほど攻撃的になる傾向がある……と言っても、個人ブログでも凶暴な人はいるのだが、そういう刺々しいレビューは、俺はまったく参考にしない。
賞賛だろうが批判だろうが、感情的になっている人の意見はなんらかのバイアスがかかっていることが多いから、そういう意見もあるよね、とは思っても、なるほど、とはならない。
極論、無視する。
とはいえ、そういう意見に引きずられてしまうクリエイターもいるので、そういう人がクライアントだとなかなか大変なことになる。
■質問なのですが、エロゲをクラウドファンディングで作ることについてどうお考えでしょうか?
すまないがまったく詳しくないので、「え、1億円もあつめたの? すげー」くらいの感想しかない。
募集した側と、支援した側の利益が合致するのであれば、どんどんやればいいんじゃないだろうか。
■続編物(俗にいうFD)は本編の売上に関係あると思っているのですが
個人的に嫌だなぁと思うのが本編で一番人気が出たヒロインが
メインヒロインへ昇格しその他ヒロインはサブキャラへ降格、
After√無しのパターンです。(サブキャラがヒロイン化・本編ヒロインはAfter√ありについては問題ないです)
もちろん売上も大事なのはわかりますが、
そこまで1キャラだけを全面的に推してこられても
他のキャラが好きなユーザーに対しては何も考えてないのか?と思ってしまいます。
その辺について各メーカーの考え等のが違ってくるとは思いますが
ひょうろくだまさんはどのようにお考えでしょうか。
考えてないわけじゃないじゃん。という答えになってしまうだろうか。
FDなんてのは本編よりも売り上げが下がるし、期間が空けば空くほど熱も冷めていく。
つまりできる限り早めに出さなければいけないわけだ。
その限られたスケジュールの中でなにができるのか検討し、できれば全ヒロインアフターも入れたいけど、原画家やライターの都合がつかないから、せめてユーザーの希望も多かったサブヒロインのルートを作ろう。という結論が出ることもある。
できる範囲で楽しんでもらおうとしているわけだ。
悪意を持ってゲーム作る人なんてそうそういないって。
売り上げ第一でユーザー軽視のクリエイターがいないわけではないが、「予算やスケジュールなど、様々な制約の中でどう楽しんでもらうか」を考えているクリエイターの方が多いって。
なんでもかんでも悪く捉える人がいるが、そういうのは本当に悲しくなるから、もう少し寛容になってもらえるとありがたい。
予算が少ないメーカーばかりだから必ずしも希望に添えないかもしれないし、満足のいかないものを提供してしまったら申し訳なく思うが、最初からユーザーをないがしろにしてゲーム作ってる人なんてそうそういないということを、どうか覚えておいて欲しい。