58:なんか深い感じのものども
こんにちは。
なにやらエロゲ界隈で炎上騒ぎが発生しているようなので、戻って参りました。
いくつか質問をいただいておりますが、しばらくお待ちください。必ずお答えいたします。
さて、具体的なタイトルやクリエイターの名前を出したりはしないが、つい先日(2018年10月29日現在)発売されたとあるゲームが炎上している。
エロゲー批評空間ではおそらく工作用と思われるアカウントで低得点が乱発され、中央値及び平均値がひどいことになってしまっている。
炎上している理由としては、
・インタビューでHシーンに力を入れていると言いながら、Hシーンがあるのは二人だけで、それぞれ二回ずつと少ない。
・続編ありきにもかかわらず、事前告知をしなかった。
主にこの二つがあげられるだろうか。
売り上げを伸ばすために“意図的に”これらの情報を隠していたのだ! ――と炎上しているわけだ。
俺は完全なる部外者であるから、この件について専門家ぶってあーだこーだ語るつもりはない。
ただ、俺が思ったこと感じたことをつらつらと書いていこうと思う。
ユーザーの感想を見てみると、絶賛している人も少なからずいるから、ゲームの完成度は決して悪くなかったんじゃないだろうか。
ではなぜここまで炎上してしまったのかと言えば、その最大の理由は「開発者がビッグマウスすぎたから」、これに尽きるように思えてならない。
ツイッターでも自画自賛的な呟きを繰り返しユーザーの期待を煽っており、実際にそれがうまく作用して売り上げも伸びたのだろうが、そういうやり方は反感を買いやすい。
発売後に叩きやすい諸々が出てきてしまったがために、なんか気にくわねぇなぁと感じていた人たちにおもちゃにされてしまっている、というのが現状ではないだろうか。
もう少し冷静な広報活動をしていればここまで燃えなかっただろうし、Hシーンや続編のことを事前に告知できていれば評価も正当にされていたように思える。
ただ、Hシーン数や分割については、隠したのは意図的であったとしても、悪意はなかったんじゃないかと俺は考えている。
「Hシーン数少なめだけど、シナリオが素晴らしいから満足!」
「続編あるのかよ! なんていい知らせだ! 超楽しみ!」
こんな感想で溢れかえると想定していたんじゃなかろうか。
つまり、作品に自信を持ちすぎていたのだろう。
手応えがあるがゆえに自分の思い描いた反響が得られるだろうと信じてしまうのは、経験の浅いクリエイターあるあるだと俺は思っていて、今回の騒動の中心にいる人物も長い下積みを経てようやく自分のやりたいことを、しかも巨額の予算を投じて実現できたのだから、『最高にハイ』になってしまっても仕方がない。
だから俺は、擁護……とまではいかないが、同情的な視点で今回の騒動を見ていて、今頃「こんなはずじゃなかった」と苦しんでいるだろうな……と、胸が痛いのだ。
もちろん俺の勝手な予想だし、悪意を持って隠していた可能性だってあるわけだが、俺も自分の手応えと世間の評価のギャップに苦しんだことがある……というか、今現在もそういう状況であるから、なんだか気の毒だなぁ、と思ってしまうのだ。
エロ軽視はエロゲユーザーをも軽視する蛮行だし、分割だって過去の様々な作品を振り返れば事前告知しないと危ないということはすぐにわかるのだから、『最高にハイ』だったことを差し引いても、ちょっと浅慮だったねとは思う。
ただ、あまりに多方面から、同業者からも追求されている姿を見ると、気の毒だなぁ……と思えてしまう。
これもすべて本人のビッグマウスが招いたことだから、やはり擁護はできないのだが、べた褒めしているユーザーもいるのだから実力はある方なのだろう。
今回のことで折れずにがんばってくれればいいなぁ、などと、売れてないクソライターのくせに超上から目線でそんなことを思ったりするのだ、俺は。
以前の記事で、「ツイッターの発言には気をつけた方がいいよ」みたいなことを言ったが、ツイッターだけでなく日頃の言動には注意を払うべきだ。
結構いるのだ、尊大なクリエイター。
あいつ納期も守るしクオリティもまぁまぁだけど、打ち合わせでもメールでも偉そうだから二度と使わねぇ――なんて話、そこら中にごろごろしている。
実際、売れてるけどクソ態度の悪いクリエイターいくらでもいる。
自分を大きく見せることが成功に繋がったりすることもあるだろうが、そういう売り方をしているとしくじったときに誰も助けてくれない。
憎まれっ子世にはばかるなんて言うが、やはり謙虚が一番だ。
なにを言いたいのかよくわからなくなってきたが、とにかく自分を大きく見せようとするのはリスキーだ、ということだ。うん。