津賀 何なんでしょうね(笑)。その質問を受けることも多いのですが、私も分からないんです。先ほどもお話ししたとおり、最初の主題歌の歌詞にも入っていたのですが、何なんだろうなと思いながら、そのまま……。だいたい、モグタンって何なんだろうということも謎だったんですよね。3曲目のエンディング(『モグタン・マーチ』)の中にも「カバに似ていて、モグラじゃなくて」という歌詞があるんですけれど。最初は、カバでもモグラでも無いし、夢を食べる獏(バク)なんじゃないかって話していたりしたんです。その他にも、「地球外生命体にする?」「未来から来たことにする?」とか、いろいろな案はあったらしいのですが、どれもちょっと違うねという感じで。結局、モグタンはオンリーワンの存在で、「モグタン」という種類の「モグタン」なんだという結論になりました。だから、途中の話くらいからは、古代の人に「お前は豚か?」とか絡まれて、「違うよ。僕はモグタンだ!」って返すセリフが出てくるようになったんです。
──回数を重ねていく中で、津賀さんご自身が「モグタンをこういう風に見せたい」とか「こういう番組にしたい」と考えるようになったりはしましたか?
津賀 歴史やモノの起源についてお姉さんが質問すると、モグタンがそれが生まれた時代に連れて行き、一緒に調べたり、その時代の人に話を聞いたりする番組だったので、視聴者の方にも起源などを知ってもらおうというのは大前提としてあるんですけれど。私は、その事実を伝えること以上に、調べたり、知ったりする過程の楽しさを感じて欲しいなと思っていました。上から教えるような番組は作らないようにしようという気持ちは、スタッフみんなの中にもあったはず。観ている人も一緒にワクワクして欲しいと思っていたので、モグタンをやっている私自身もワクワクしながら収録しようという意識はありました。
ふーん❗