ボクシングの元WBCフライ級王者で、2018年4月行われた同級3度目の防衛戦で体重超過して王座をはく奪され、19年10月まで資格停止処分を科されていた比嘉大吾(24)=白井・具志堅スポーツ=が10日、東京都内の所属ジムで2月13日に東京・後楽園ホールで行われる再起戦へ向けた練習を公開。軽く当てるマス・スパーリングなどで汗を流した。
比嘉が報道陣の前で公式行事を行うのは、体重超過で強行された試合でプロ初黒星を喫し、日本記録のデビュー15連続KO勝利が途切れてから初めて。「休んでいた間も応援してくれていた人たちのために戦う。勝って安心させたい。対戦相手の映像は見ていないけど、倒せればいいかなと思います」と、力を込めた。敗戦直後は引退するつもりで半年は何もしなかったが「バイトするつもりで父親に相談したら、その給料より今使っている額のほうが多いぞと言われて、じゃあボクシングやろうと思いました」と、冗談交じりに当時を振り返った。
再起戦はフライ級の3階級上に相当する119ポンド(53・97キロ)契約で行われる。「この階級でまず様子を見たい。二度と体重超過がないようフィジカルトレーナーとも契約した。できれば年内、12月にも世界王座に再挑戦させたい」と、具志堅用高会長は青写真を描いていた。